6 / 22
冒険者ギルド2
しおりを挟む
ベルディアの後に続いて入った奥の部屋は、先ほどまでいたロビーと違う雰囲気の部屋だった。
部屋には四人以外誰もおらず、まだ仕事が始まっていないことを伺わせる。
「とりあえず、先に登録しようかね……」
そういいながらベルディアは自分の机だと思われる場所から厚手の羊皮紙を三枚取り出して机の上に置く。
「これに名前書いてくれるか?」
一人一枚の羊皮紙と筆を受け取って書かれている項目を埋めていく。名前、年齢、職業など。
「ユノ、そういえば職業どうするんだい?」
「勇者はもう使えないよね?」
「もう元がついちまってるからね……」
「じゃあ、剣士にしようかな」
「まあ、あんたらしいね。二人はどうするんだ?」
ベルディアの言葉に再び頭に疑問符を浮かべる。職業といわれてもぴんとこない。
「まさかそこからかい?」
おそらく知っていて当然のことなのだろう。ベルディアのほうは額に手を当ててこちらを見る。
「まあいいよ。職業は冒険者にとっての肩書きみたいなものだ。剣士、武闘家、賢者、魔法使い、弓使いに槍使い、そんなところか。ほかは特殊な職業が多いね。勇者なんてその典型だが……」
「わらわは決めたぞっ!」
「お嬢ちゃんはなんにするんだい?」
「わらわはやはり魔法使いじゃな」
魔法の扱いに長けたフォックステールらしい回答だ。
ルシアも思案した表情でどれにしようか迷っていた。
「ルシアも何か悩んでいるのかい?」
羊皮紙とにらめっこをしていたルシアにベルディアが覗き込んでくる。目の前の豊満な胸の谷間が見えて、ルシアはビクッと震えた。
――見てはいけない。見てはいけない。
「いや、職業をどうするかな……」
「なるべく慎重に選んだ方が良いよ。職業によって付いてくる特典みたいなものが違うからね」
「特典?」
更に聞きなれない言葉にルシアは困惑の表情を浮かべた。
「本来、ギルドはダンジョンの攻略ではなく魔王軍と戦う戦力を確保するために生まれた傭兵組織のようなものなんだ」
「傭兵組織ね」
「普通の兵士だと給料制だが、傭兵となれば自分の実力に見合った対価を得ることができる。実力あるやつがその分の報酬を得るのは当然だろう?」
「確かに、その通りだな」
ルシアが魔王をやっていた時もベルディアが言ったようにそれぞれの実力や成果によって報酬を与えていたので、その言葉に共感が得られた。
「そういう奴ってのは悪人が多くてね。なまじ実力がある分、山賊なんかになるやつが多かったわけだ」
「なるほど、だからか」
言わんとしていることの意味を汲んで、相槌をつく。
「理解が早くて助かる」
「なんで納得できるんですか?」
おそらくこの中でただ一人理解ができていないのはユノだけだろう。可愛らしく首を傾げている。
「ユノ、お主は勇者をやっていたんじゃろ? なぜわからんのじゃ……」
「勇者ってだけで、戦いだけに生きていたので……」
全員から呆れられて、項垂れるユノに仕方なくクレアが代表して口を開いた。
「山賊よりも稼げる仕事があるなら、山賊なんぞやらんでも良いと言うのが自明の理じゃろ。やってることはほとんど同じじゃからな」
「なるほど、確かにその通りですね」
「そんなことより続けるぞ。特典と言うのは、職業ごとに設定されている使用する武器などが破格で買えるものだ。剣士だったら、剣が。槍兵だったら、槍が安く買えるものだな」
「なんだ、その程度か」
クレアはすっかり興味を無くしたように座っていた椅子の上で足をぷらぷらし始める。
「ルシア、君は見たところ、魔力適正も身体能力もそう高くなさそうだね。ただ、口と頭は回りそうだから指揮官とかやってみたらどうだい?」
「指揮官?」
ベルディの口から出た言葉にルシアを含めた三人がいっせいに首をかしげる。ユノも聞いたことないということは相当珍しい職業なのだろう。
「その名が表すとおり、自力戦闘ではほとんど役に立たないが味方に指示を与えて戦闘をコントロールする指揮官だよ。ちなみに特典はどんな商品でも割引が効く」
割引という言葉に反応して、目を見開いた。
「それでいいか」
それで能力が変わるわけでもないので、ルシアはギルドの登録用紙に指揮官と記入することにした。
「また職業を変えたかったらこっちにいいに来な。金はかかるがね」
ベルディアはそう言うとルシアに対して笑いかける。どうやら、金銭のことに執着していると思われたらしい。
「とりあえず、これをもって向かいの絵描きの家で似顔絵かいてもらってきな」
「わかったよー、言ってくるねベルディア」
