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私達は村に戻ると村長に報告へ向かった。
「村長、依頼は達成致しましたのでご報告致します」
「……はい?
こ、黒炎竜を倒されたのですか!?」
村長の驚きぶりに私は目をそらして答える。
「……いえ」
と。
すると、村長は眉を顰め落胆した。
「では、依頼はまだ……」
「……その件についてですが……。
まず、黒炎竜はいませんでした。
代わり古竜いましたが……」
「なっ……!?
こ、こここ古竜!?」
村長は私の言葉に卒倒しかけ、寸前のところで踏みとどまった。
そしてこの勘違いのせいで私は面倒事を1つ背負う羽目になってしまったのかと溜息をつきたくなった。
「そ、その古竜は……」
「ここにいますわ」
「………はい?」
「…ですから、ここにいますわ」
私はそう言ってエデンに目を向ける。
すると、自然と村長の視線もエデンへと向かった。
そして恐る恐るエデンを指さして私に問いかけるような視線を投げかけてきたため私は黙って頷いた。
「…む。
主、何か食い物は無いか?」
「…王都に戻ればもっと美味しいものが食べれますわよ」
「ならば仕方あるまい。
待つとしよう」
静かになったエデンを見て私は何度目かになる溜息をつく。
溜息をつくと幸せが逃げると聞いたことがあるがもし本当であれば私はこの短時間でどれほどの幸せを逃したのだろうか?
依頼達成という確認を貰い私達はギルドへと戻る。
行きとは異なりリアンには皆を乗せて貰い私はエデンに乗った。
そしてやはり人目につかないところでおりると外門を通ろうとする。
しかし、だ。
エデンは身分が証明出来ないという事で足止めを喰らった。
そこで私が身分を証明する代わりに銀貨を3枚渡し通れる事になったのだが…。
ギルドに戻ると受付でマスターがいるかという
確認をとる。
すると、いるらしくあっさりと通された。
「……マスター、依頼完遂しました…」
「早っ!?
……ねぇ、アメリア。
増えてない?」
「……紹介しますわ。
古竜のエデンです。
勝手に契約されてました」
私には契約なんてするつもりは無かったのにも関わらず、だ。
何故か名乗れと言われ名乗ったら契約交わされているし…。
よりによって古竜と。
「……何がどうなれば黒炎竜の討伐が古竜との契約に繋がるのか聞きたいんだけど?」
私は依頼の達成というのも含めて包み隠さず全てマスターに話す。
すると、何故か呆れられた。
その後、暁の旅立ちのメンバーに間違えはないか確認をとっていたが真実である事が分かると更にため息を付いた。
「……まぁ、取り敢えずは依頼達成という事で。
これが報酬。
金貨60枚。
暁の旅立ちは全員Aランクへの昇格試験を行う事にする。
それと、アメリアに対しては許可証を発行するよ。
カインはあとAランク依頼を3つ達成すればSランクの昇格試験を受けられるように取り計らう」
それぞれにとって嬉しい報酬を貰うことが出来た。
それは置いておくとして、マスターが許可証を発行している間に金貨を分けてしまおう。
60枚と言っていたのでそれぞれ12枚で分ければいいだろう。
そう判断し、私は山となった金貨を12枚しまうとまとめてカインに渡した。
「あとは暁の旅立ちのみんなの分です」
「アメリア、俺等は何もしてねぇ」
「迷惑料とでも考えて頂ければ結構ですわ。
それと、山分けでないと私に依頼が来なくなってしまいますから」
そう。
山分けにしなければ多く取り分を取った者の評判が下がりあまり依頼が来なくなってしまうのだ。
そんな事もありここは山分けにして欲しいと伝えると渋々と言った様子ではいたが引き下がってくれた。
そして、丁度許可証の発行が終わったらしくマスターから許可証を受け取りそのままギルドを出て食事に向かう事にした。
食事が終わるとエデンは満足そうに笑みを浮かべていて元の容姿もあってか格好良く見える。
だが、同じ銀髪という事もあり兄妹にしか見えないためか嫉妬やらの目が私向けられる事は無かったが。
「村長、依頼は達成致しましたのでご報告致します」
「……はい?
