8 / 69
7
しおりを挟む「リアン…ありがとうございます。
お母様、レオニード様、リアンが乗れと…」
私は1人リアンの背に乗り、撫でながら言うとお母様は後ろの方に乗った。
そのせいでレオニード様は自然と私のすぐ後ろになってしまう。
そして全員が乗った事を確認するとリアンは大きな翼を広げ飛び立った。
冷たい風が当たり、気持ちいいと感じる反面あまりの高さに怖いと思ってしまう。
だが、そんな私の心を見透かしたようにリアンは少しだけ高度を下げた。
「リアン、あの門の外に降りてくださるかしら?」
『グルァ!』
リアンは小さく返事をした後に段々と高度を下げていく。
少し人が集まってくるが上に人がいると分かったのか狼狽えていた。
そこで、私とお母様が背から飛び降り、レオニード様もそれに習い背から降りた。
「済まない、驚かせたか?
あの竜…リアンは娘、アメリアの契約獣だ」
「驚かせてしまい申し訳ありません。
ですがリアンは敵対いたしませんから武器を下ろしてくださいませんか?」
私がリアンを撫でながら言うと不安そうではあったものの大人しく武器を下ろした。
全員が下ろしたのを確認してから
「ありがとうございます」
とお礼を言った。
「リアン…小さくなれればいいのですが…」
『グガッ?』
不思議そうに私の目を見つめると途端にリオンの姿が小さくなっていき最後には私の頭に乗れる程の大きさとなった。
最初から聞いていればよかったと後悔するがもう遅い。
私は苦笑を漏らしリアンと共に門を潜ったのだった。
そしてそのまま報告をするためにギルドへと向かう。
「おっ!
アメリアちゃん、おかえり!」
「ただいま戻りました」
『グァ!』
リアンは私に倣って…なのか何故か私の頭の上で前足を上げて可愛らしく挨拶をした。
「……なぁ、あれって……」
「おう…あれだな…」
「「「………何でドラゴンなんているんだ(よ)!?」」」
ドラゴンであるリアンがここにいることに驚いているようだ。
そんなギルドにいる人達の反応に私はようやく理解した。
……まだ紹介していなかった、と。
「リアンって名前なんです。
可愛いでしょう?」
私は頭の上に乗っているリアンを抱えて皆に見せる。
白いドラゴンでしかも小さなリアンは本当に可愛いと思う。
「アメリア、レオニード」
「あ…申し訳ありません、お母様」
「すいません」
私達は3人でマスターの部屋へと入った。
………ノックも無しで。
「おわっ!?
スカーレット!?
アメリアとレオニードもか!!
お前らは貴族だろうが!!
ノックくらいしろ!」
と怒られたのはご愛嬌だ。
ちなみにその後、お母様は何事も無かったかのようにソファへと腰掛け私はリアンを膝の上へとおいた。
「アメリア、それはなんだ」
「リアンですが……?」
「いや、そうじゃない。
そうじゃないんだ……。
何でここにドラゴンが居るかって聞いてんだよ!」
マスターが声を荒げるせいでリアンが怯えてしまった。
私は優しくリアンの背を撫でながら落ち着かせつつマスターの問に答える。
「依頼で知り合ったのですが色々とあって連れてきました」
「……スカーレット」
「アメリアが望んだんだ。
何も我儘を言わなかった愛娘が珍しくお願いしてきたのだ。
了承意外に何の答えがある?
……それに、だ。
翼を見てみろ」
「あぁ?
翼だ?
一体何だって……なっ…契約紋!?」
マスターとお母様の会話で私は理解した。
このリアンの翼に刻まれている薔薇の模様はどうやら契約紋だったらしい。
「リアン、契約紋なんて…私で良いの?」
『グァ!』
リアンは私の問いに勿論と言うかの様に頷いた。
0
あなたにおすすめの小説
「お前を愛することはない」と言われたお飾りの妻ですが、何か?
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することはない!」「そんな事を言うために女性の寝室に押し入ったのですか? もう寝るつもりで化粧を落として髪をほどいて寝着に着替えてるのに! 最っ低!」
仕事大好き女が「お飾りの妻最高!」と恋愛感情無しで結婚したらこうなるよね、というお話。
王太子に理不尽に婚約破棄されたので辺境を改革したら、王都に戻ってきてくれと言われました
水上
恋愛
【全18話完結】
「君は中身まで腐っている」と婚約破棄されたエリアナ。
そんな彼女は成り行きで辺境へ嫁ぐことに。
自身の知識と技術で辺境を改革するエリアナ。
そんな彼女を、白い結婚のはずなのに「膝枕は合理的だ」と甘やかす夫。
一方、エリアナを追放した王都では、彼女の不在の影響が出始めて……。
「不吉な黒」と捨てられた令嬢、漆黒の竜を「痛いの飛んでいけー!」で完治させてしまう
ムラサメ
恋愛
漆黒の髪と瞳。ただそれだけの理由で「不吉なゴミ」と虐げられてきた公爵令嬢ミア。
死の森に捨てられた彼女が出会ったのは、呪いに侵され、最期を待つ最強の黒竜と、その相棒である隣国の竜騎士ゼノだった。
しかし、ミアが無邪気に放った「おまじない」は、伝説の浄化魔法となって世界を塗り替える。
向こう見ずな天才騎士に拾われたミアは、隣国で「女神」として崇められ、徹底的に甘やかされることに。
一方、浄化の源を失った王国は、みるみるうちに泥沼へと沈んでいき……?
前世で追放された王女は、腹黒幼馴染王子から逃げられない
ria_alphapolis
恋愛
前世、王宮を追放された王女エリシアは、
幼馴染である王太子ルシアンに見捨てられた――
そう思ったまま、静かに命を落とした。
そして目を覚ますと、なぜか追放される前の日。
人生、まさかの二周目である。
「今度こそ関わらない。目立たず、静かに生きる」
そう決意したはずなのに、前世では冷酷無比だった幼馴染王子の様子がおかしい。
距離、近い。
護衛、多い。
視線、重い。
挙げ句の果てに告げられたのは、彼との政略結婚。
しかもそれが――彼自身の手で仕組まれたものだと知ってしまう。
どうやらこの幼馴染王子、
前世で何かを盛大に後悔したらしく、
二度目の人生では王女を逃がす気が一切ない。
「愛されていなかった」と思い込む王女と、
「二度と手放さない」と決めた腹黒王子の、
少し物騒で、わりと甘い執着政略結婚ラブストーリー。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
「無能」と捨てられた少女は、神の愛し子だった――。 凍てつく北の地で始まる、聖獣たちと冷徹公爵による「世界一過保護な」逆転生活。
秦江湖
恋愛
魔法適性「鑑定」がすべてを決める、黄金の国ルミナリス。 名門ベルグラード公爵家の末娘アデリーンは、十五歳の鑑定式で、前代未聞の『鑑定不能(黒の沈黙)』を叩き出してしまう。
「我が家の恥さらしめ。二度とその顔を見せるな」
第一王子からは婚約破棄を突きつけられ、最愛の三人の兄たちからも冷酷な言葉とともに、極寒の地「ノースガル公国」へ追放を言い渡されたアデリーン。
着の身着のままで雪原に放り出された彼女が出会ったのは、一匹の衰弱した仔狼――それは、人間には決して懐かないはずの『伝説の聖獣』だった。
「鑑定不能」の正体は、魔力ゼロなどではなく、聖獣と心を通わせる唯一の力『調律師』の証。
行き倒れたアデリーンを救ったのは、誰もが恐れる氷の公爵ゼノスで……。
「こんなに尊い存在を捨てるとは、黄金の国の連中は正気か?」
「聖獣も、私も……お前を離すつもりはない」
氷の公爵に拾われ、聖獣たちに囲まれ、これまでの不遇が嘘のような「極上溺愛」を享受するアデリーン。
一方で、彼女を捨てた黄金の国は、聖獣の加護を失い崩壊の危機に直面していた。
慌ててアデリーンを連れ戻そうとする身勝手な王族たち。
しかし、彼らの前には「復讐」の準備を終えたアデリーンの兄たちが立ちはだかる。
「遅いよ。僕らのかわいい妹を泣かせた罪、一生かけて償ってもらうからね」
これは、すべてを失った少女が、真の居場所と愛を見つけるまでの物語。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
偽りの婚約者だった公爵令嬢、婚約破棄されてから本物の溺愛をされるまで
nacat
恋愛
平民出身ながら伯爵家に養子に入ったリリアーナは、王太子の婚約者“代役”として選ばれた。
王家の都合で結ばれたその関係に、彼女は決して本気にならないはずだった。
だが、王太子が本命の公爵令嬢を選んで婚約破棄を告げた瞬間、リリアーナは静かに微笑んだ――。
「お幸せに。でも、“代役”の私を侮ったこと、きっと後悔させてあげますわ」
婚約破棄後、彼女は外交の任務で隣国へ。
そこで出会った冷徹な将軍との出会いが、すべてを変えていく。
“ざまぁ”と“溺愛”がスパイラルのように絡み合う、痛快で甘くて尊い恋愛劇。
///////
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる