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転送アイテム

 俺と優樹が外に出ると早速衛兵たちが襲いかかってきた。

「くそっ! 外も敵だらけだ!」

「和希! こっち!」

 そ呼ばれた俺は彼女について行く。

「どこに行くんだ?」

「教会! 今から転送アイテムで私の知っている他の町に飛ぶ!」

「転送アイテムだと!? そんな物があるのか!?」

「和希は知らないだろうけど、王様が定期的に私達転生者に支給してくれていたんだ」

(そんな重要そうなアイテムを俺には支給していないと...)

 やはりここの王は俺の事を最初から使い捨てるつもりだったのだろう。

 そう思うと腹が立ってくる。

(いつか復讐してやるからな...!)

 そう思いながらも今は逃げる。

「ここだ!」

 教会の中に入ると早速転送部屋に向かう優樹。

「【回復術師】様!?」

 神父らしき男が驚いているが優樹は笑顔で返す。

「ああ、悪いけど貸してもらうよ」

 この大胆な行動力が実に優樹らしい。

 よくこうやって俺の行く先を先導してくれていたよな...。

 そう思っていると衛兵達が教会に押し寄せてきた。

「残念でした! 私達の行く先はわからないでしょ!」

 彼女はべぇぇっと舌を出して衛兵達を煽りながら転送アイテムを使った。

 すると先ほどまでの慌ただしい場所とは別の教会に飛んだようだ。

「ここは...?」

 俺がそう呟くと彼女はこう答えた。

「ここはアルセージ。クリスティーナ王国から少し離れた港町だよ」


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