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勇者と魔王のダンジョン攻略2
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「おろせえぇぇぇぇぇっ!」
ルシアは絶叫していた。もはや顔から火が噴き出すのではないかと言わんばかりに、その顔は真っ赤に染まっている。
「そんなこと言うと舌噛みますよ」
「不様じゃな人間……」
先ほどまでの人の形ではなく、今は獣人の姿に戻っていた地面をけるクレアはクスクスとルシアの方を向きながら嗤う。
恥ずかしすぎて、ルシアは顔を両手で覆っていた。
「ユノ……お願い、降ろして……」
「時間もないわけですし、さっさと行きますよ」
普段のふてぶてしい態度は何処へやら、虚ろな目をしてルシアは懇願するが、ユノはどうやらやめてくれないようだ。
「だからって……だからって、こんな仕打ちは酷すぎるだろうがっ!」
「でも、三人が一番早く移動するにはこれが一番ですよ?」
いつも通りのかわいらしい笑顔を向けるユノに見降ろされながら、羞恥心でルシアの顔が更に紅くなる。
「ユノに抱えられて、なんとも不様じゃな」
「俺は遅れてでも後から行くから、放っておいてくれっ!」
「はいはい、そういう話しは後でゆっくり聞いて上げますから……」
風と共に疾走するユノの腕に抱かられてルシアはうなだれる。
どうしようもなく、絶望感に打ちひしがれながら、一先ずの目的のために地面を蹴る衝撃に身をゆだねる。
「このペースだと後どれくらいで着きそうだ?」
「あと、三十分ほどで到着するかと。ダンジョンに入ったらルシアは後方で隠れていてください」
「わらわとユノで後は何とかするでの」
――魔王が後方で戦闘に参加せずに守られているだけなど……あってたまるか。
内心でぼやくが、それが二人に一切伝わらないことが分かっているので、仕方なしにカルロスを探索するためどうするのかを考えることにした。
「結局、この似顔絵以外の手掛かりはないんだよな」
「そうですね。後は一般人だと言うことと年齢くらいですか」
「そうじゃの。確かにちと心もとないか」
「ダンジョンに入る一般人の格好とかで特徴とかないのか?」
「ないですね。基本冒険者も一般の人も着ているものにたいした違いはありませんから」
ユノから聞かされた言葉を反芻しながら、ルシア自身もなんとか手掛かりになりそうなものを探す。魔力探知などの魔法を使えないわけではないが、全く知らない人間を探知することなどできない。
「ユノは何か策はありそうかの?」
「そうですね。こんな状況なので、一層から最下層までを最短距離で駆け抜けるぐらいしか思い浮かびませんが」
「だがユノよ、その状況であるならばカルロスとやらが最短ルートを通っておるとも限らんぞ?」
「だからと言って片っ端からダンジョンすべてを探すなんて難しいだろうが……」
もう抵抗する気もなくされるがままの状態のルシアは呟く。
「では、ユノ一人とわらわとお主で組めばよかろう」
「それが一番無難だよな……」
それが一番確実だとルシアも気づいていたので、クレアに同意する。
「各階層ごとに二組で分かれて探索すれば、いくらか三人で行動するよりも早く見つけることはできそうだしな」
「じゃあ、到着次第荷物を二つに分けますね。何かあったときのためのアイテムは買ってきましたから」
準備がいいユノを見て、さすが勇者だとルシアとクレアは感心した。無謀な面も多々あるが、頼りになる面はそれを差し引いても十分なほどだ。
結局、到着した後の段取りが決まるころにはダンジョンに到着していた。
遺跡というよりも何かの目的で作られた塔のようで、その大きさは相当高いことが分かる。天高くそびえる城と言われても納得できてしまいそうなくらいだ。
「帰りも、ちゃんと運んであげますから安心してください」
「帰りは絶対のらないっ!」
イオリアの遺跡ダンジョンと言われる遺跡の入口に到着した三人はダンジョンの探索のためアイテムを二等分していた。
すぐにでも出発しようとしていたユノは、うずうずと体を動かしていたが我慢してアイテムを効率よく手分けしている。
「ルシア、本当に大丈夫ですか?」
――なめるなよ、少しは戦える。
「大丈夫じゃ、わらわがついておるからの」
――ふざけるな子狐風情に本来ならば遅れは取らん。
言いたいことを我慢しながら、ルシアも手を止めることなくアイテムを分けていく。
「で、これは何のアイテムだ?」
ガラス製の瓶に入った緑色の薬品を取り出しながら、買ってきた張本人であるユノに見せながら聞く。
「ローポーションですね。体力がわずかに回復します」
「じゃあ、こっちは?」
今度も同じようにガラス製の瓶に入っているおどろおどろしい紫の色をした薬品だ。
「それは対毒用ポーションですね。ちなみに、水色のポーションはローマジックポーションで魔力がわずかに回復します。どれを飲んだらすぐに回復するわけではないので気を付けてくださいね」
「ユノよ、この木の実はなんじゃ?」
そう良いながらクレアは手にもつ赤色の実が二つくっついた果実をユノにわかりやすく見せた。
「それはクランボーサの実です。ひと房食べるだけで結構おなかいっぱいになる非常食です。食べ過ぎると吐き気を催したりしますので、必ずひと房だけで食べてください」
「そうかの」
ユノの説明を聞き、理解したのかクレアはユノが用意してくれた果実を袋に入れてから鞄の中にしまう。この鞄自体もユノがいろいろと想定して買ってきてくれたものだった。
「これで、全部揃いましたね。では行きましょうか」
ユノのその言葉と共に三人そろってダンジョンに入っていく。
「もし、何かあったら叫んでください。壁を壊してでも突き進んできますので」
「いいのか、それ……」
ユノの発言に呆れながらも、頼りになるなと感じてルシアは鼻をならした。
「二手に分かれるかの」
クレアが指し示した先には入口から二手に分かれていた。どうちらに行こうと結果は変わらないが、ルシアはなんとなく右側を選んで指を指す。
「じゃあ、俺たちはこっちに行く」
「わかりました。では、お二人ともまた後で合流しましょう」
そう言って左側の通路に入っていこうとするユノにふとルシアは思い出したように声をかけた。
「ユノ、お前このダンジョンに来たことあるのか?」
「いいえ、イオリアの遺跡ダンジョンには来たことないですよ」
「わかった。また後でな」
ユノはルシアの回答に一瞬首をかしげて何かを考えたそぶりを見せたがそのまま通路の奥へと入って行った。
「じゃあ、わらわたちも行こうかの」
「そうだな」
クレアの言葉通りに二人揃って左側の通路へと入っていく。
外から見ていたダンジョンと中は全然違っており、どちらかというと洞窟の中に近い印象を受ける。じめじめとしていて蒸し暑い。
「お主……これを持っておれ」
「なんだこれ?」
不意に、クレアの手から怪しげな黒い小瓶が差し出された。魔王としてのルシアでも見たことがないものだ。
いったん受け取って、瓶のふたを開けてみると瓶と同じように黒く輝く球状のものが姿を現した。
「それはの。魔力回復劇薬じゃ、わらわが調合した一級品じゃな」
そういいながら、ふさふさの尻尾を揺らしている。どうやら、相当自信作のようだ。
「魔力回復劇薬?」
当然ながら、聞いたことない単語なのでルシアはクレアに聞き返す。
「うむ、今日の朝お主は慌てて消しておったが、そこそこな高位魔法を詠唱なしでつかっていたからの。普通ならお主の魔力では練習することもできんはずじゃ」
まさか見られていたとは思わず、ルシアは警戒するように足を止めることでクレアとの距離を取る。
「案ずるな、別にそこを詮索したりはせぬ。だがの、万が一お主だけになってしまった場合に魔法が使えるというのは大きい。この薬は、潜在的に潜んでおる魔力を急激に一定時間だけ回復すると言うものじゃからな」
「一定時間の回復ね……」
クレアの言葉でルシアは即座に使い方を理解した。
――これがあれば、一時的に魔王の力を取り戻す事ができる。
「ただ、とてつもなく時間は短い。わらわも緊急手段として持ち合わせているにすぎん」
「あまり使えたしろものではないと?」
「だが、ウォーターボムを使えるならばそれを使ってなんとか敵を退けることもできるじゃろ?」
「確かにそうだな」
「ただ、一回につき一錠じゃ。死にとうなかったらの」
それだっけ行って歩みを進めるクレアと、手の中に残された小瓶を見てルシアは一瞬考えてからクレアの後を追って歩き始めた。
ルシアは絶叫していた。もはや顔から火が噴き出すのではないかと言わんばかりに、その顔は真っ赤に染まっている。
「そんなこと言うと舌噛みますよ」
「不様じゃな人間……」
先ほどまでの人の形ではなく、今は獣人の姿に戻っていた地面をけるクレアはクスクスとルシアの方を向きながら嗤う。
恥ずかしすぎて、ルシアは顔を両手で覆っていた。
「ユノ……お願い、降ろして……」
「時間もないわけですし、さっさと行きますよ」
普段のふてぶてしい態度は何処へやら、虚ろな目をしてルシアは懇願するが、ユノはどうやらやめてくれないようだ。
「だからって……だからって、こんな仕打ちは酷すぎるだろうがっ!」
「でも、三人が一番早く移動するにはこれが一番ですよ?」
いつも通りのかわいらしい笑顔を向けるユノに見降ろされながら、羞恥心でルシアの顔が更に紅くなる。
「ユノに抱えられて、なんとも不様じゃな」
「俺は遅れてでも後から行くから、放っておいてくれっ!」
「はいはい、そういう話しは後でゆっくり聞いて上げますから……」
風と共に疾走するユノの腕に抱かられてルシアはうなだれる。
どうしようもなく、絶望感に打ちひしがれながら、一先ずの目的のために地面を蹴る衝撃に身をゆだねる。
「このペースだと後どれくらいで着きそうだ?」
「あと、三十分ほどで到着するかと。ダンジョンに入ったらルシアは後方で隠れていてください」
「わらわとユノで後は何とかするでの」
――魔王が後方で戦闘に参加せずに守られているだけなど……あってたまるか。
内心でぼやくが、それが二人に一切伝わらないことが分かっているので、仕方なしにカルロスを探索するためどうするのかを考えることにした。
「結局、この似顔絵以外の手掛かりはないんだよな」
「そうですね。後は一般人だと言うことと年齢くらいですか」
「そうじゃの。確かにちと心もとないか」
「ダンジョンに入る一般人の格好とかで特徴とかないのか?」
「ないですね。基本冒険者も一般の人も着ているものにたいした違いはありませんから」
ユノから聞かされた言葉を反芻しながら、ルシア自身もなんとか手掛かりになりそうなものを探す。魔力探知などの魔法を使えないわけではないが、全く知らない人間を探知することなどできない。
「ユノは何か策はありそうかの?」
「そうですね。こんな状況なので、一層から最下層までを最短距離で駆け抜けるぐらいしか思い浮かびませんが」
「だがユノよ、その状況であるならばカルロスとやらが最短ルートを通っておるとも限らんぞ?」
「だからと言って片っ端からダンジョンすべてを探すなんて難しいだろうが……」
もう抵抗する気もなくされるがままの状態のルシアは呟く。
「では、ユノ一人とわらわとお主で組めばよかろう」
「それが一番無難だよな……」
それが一番確実だとルシアも気づいていたので、クレアに同意する。
「各階層ごとに二組で分かれて探索すれば、いくらか三人で行動するよりも早く見つけることはできそうだしな」
「じゃあ、到着次第荷物を二つに分けますね。何かあったときのためのアイテムは買ってきましたから」
準備がいいユノを見て、さすが勇者だとルシアとクレアは感心した。無謀な面も多々あるが、頼りになる面はそれを差し引いても十分なほどだ。
結局、到着した後の段取りが決まるころにはダンジョンに到着していた。
遺跡というよりも何かの目的で作られた塔のようで、その大きさは相当高いことが分かる。天高くそびえる城と言われても納得できてしまいそうなくらいだ。
「帰りも、ちゃんと運んであげますから安心してください」
「帰りは絶対のらないっ!」
イオリアの遺跡ダンジョンと言われる遺跡の入口に到着した三人はダンジョンの探索のためアイテムを二等分していた。
すぐにでも出発しようとしていたユノは、うずうずと体を動かしていたが我慢してアイテムを効率よく手分けしている。
「ルシア、本当に大丈夫ですか?」
――なめるなよ、少しは戦える。
「大丈夫じゃ、わらわがついておるからの」
――ふざけるな子狐風情に本来ならば遅れは取らん。
言いたいことを我慢しながら、ルシアも手を止めることなくアイテムを分けていく。
「で、これは何のアイテムだ?」
ガラス製の瓶に入った緑色の薬品を取り出しながら、買ってきた張本人であるユノに見せながら聞く。
「ローポーションですね。体力がわずかに回復します」
「じゃあ、こっちは?」
今度も同じようにガラス製の瓶に入っているおどろおどろしい紫の色をした薬品だ。
「それは対毒用ポーションですね。ちなみに、水色のポーションはローマジックポーションで魔力がわずかに回復します。どれを飲んだらすぐに回復するわけではないので気を付けてくださいね」
「ユノよ、この木の実はなんじゃ?」
そう良いながらクレアは手にもつ赤色の実が二つくっついた果実をユノにわかりやすく見せた。
「それはクランボーサの実です。ひと房食べるだけで結構おなかいっぱいになる非常食です。食べ過ぎると吐き気を催したりしますので、必ずひと房だけで食べてください」
「そうかの」
ユノの説明を聞き、理解したのかクレアはユノが用意してくれた果実を袋に入れてから鞄の中にしまう。この鞄自体もユノがいろいろと想定して買ってきてくれたものだった。
「これで、全部揃いましたね。では行きましょうか」
ユノのその言葉と共に三人そろってダンジョンに入っていく。
「もし、何かあったら叫んでください。壁を壊してでも突き進んできますので」
「いいのか、それ……」
ユノの発言に呆れながらも、頼りになるなと感じてルシアは鼻をならした。
「二手に分かれるかの」
クレアが指し示した先には入口から二手に分かれていた。どうちらに行こうと結果は変わらないが、ルシアはなんとなく右側を選んで指を指す。
「じゃあ、俺たちはこっちに行く」
「わかりました。では、お二人ともまた後で合流しましょう」
そう言って左側の通路に入っていこうとするユノにふとルシアは思い出したように声をかけた。
「ユノ、お前このダンジョンに来たことあるのか?」
「いいえ、イオリアの遺跡ダンジョンには来たことないですよ」
「わかった。また後でな」
ユノはルシアの回答に一瞬首をかしげて何かを考えたそぶりを見せたがそのまま通路の奥へと入って行った。
「じゃあ、わらわたちも行こうかの」
「そうだな」
クレアの言葉通りに二人揃って左側の通路へと入っていく。
外から見ていたダンジョンと中は全然違っており、どちらかというと洞窟の中に近い印象を受ける。じめじめとしていて蒸し暑い。
「お主……これを持っておれ」
「なんだこれ?」
不意に、クレアの手から怪しげな黒い小瓶が差し出された。魔王としてのルシアでも見たことがないものだ。
いったん受け取って、瓶のふたを開けてみると瓶と同じように黒く輝く球状のものが姿を現した。
「それはの。魔力回復劇薬じゃ、わらわが調合した一級品じゃな」
そういいながら、ふさふさの尻尾を揺らしている。どうやら、相当自信作のようだ。
「魔力回復劇薬?」
当然ながら、聞いたことない単語なのでルシアはクレアに聞き返す。
「うむ、今日の朝お主は慌てて消しておったが、そこそこな高位魔法を詠唱なしでつかっていたからの。普通ならお主の魔力では練習することもできんはずじゃ」
まさか見られていたとは思わず、ルシアは警戒するように足を止めることでクレアとの距離を取る。
「案ずるな、別にそこを詮索したりはせぬ。だがの、万が一お主だけになってしまった場合に魔法が使えるというのは大きい。この薬は、潜在的に潜んでおる魔力を急激に一定時間だけ回復すると言うものじゃからな」
「一定時間の回復ね……」
クレアの言葉でルシアは即座に使い方を理解した。
――これがあれば、一時的に魔王の力を取り戻す事ができる。
「ただ、とてつもなく時間は短い。わらわも緊急手段として持ち合わせているにすぎん」
「あまり使えたしろものではないと?」
「だが、ウォーターボムを使えるならばそれを使ってなんとか敵を退けることもできるじゃろ?」
「確かにそうだな」
「ただ、一回につき一錠じゃ。死にとうなかったらの」
それだっけ行って歩みを進めるクレアと、手の中に残された小瓶を見てルシアは一瞬考えてからクレアの後を追って歩き始めた。
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