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勇者と魔王の村作り6
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「アリス後少しじゃ! ゆっくり下がるのじゃぞ!」
「わかったのですっ!」
クレアの声にユノが少しずつ少しずつ手に抱えた木を抱えたままで下がっていく。朝食を食べた後すぐに、全員で作業に取り掛かっていた。木を楽々削るユノに指示を出すクレア。小さな体で巨木をまるで木の棒でも扱うように軽々とアリスが運ぶ。
そんな三人の様子を見ながら、設計図を地面に書きながらルシアは呆れたようにため息をつく。
「早いな……」
作業の効率がありえないほどに良いのだ。普通であれば、アリスが運んでいる巨木は大の男が数人がかりで運ばなければならないもの。クレアの指示の的確さも相まって、その作業はまるで積み木を積み上げるがごとく進んでいく。
――ユノは本当に……。
そして一番の効率が上がっている原因は何を隠そうユノである。ルシアが知っている人間であれば複数人で一日から数日かかる木の加工を、物の数分でサクサクと削っていっている。もちろん使っているのは勇者の剣である。この光景を魔王時代に見ていたのであれば、なめているのかと激昂していたであろうことは想像に難くない。
ちゃくちゃくと出来上がっていく家を見ながらルシアは目を細める。まさかこんなことになるとは一時も想像したことなどなかった。完成に近づくにつれて、未だに信じられないと本心からルシア自身思っていた。
「そろそろ休憩にしましょうか?」
「そうだな」
粗方の作業を終えたであろうユノがルシアに近づいて、告げた言葉に口元だけに笑みを浮かべてルシアは返事をする。
「ようやく、笑えるようになりましたね」
ふと、ルシアの耳にユノの凛としたそれでいて優しい声が響く。その言葉にハッとして、ルシアは表情を元に戻した。
「気持ちが緩んだだけだ」
「良いじゃないですか。笑顔って、とっても素敵だと思います」
ユノの言葉にルシアは首をかしげる。たったそんなことがかとでも言うように自分よりも少し小さいユノを見降ろしながら、笑うことが少なくなっていた事を思い出してもう一度、今度はユノに向けて笑いかけた。
「そうだな。それはとても……」
――素敵なことだな。
言葉の続きはそっと心の中で続けた。その言葉の意味をしっかりと噛みしめるようにして、ルシアは考える。笑うこと、笑える事は素敵なことなのだろうと、本心から笑うことはきっと本当に素敵なことなのだろう。
「では昼食ですよ」
まるでダンスにでも誘うような優雅な仕草でユノが差し出してきた手を取って、ルシアはユノに続く。その先で、家に使う用の巨木に腰掛けながらこちらに手を振る二人の少女たちにルシアはそっとほほ笑む。少しずつだが、ルシアのなかで氷が解けていくように少しずつ何かが変わろうとしていた。
「今日のお昼はですねー」
「なんとっ!」
「三人で作ったのです」
ベンチ代りに使っている木に腰掛けるルシアの目の前で三人が宝物を見せびらかしてくる子供ような動作でバスケットを開けた。恐らく手作りであろうバスケットからユノを筆頭に三人がお皿などを取り出して素早い動作で昼食の準備を進める。
すぐ近くに家財などを置くスペースがあるにも関わらず、こんな真似をするのはルシアとしては頭を抱えるばかりだったが、その答えはユノの口からすぐに語られた。
「たまにはピクニック気分で食べるのもいいかなぁと思いまして」
「ピクニックって……」
呆れてため息をつきながら、楽しそうにしている三人を見てそれ以上口から出そうになった悪態を飲み込んで、もう一度だけため息をついた。
「主様ー! これはわらわが作ったのじゃ!」
「ルシア様っ! あの、あの……これは私が……」
左右から引っ張られる形で自分たちが作ったであろうサンドイッチを指差しながら満面の笑みを浮かべるクレアとアリスに困惑の表情を受けべるルシアを見てどこからか持ってきた切り株を椅子代わりに正面に座ったユノが微笑んでいた。
「まるで物語の中のお父さんですね」
「あんまり茶化すなよ」
そのまなざしの中にどこか憧れに近いものが混ざっている事を感じつつもルシアは両脇の二人から差し出されたサンドイッチを一口ずつ食べて、ルシアは苦笑いを浮かべる。これではまるで本当に父親になってしまったようではないか。
「とっても美味しいよ」
そう言って二人の頭を撫でる。泡沫の幻のような時間にいるような感覚にとらわれながら、二人のことを大切にしている自分に改めて気付かされる。
「では私のも食べていただかないといけないですね」