元気よく返事をしてユノが三人分のギルドの登録用紙を集めて扉を開く。
次にルシアが声をかけようとしたときには、すでに扉は閉じてしまっていた。
「あいつ……本当に……」
「いくぞ人間」
「いってらっしゃい」
背中に声を受けて言われたとおりにギルドを出て正面の家に入る。ここで似顔絵を描いてもらうようだ。
「いらっしゃい……」
おくからこの家の主だと思われる老人が出てきた。立派な髭を生やした、男性だ。
「これをお願いします」
「ギルド登録者かい」
抑揚のない声で店主が、イスに座って絵を描き始める。
どうにも陰気臭い雰囲気が漂っている。
「どこかに座らなくてもいいんですか?」
「わしはな。一度見たものならどんなものでも書くことができる。嬢ちゃんや後ろの二人も覚えたから大丈夫だ」
どうやら余計な心配だったようで、老人はその筆を走らせ続けていた。
「どうするかな……」
これからの予定を再びルシアは頭の中で組み立て始める。ダンジョンがどこにあるのかはわからないが、おそらくそんなに遠くはないだろう。
遠かったらそれだけ村を作る計画が遅れてしまうだろう。ユノもさすがにそのあたりは考慮しているのではないかとルシアは思った。
「ダンジョンはこの付近には一つだけ。ここから大体に二時間ほど歩いた先にありますよ」
「わらわはあまり歩きたくないぞ」
「子狐は黙ってろ」
「人間……お前というやつは……」
「お前たち、ダンジョンに行くのか?」
話していた内容を聞いていたのであろう、似顔絵店の店主が筆を震わせていた。
「そうですよ。今日行こうかと」
「本当か?」
信じられないものを見るような目で店主はこちらに詰め寄ってくる。そして何かを懇願するような目。
「だったらどうした?」
「わしの孫を探してきてはくれないか?」
「孫?」
老人のあまりの乱れぶりに若干引きながらルシアは老人の前へと出る。
「ああ三日前に急にダンジョンに行くと言い出して行ったきり戻ってきておらん」
「で、それを回収してきてほしいと」
「やりましょうルシア!」
店主の意図を読み取ったのだろうユノが助けに行こうと身支度を整え始めたところで、ルシアはその手を取って引き止める。
「ダメだ」
「何でですか!」
相当気に入らないようで、真っ白い肌を赤くさせてルシアを睨みつける。目にはただ助けなくてはいけないという使命感に駆られていた。
「店主、お前が差し出せるものは?」
「強請るつもりか?」
店主が剣呑な目つきで睨み付けてくる。
「そうは言ってない。ただ、依頼するんだったらその対価を払うのは当然だろう」
「そうじゃな。わらわもその通りだと思うぞ。ただで助けてもらおうとはいささか都合がよすぎるの」
魔族二人は睨まれたまま、店主を見つめ返していた。
「でも助けるのは人として当然ではっ!」
「俺は勇者じゃない。困っている人に手を差し伸べられるほど、やさしくもない」
「わかった……いいだろう。孫を連れ帰ってきてくれたら金を出そう」
諦めたような店主の言葉に、にやりとルシアは笑って未だ握っていたユノの手を離す。
「で、近場のダンジョンなのは間違いないんだな?」
「ああ、イオリアの遺跡ダンジョンに行くといっていたから間違いない」
「おぬしの孫の特徴を教えるがよい。あと、名前と年齢もな」
「名前はカルロス・セルベロス。年齢は十五だ。これが孫の似顔絵だ」
差し出された似顔絵を見て三人は一瞬固まった。
似顔絵が描かれた紙にはなんとも可愛らしい少女がかかれていた。カルロスの名前からは想像ができないほどの美少女だ。
「じゃあ、この以来確かに引き受けました」
未だ納得していない様子のユノがしぶしぶといった表情で店主に対して言葉を返してギルドのほうへ向かっていった。
「相当怒っているみたいだな」
「それは良いのだが、わらわたちは一応ただで助けてもらっておるんだがな」
「大丈夫だ。村づくりという大きい対価を払うことになる」
クレアとそんな会話をして、二人もユノに続いてギルドのほうへと歩き始める。
部屋には四人以外誰もおらず、まだ仕事が始まっていないことを伺わせる。
「とりあえず、先に登録しようかね……」
そういいながらベルディアは自分の机だと思われる場所から厚手の羊皮紙を三枚取り出して机の上に置く。
「これに名前書いてくれるか?」
一人一枚の羊皮紙と筆を受け取って書かれている項目を埋めていく。名前、年齢、職業など。
「ユノ、そういえば職業どうするんだい?」
「勇者はもう使えないよね?」
「もう元がついちまってるからね……」
「じゃあ、剣士にしようかな」
「まあ、あんたらしいね。二人はどうするんだ?」
ベルディアの言葉に再び頭に疑問符を浮かべる。職業といわれてもぴんとこない。
「まさかそこからかい?」
おそらく知っていて当然のことなのだろう。ベルディアのほうは額に手を当ててこちらを見る。
「まあいいよ。職業は冒険者にとっての肩書きみたいなものだ。剣士、武闘家、賢者、魔法使い、弓使いに槍使い、そんなところか。ほかは特殊な職業が多いね。勇者なんてその典型だが……」
「わらわは決めたぞっ!」
「お嬢ちゃんはなんにするんだい?」
「わらわはやはり魔法使いじゃな」
魔法の扱いに長けたフォックステールらしい回答だ。
ルシアも思案した表情でどれにしようか迷っていた。
「ルシアも何か悩んでいるのかい?」
羊皮紙とにらめっこをしていたルシアにベルディアが覗き込んでくる。目の前の豊満な胸の谷間が見えて、ルシアはビクッと震えた。
――見てはいけない。見てはいけない。
「いや、職業をどうするかな……」
「なるべく慎重に選んだ方が良いよ。職業によって付いてくる特典みたいなものが違うからね」
「特典?」
更に聞きなれない言葉にルシアは困惑の表情を浮かべた。
「本来、ギルドはダンジョンの攻略ではなく魔王軍と戦う戦力を確保するために生まれた傭兵組織のようなものなんだ」
「傭兵組織ね」
「普通の兵士だと給料制だが、傭兵となれば自分の実力に見合った対価を得ることができる。実力あるやつがその分の報酬を得るのは当然だろう?」
「確かに、その通りだな」
ルシアが魔王をやっていた時もベルディアが言ったようにそれぞれの実力や成果によって報酬を与えていたので、その言葉に共感が得られた。
「そういう奴ってのは悪人が多くてね。なまじ実力がある分、山賊なんかになるやつが多かったわけだ」
「なるほど、だからか」
言わんとしていることの意味を汲んで、相槌をつく。
「理解が早くて助かる」
「なんで納得できるんですか?」
おそらくこの中でただ一人理解ができていないのはユノだけだろう。可愛らしく首を傾げている。
「ユノ、お主は勇者をやっていたんじゃろ? なぜわからんのじゃ……」
「勇者ってだけで、戦いだけに生きていたので……」
全員から呆れられて、項垂れるユノに仕方なくクレアが代表して口を開いた。
「山賊よりも稼げる仕事があるなら、山賊なんぞやらんでも良いと言うのが自明の理じゃろ。やってることはほとんど同じじゃからな」
「なるほど、確かにその通りですね」
「そんなことより続けるぞ。特典と言うのは、職業ごとに設定されている使用する武器などが破格で買えるものだ。剣士だったら、剣が。槍兵だったら、槍が安く買えるものだな」
「なんだ、その程度か」
クレアはすっかり興味を無くしたように座っていた椅子の上で足をぷらぷらし始める。
「ルシア、君は見たところ、魔力適正も身体能力もそう高くなさそうだね。ただ、口と頭は回りそうだから指揮官とかやってみたらどうだい?」
「指揮官?」
ベルディの口から出た言葉にルシアを含めた三人がいっせいに首をかしげる。ユノも聞いたことないということは相当珍しい職業なのだろう。
「その名が表すとおり、自力戦闘ではほとんど役に立たないが味方に指示を与えて戦闘をコントロールする指揮官だよ。ちなみに特典はどんな商品でも割引が効く」
割引という言葉に反応して、目を見開いた。
「それでいいか」
それで能力が変わるわけでもないので、ルシアはギルドの登録用紙に指揮官と記入することにした。
「また職業を変えたかったらこっちにいいに来な。金はかかるがね」
ベルディアはそう言うとルシアに対して笑いかける。どうやら、金銭のことに執着していると思われたらしい。
「とりあえず、これをもって向かいの絵描きの家で似顔絵かいてもらってきな」
「わかったよー、言ってくるねベルディア」
元気よく返事をしてユノが三人分のギルドの登録用紙を集めて扉を開く。
次にルシアが声をかけようとしたときには、すでに扉は閉じてしまっていた。
「あいつ……本当に……」
「いくぞ人間」
「いってらっしゃい」
背中に声を受けて言われたとおりにギルドを出て正面の家に入る。ここで似顔絵を描いてもらうようだ。
「いらっしゃい……」
おくからこの家の主だと思われる老人が出てきた。立派な髭を生やした、男性だ。
「これをお願いします」
「ギルド登録者かい」
抑揚のない声で店主が、イスに座って絵を描き始める。
どうにも陰気臭い雰囲気が漂っている。
「どこかに座らなくてもいいんですか?」
