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【弱体の悪魔】

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 奴の言う通り俺の体はクラスアップを終えて【弱体の悪魔】と化していた。

「ぐ...」

「まだ意識があるのですかな? 早く悪魔になりきってしまいなさい。その方が我々としてもやりやすいですからね」

「ふふん」と笑いながら俺が悪魔に堕ちるのを待っている奴の表情はとてつもない笑みで溢れている。

(まずい...、意識が...! また暴走してしまうのか? 俺は...)

 また王国に人間に騙されてしまった事による怒りと不甲斐なさで俺の中に眠る力が開眼する。

『EXスキル【脱力の杖】と【脱力の極意】を取得しました。【脱力の杖】が【この世全てのセブンス・カ悪心・杖タストロフ+3】と【この世全ての悪心・鎧セブンス・ハート+3】が【破壊の杖】に共鳴し強化されます。【この世全てのセブンス・カ悪心・杖タストロフ+4】と【この世全ての悪心・鎧セブンス・ハート+4】にグロウアップしました】』

(まずい...!)

 ここで暴走すればこいつらの思い通りになってしまう。

 俺が必死の覚悟で暴走を抑えていると、教皇の奴が俺の頭を踏みつけてくる!

「ぐっ!!!!」

「ふははは!!! 良い様ですな! 早く闇の力に飲まれてしまいなさい! 闇の力に溺れた【弱体の悪魔】を我らが光の使徒が浄化する事に意味があるのです! ほかの勇者方のお手を煩わせる必要はありません! そして貴様を始末した後はあの目障りな騎士団長の番ですな」

「なに...?」

 なぜリュートが標的になっているのか分からない俺に彼は答えてくれた。

「なぜ我々が騎士団長リュートを始末しようとしているのか分からないようですね。冥土の土産として特別に教えて差し上げましょう」

 そう言いながら俺の頭を強く踏んづけながら説明を始める教皇。

「我らが偉大なクリスティーナ王とあの騎士団長は性格的に仲が悪いのですよ。勝手に命を落とす事を期待して紛争にしょっちゅう連れ出していると言うのに毎回生きて帰ってくるしぶとい男なのでそろそろ実力行使で潰そうとしたわけですな。しかし此度も失敗に終わりましてね。貴方の穢れた弱体化の魔法にて我が親愛なる信徒が沢山死んでしまいました。その仇をここで取らせて頂きますね」

「俺はお前の信徒なんか殺してないぞ...?」

 俺の言葉に彼はため息を吐く。

「やれやれ、やはり気がついていないようですな。この前の野営の時に命を賭して向かってきた者達がいるでしょう? その中の殆どは私がドラグスゼイ監獄から解放する為の条件として雇った盗賊崩れが殆どですが、中に幾人か信徒達を忍ばせて置いたのです。そう貴方の命の灯火が消える瞬間を確認するためにね」

 確かにあの時の戦いで明らかに盗賊ではない者も結構いたような気がする...。

 あれはこいつの関係者だったのだ。

「...貴様!」

「ああ、後貴方がドラグスゼイ監獄から凶悪犯を解放したと言う噂を流したのも私ですよ。実際には首輪を付けたまま解放した後に我が大聖堂の為に汚い仕事を沢山やらせましてね。貴方の汚名の陰で私達はたんまりと儲けさせて貰いましたよ。なのでその部分は貴方に感謝していますよ。【弱体術師】様」

 俺を煽るように言っているのは分かる。

 しかし...ここまで聞かされて抑えろと言う方が無理だ。

この世全てのセブンス・カ悪心・杖タストロフ+4】の中に眠る負の感情が俺の中に逆流してくるのが分かる!

 抑えたくても抑えられない感情の波に俺の理性は崩壊するのだった...。
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