そう言いながら、目の前に差し出されたユノお手製のサンドイッチをユノの手から一口かじる。トマトの酸味が口の中に広がってどこか甘い香りのするそれは今まで食べたどんな豪華な料理よりも美味しく感じた。
「すごく旨いな……」
何故こんな感情を自分が抱いているのか、ルシア自身わからなかった。だがそれでもその味はありきたりなとてもありきたありな味。たった四人で囲んで食べるだけでその味は今まで食べた事がないくらいに美味しく感じる。
それから、クレアがアリスに食べさせたりユノがクレアの口についたソースを拭ったりとまったりとした時間が過ぎて行った。
「美味しかったのじゃ」
「ごちそうさまでしたなのです」
作られた昼食を平らげて、また先ほどのように作業に戻っていく三人を尻目に、ルシアはユノに買ってきてもらっていた物を開けていた。いくつかの作物の苗とそれを育てるための道具。それとは別に頼んでいた道具などの数々の中からいくつか見つくろってルシアは手の中に納める。
「こんなものか……」
いくつか手に取ったところでルシアは井戸のために開けた大穴のところへ向かって歩いていく。
「さて、はじめるか」
ユノに買ってきてもらった石灰を洗濯用に買ってきてもらった桶の中に入れて、その中に砂を入れて混ぜて、混ぜて、混ぜまくる。全体的に全てが綺麗に混ざるまで作業をただひたすらに続ける。
「そろそろ……いいころか」
井戸の中から水をくみ上げ桶の中に少しずついれながらしっかりと混ざるまで混ぜ続ける。その作業を繰り返す。
なんども同じ作業を繰り返して出来上がったソレを眺めて、やりきった表情でルシアは屋根以外が完成した家を見る。
「ユノ、少し来てくれ」
「なんですか、ルシア」
木材の加工を終えても汗ひとつかいていないユノがパタパタと靴音を鳴らしながら近寄ってきた。
「ちょっと手近な岩をある程度の箱型に切ってくれるか?」
「お安い御用ですよ」
そう言うとユノは歩き去っていった。まだ、あるものもできることも少ないが、ここから作られるであろう村を想像しながらルシアは少しだけ小さな王国ができるのではないかというような不思議な感慨が浮かんだ。
「おいおい」
そんなルシアの感慨をどこかに吹き飛ばすようにユノによって加工された屋根の骨組みになるであろう木を持ち上げて外郭だけが完成した屋根の結合部近くまで飛び乗っている。もはやあの小柄の体のどこにそんな力があるのかわからない。
もしかしたら、ヴォーパルバニーでも屈指の膂力の持ち主ではないだろうかとルシアはアリスを見ながら思う。
「わかったのですっ!」
クレアの声にユノが少しずつ少しずつ手に抱えた木を抱えたままで下がっていく。朝食を食べた後すぐに、全員で作業に取り掛かっていた。木を楽々削るユノに指示を出すクレア。小さな体で巨木をまるで木の棒でも扱うように軽々とアリスが運ぶ。
そんな三人の様子を見ながら、設計図を地面に書きながらルシアは呆れたようにため息をつく。
「早いな……」
作業の効率がありえないほどに良いのだ。普通であれば、アリスが運んでいる巨木は大の男が数人がかりで運ばなければならないもの。クレアの指示の的確さも相まって、その作業はまるで積み木を積み上げるがごとく進んでいく。
――ユノは本当に……。
そして一番の効率が上がっている原因は何を隠そうユノである。ルシアが知っている人間であれば複数人で一日から数日かかる木の加工を、物の数分でサクサクと削っていっている。もちろん使っているのは勇者の剣である。この光景を魔王時代に見ていたのであれば、なめているのかと激昂していたであろうことは想像に難くない。
ちゃくちゃくと出来上がっていく家を見ながらルシアは目を細める。まさかこんなことになるとは一時も想像したことなどなかった。完成に近づくにつれて、未だに信じられないと本心からルシア自身思っていた。
「そろそろ休憩にしましょうか?」
「そうだな」
粗方の作業を終えたであろうユノがルシアに近づいて、告げた言葉に口元だけに笑みを浮かべてルシアは返事をする。
「ようやく、笑えるようになりましたね」
ふと、ルシアの耳にユノの凛としたそれでいて優しい声が響く。その言葉にハッとして、ルシアは表情を元に戻した。
「気持ちが緩んだだけだ」
「良いじゃないですか。笑顔って、とっても素敵だと思います」
ユノの言葉にルシアは首をかしげる。たったそんなことがかとでも言うように自分よりも少し小さいユノを見降ろしながら、笑うことが少なくなっていた事を思い出してもう一度、今度はユノに向けて笑いかけた。
「そうだな。それはとても……」
――素敵なことだな。
言葉の続きはそっと心の中で続けた。その言葉の意味をしっかりと噛みしめるようにして、ルシアは考える。笑うこと、笑える事は素敵なことなのだろうと、本心から笑うことはきっと本当に素敵なことなのだろう。