こ、黒炎竜を倒されたのですか!?」
村長の驚きぶりに私は目をそらして答える。
「……いえ」
と。
すると、村長は眉を顰め落胆した。
「では、依頼はまだ……」
「……その件についてですが……。
まず、黒炎竜はいませんでした。
代わり古竜いましたが……」
「なっ……!?
こ、こここ古竜!?」
村長は私の言葉に卒倒しかけ、寸前のところで踏みとどまった。
そしてこの勘違いのせいで私は面倒事を1つ背負う羽目になってしまったのかと溜息をつきたくなった。
「そ、その古竜は……」
「ここにいますわ」
「………はい?」
「…ですから、ここにいますわ」
私はそう言ってエデンに目を向ける。
すると、自然と村長の視線もエデンへと向かった。
そして恐る恐るエデンを指さして私に問いかけるような視線を投げかけてきたため私は黙って頷いた。
「…む。
主、何か食い物は無いか?」
「…王都に戻ればもっと美味しいものが食べれますわよ」
「ならば仕方あるまい。
待つとしよう」
静かになったエデンを見て私は何度目かになる溜息をつく。
溜息をつくと幸せが逃げると聞いたことがあるがもし本当であれば私はこの短時間でどれほどの幸せを逃したのだろうか?
依頼達成という確認を貰い私達はギルドへと戻る。
行きとは異なりリアンには皆を乗せて貰い私はエデンに乗った。
そしてやはり人目につかないところでおりると外門を通ろうとする。
しかし、だ。
エデンは身分が証明出来ないという事で足止めを喰らった。
そこで私が身分を証明する代わりに銀貨を3枚渡し通れる事になったのだが…。
ギルドに戻ると受付でマスターがいるかという
確認をとる。
すると、いるらしくあっさりと通された。
「……マスター、依頼完遂しました…」
「早っ!?
……ねぇ、アメリア。
増えてない?」
「……紹介しますわ。
古竜のエデンです。
勝手に契約されてました」
私には契約なんてするつもりは無かったのにも関わらず、だ。
何故か名乗れと言われ名乗ったら契約交わされているし…。
よりによって古竜と。
「……何がどうなれば黒炎竜の討伐が古竜との契約に繋がるのか聞きたいんだけど?」
私は依頼の達成というのも含めて包み隠さず全てマスターに話す。
すると、何故か呆れられた。
その後、暁の旅立ちのメンバーに間違えはないか確認をとっていたが真実である事が分かると更にため息を付いた。
「……まぁ、取り敢えずは依頼達成という事で。
これが報酬。
金貨60枚。
暁の旅立ちは全員Aランクへの昇格試験を行う事にする。
それと、アメリアに対しては許可証を発行するよ。
カインはあとAランク依頼を3つ達成すればSランクの昇格試験を受けられるように取り計らう」
それぞれにとって嬉しい報酬を貰うことが出来た。
それは置いておくとして、マスターが許可証を発行している間に金貨を分けてしまおう。
60枚と言っていたのでそれぞれ12枚で分ければいいだろう。
そう判断し、私は山となった金貨を12枚しまうとまとめてカインに渡した。
「あとは暁の旅立ちのみんなの分です」
「アメリア、俺等は何もしてねぇ」
「迷惑料とでも考えて頂ければ結構ですわ。
それと、山分けでないと私に依頼が来なくなってしまいますから」
そう。
山分けにしなければ多く取り分を取った者の評判が下がりあまり依頼が来なくなってしまうのだ。
そんな事もありここは山分けにして欲しいと伝えると渋々と言った様子ではいたが引き下がってくれた。
そして、丁度許可証の発行が終わったらしくマスターから許可証を受け取りそのままギルドを出て食事に向かう事にした。
食事が終わるとエデンは満足そうに笑みを浮かべていて元の容姿もあってか格好良く見える。
だが、同じ銀髪という事もあり兄妹にしか見えないためか嫉妬やらの目が私向けられる事は無かったが。
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