「わしはな。一度見たものならどんなものでも書くことができる。嬢ちゃんや後ろの二人も覚えたから大丈夫だ」
どうやら余計な心配だったようで、老人はその筆を走らせ続けていた。
「どうするかな……」
これからの予定を再びルシアは頭の中で組み立て始める。ダンジョンがどこにあるのかはわからないが、おそらくそんなに遠くはないだろう。
遠かったらそれだけ村を作る計画が遅れてしまうだろう。ユノもさすがにそのあたりは考慮しているのではないかとルシアは思った。
「ダンジョンはこの付近には一つだけ。ここから大体に二時間ほど歩いた先にありますよ」
「わらわはあまり歩きたくないぞ」
「子狐は黙ってろ」
「人間……お前というやつは……」
「お前たち、ダンジョンに行くのか?」
話していた内容を聞いていたのであろう、似顔絵店の店主が筆を震わせていた。
「そうですよ。今日行こうかと」
「本当か?」
信じられないものを見るような目で店主はこちらに詰め寄ってくる。そして何かを懇願するような目。
「だったらどうした?」
「わしの孫を探してきてはくれないか?」
「孫?」
老人のあまりの乱れぶりに若干引きながらルシアは老人の前へと出る。
「ああ三日前に急にダンジョンに行くと言い出して行ったきり戻ってきておらん」
「で、それを回収してきてほしいと」
「やりましょうルシア!」
店主の意図を読み取ったのだろうユノが助けに行こうと身支度を整え始めたところで、ルシアはその手を取って引き止める。
「ダメだ」
「何でですか!」
相当気に入らないようで、真っ白い肌を赤くさせてルシアを睨みつける。目にはただ助けなくてはいけないという使命感に駆られていた。
「店主、お前が差し出せるものは?」
「強請るつもりか?」
店主が剣呑な目つきで睨み付けてくる。
「そうは言ってない。ただ、依頼するんだったらその対価を払うのは当然だろう」
「そうじゃな。わらわもその通りだと思うぞ。ただで助けてもらおうとはいささか都合がよすぎるの」
魔族二人は睨まれたまま、店主を見つめ返していた。
「でも助けるのは人として当然ではっ!」
「俺は勇者じゃない。困っている人に手を差し伸べられるほど、やさしくもない」
「わかった……いいだろう。孫を連れ帰ってきてくれたら金を出そう」
諦めたような店主の言葉に、にやりとルシアは笑って未だ握っていたユノの手を離す。
「で、近場のダンジョンなのは間違いないんだな?」
「ああ、イオリアの遺跡ダンジョンに行くといっていたから間違いない」
「おぬしの孫の特徴を教えるがよい。あと、名前と年齢もな」
「名前はカルロス・セルベロス。年齢は十五だ。これが孫の似顔絵だ」
差し出された似顔絵を見て三人は一瞬固まった。
似顔絵が描かれた紙にはなんとも可愛らしい少女がかかれていた。カルロスの名前からは想像ができないほどの美少女だ。
「じゃあ、この以来確かに引き受けました」
未だ納得していない様子のユノがしぶしぶといった表情で店主に対して言葉を返してギルドのほうへ向かっていった。
「相当怒っているみたいだな」
「それは良いのだが、わらわたちは一応ただで助けてもらっておるんだがな」
「大丈夫だ。村づくりという大きい対価を払うことになる」
クレアとそんな会話をして、二人もユノに続いてギルドのほうへと歩き始める。
0
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
Sランクパーティを追放されたヒーラーの俺、禁忌スキル【完全蘇生】に覚醒する。俺を捨てたパーティがボスに全滅させられ泣きついてきたが、もう遅い
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティ【熾天の剣】で《ヒール》しか使えないアレンは、「無能」と蔑まれ追放された。絶望の淵で彼が覚醒したのは、死者さえ完全に蘇らせる禁忌のユニークスキル【完全蘇生】だった。
故郷の辺境で、心に傷を負ったエルフの少女や元女騎士といった“真の仲間”と出会ったアレンは、新パーティ【黎明の翼】を結成。回復魔法の常識を覆す戦術で「死なないパーティ」として名を馳せていく。
一方、アレンを失った元パーティは急速に凋落し、高難易度ダンジョンで全滅。泣きながら戻ってきてくれと懇願する彼らに、アレンは冷たく言い放つ。
「もう遅い」と。
これは、無能と蔑まれたヒーラーが最強の英雄となる、痛快な逆転ファンタジー!
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる