俺が悪役令嬢だった件

知花虹花

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トラブル発生の理由 4

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 エリザベスがあまりにもうつろな目をエリザベスがしてるもんだから焦った俺は、

「何があった?まさかと思うけど・・・」

「やられちゃったか?」

 乙女ゲームの世界だとはいえ、俺のせいで18禁だからな・・・ものすごく反省をした。

 だが、落ち着いて聞いてみると、全裸になった取り巻きたちに迫られただけで、何とかやばい展開にならずに済んだという。

 フィルターを取ったエリザベスの色気はやはり相当なものだったらしく、レオンもぽそっとエリザベスの色気を正直言って舐めてたと言った。

 鑑定で色気で世界征服できるって書いてあったけど、正直俺らには影響がなかったからな。

 一応貞操が守れたってことで一安心した俺だったが、エリザベスにがみがみと言われる。

 どうやら全裸になった取り巻きたちに俺達の中から好きな奴を選べと言われ、断ったのにもかかわらず囲まれて、その中で王子までもが服を脱ごうとしているのをマリーが必死に止めてたという。

 多分その場で見てたら俺、爆笑してたかもと思いつつ、そういやエルフは何してたんだって聞くと、エリザベスは首をかしげて具合が悪そうだったと言う。

 そりゃそうか、だってエルフは俺達の教室にもいられないんだから、当然だろうなっと思いながらも、じゃあエルフは何しに来たんだ???と思った。

 エルフが来た理由についてレオンが言うには、おそらく森よりも図書館にいる精霊が多いから気になったんじゃないかって言う。
 
「そんなに図書館が精霊が多いなんて知らなかったな?」

 暢気に感想を言ったら、どうやら俺に祝福を送りたい精霊たちがレオンとやみに邪魔されるので仕方なしにエリザベスの方について悔し紛れにエリザベスに大量に祝福を振りかけてるらしい。

 エリザベスも複雑そうだ。

「そんなに大量なら手分けして祝福を俺にかけたっていいんだけど・・・」

 害もないことだな、でもおそらく俺は高位精霊のやみの祝福だけでも充分なのだろう。

 それに本来精霊の祝福は精霊達とよっぽど相性が良くないとやってくれない。

 祝福を受けるメリットは身体を浄化してくれるので体調も良くなるし、周りの空気も綺麗になるから空気清浄機と一緒で精霊に愛されたものは病気しないって言われるほど大変ありがたいのに、俺に来た精霊をわざわざ払ってるってなんでだよと思ったら、やみとレオンは不満げな顔をする。

「どうせ二人共やきもちでしょ?」

 エリザベスが、めっちゃ小さい声で言ったが、二人共エリザベスを睨んだのでエリザベスが黙った。
 
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