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幼馴染の怒り

「佐藤!!!」

 大きな声を上げながら佐藤と王様の前に出る優樹。

「これはこれは親愛なる【回復術師】小鳥遊様と...」

 王様が嫌な顔をしながら俺の方をみてこう呟いた。

「【弱体術師】...」

 嫌味たっぷりの通称呼びありがとう。

 この声を聞くだけで早くも帰りたくなる。

「王様、今はそんな挨拶よりも大事な話があります!」

「はて? 話とは?」

 キリッと佐藤を睨みつけてこう叫ぶ優樹。

「【勇者】佐藤が【弱体術師】和希のペットを殺した罪についてです!」

 その言葉に佐藤は首を傾げる。

「はて? 俺はこいつのペットなんか殺した覚えはないぞ?」

「とぼけないで! あなたが和希のアルミラージを電撃魔法で殺したことは知ってるんだから!」

 その言葉に王様の目が光る。

「なに!? 【勇者】様が【弱体術師】のモンスターを殺した!?」

「そうです王様! さあ! 【勇者】佐藤に罰則を!」

 そう叫ぶ優樹を他所に頭を深々と下げる王様。

「ありがとうございます【勇者】佐藤様。愚かなる【弱体術師】が再び魔の道へと堕ちるのを防いでくださったのですね」

 その言葉に優樹の目が点となっていた。

「はっ!?」

 驚く優樹を尻目に佐藤は自信満々にこう呟いた。

「おうとも! 小鳥遊、王様の言う通りだぜ。モンスターを使役するような奴が【勇者】と一緒に召喚された者の中にいちゃいけないんだよ」

「【回復術師】殿。つまり【勇者】様は【弱体術師】の堕落を止めたのです。よって褒美こそ与えども罰則なんてとんでもない」

 この言葉にニヤリと笑う佐藤。

「まあそう言う事だ」

「...はい?」

 空いた口が塞がらないと優樹は次にこう言いました。

「分かりました! ならば私が死んだモンスターの代わりとして【弱体術師】和希について行きます!」

 その言葉に爆笑する佐藤。

「ははは! 何を言っているんだ【弱体術師】と【回復術師】がパーティを組んでも敵を倒せないクズパーティができるだけだろう? そんな無駄なことはしなくていい」

「だったらどうやって和希は強くなれば良いんですか!? 魔王軍の侵攻はあれで終わりじゃないんですよね!?」

 その言葉に頷く王様。

「確かにそうじゃな。【弱体術師】にも多少は強くなって貰わねば魔王軍は倒せん」

 その言葉にぱぁぁっと顔を輝かせる優樹。

「でしたら!」

「そうじゃな。これより【回復術師】小鳥遊殿をかけた【勇者】佐藤殿と【弱体術師】の決闘を取り行う! 意義のある者は挙手せよ!」

 意味不明な提案に挙手をする優樹。

「はいはいはい! 意義あり!」

「なにかな?」

「なにかな? じゃないですよ! なんで私が和希について行く流れから私をかけた決闘になるんですか!?」

「それはじゃな。【弱体術師】は1人で行動したほうが強くなると伝承で伝わっておるのじゃ」

「...よくもまあそんな嘘を!」

 と優樹がほざいたところでもう遅い。

 理不尽に決められた出来レース際回った決闘が、後日城にて執り行われる事になるのだった。

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