「では昼食ですよ」
まるでダンスにでも誘うような優雅な仕草でユノが差し出してきた手を取って、ルシアはユノに続く。その先で、家に使う用の巨木に腰掛けながらこちらに手を振る二人の少女たちにルシアはそっとほほ笑む。少しずつだが、ルシアのなかで氷が解けていくように少しずつ何かが変わろうとしていた。
「今日のお昼はですねー」
「なんとっ!」
「三人で作ったのです」
ベンチ代りに使っている木に腰掛けるルシアの目の前で三人が宝物を見せびらかしてくる子供ような動作でバスケットを開けた。恐らく手作りであろうバスケットからユノを筆頭に三人がお皿などを取り出して素早い動作で昼食の準備を進める。
すぐ近くに家財などを置くスペースがあるにも関わらず、こんな真似をするのはルシアとしては頭を抱えるばかりだったが、その答えはユノの口からすぐに語られた。
「たまにはピクニック気分で食べるのもいいかなぁと思いまして」
「ピクニックって……」
呆れてため息をつきながら、楽しそうにしている三人を見てそれ以上口から出そうになった悪態を飲み込んで、もう一度だけため息をついた。
「主様ー! これはわらわが作ったのじゃ!」
「ルシア様っ! あの、あの……これは私が……」
左右から引っ張られる形で自分たちが作ったであろうサンドイッチを指差しながら満面の笑みを浮かべるクレアとアリスに困惑の表情を受けべるルシアを見てどこからか持ってきた切り株を椅子代わりに正面に座ったユノが微笑んでいた。
「まるで物語の中のお父さんですね」
「あんまり茶化すなよ」
そのまなざしの中にどこか憧れに近いものが混ざっている事を感じつつもルシアは両脇の二人から差し出されたサンドイッチを一口ずつ食べて、ルシアは苦笑いを浮かべる。これではまるで本当に父親になってしまったようではないか。
「とっても美味しいよ」
そう言って二人の頭を撫でる。泡沫の幻のような時間にいるような感覚にとらわれながら、二人のことを大切にしている自分に改めて気付かされる。
「では私のも食べていただかないといけないですね」
そう言いながら、目の前に差し出されたユノお手製のサンドイッチをユノの手から一口かじる。トマトの酸味が口の中に広がってどこか甘い香りのするそれは今まで食べたどんな豪華な料理よりも美味しく感じた。
「すごく旨いな……」
何故こんな感情を自分が抱いているのか、ルシア自身わからなかった。だがそれでもその味はありきたりなとてもありきたありな味。たった四人で囲んで食べるだけでその味は今まで食べた事がないくらいに美味しく感じる。
それから、クレアがアリスに食べさせたりユノがクレアの口についたソースを拭ったりとまったりとした時間が過ぎて行った。
「美味しかったのじゃ」
「ごちそうさまでしたなのです」
作られた昼食を平らげて、また先ほどのように作業に戻っていく三人を尻目に、ルシアはユノに買ってきてもらっていた物を開けていた。いくつかの作物の苗とそれを育てるための道具。それとは別に頼んでいた道具などの数々の中からいくつか見つくろってルシアは手の中に納める。
「こんなものか……」
いくつか手に取ったところでルシアは井戸のために開けた大穴のところへ向かって歩いていく。
「さて、はじめるか」
ユノに買ってきてもらった石灰を洗濯用に買ってきてもらった桶の中に入れて、その中に砂を入れて混ぜて、混ぜて、混ぜまくる。全体的に全てが綺麗に混ざるまで作業をただひたすらに続ける。
「そろそろ……いいころか」
井戸の中から水をくみ上げ桶の中に少しずついれながらしっかりと混ざるまで混ぜ続ける。その作業を繰り返す。
なんども同じ作業を繰り返して出来上がったソレを眺めて、やりきった表情でルシアは屋根以外が完成した家を見る。
「ユノ、少し来てくれ」
「なんですか、ルシア」
木材の加工を終えても汗ひとつかいていないユノがパタパタと靴音を鳴らしながら近寄ってきた。
「ちょっと手近な岩をある程度の箱型に切ってくれるか?」
「お安い御用ですよ」
そう言うとユノは歩き去っていった。まだ、あるものもできることも少ないが、ここから作られるであろう村を想像しながらルシアは少しだけ小さな王国ができるのではないかというような不思議な感慨が浮かんだ。
「おいおい」
そんなルシアの感慨をどこかに吹き飛ばすようにユノによって加工された屋根の骨組みになるであろう木を持ち上げて外郭だけが完成した屋根の結合部近くまで飛び乗っている。もはやあの小柄の体のどこにそんな力があるのかわからない。
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