竜使いの伯爵令嬢は婚約破棄して冒険者として暮らしたい

紗砂

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教官にみっちりと叱られてから1時間後、私達黒の生徒は1ヶ所に集められていた。


「今から今年のノルマを発表する。
Cランク20とBランク10だ。
ただし、ラン・ラナスのチームのみBランク30Aランク5とする。
質問がある者はいるか?」


すかさずラン先輩が挙手をした。
教官は一瞬だけ面倒臭そうに顔を歪めたが他にいないことを確認するとラン先輩を指名した。


「何故、私達のグループだけノルマが違うのでしょうか?」

「アメリア・ヴェノムがいるからだ」

「…アメリアがいても変わらないと思うのですが」


あの教官も酷くはないだろうか?
何故私がいるとノルマを大幅に変更するんだ。

いや、理由は分かるが…。


「…ならば、 複数の竜種と契約を交わしている者を普通と呼ぶか?」

「……いえ、呼びません」

「ならば分かっただろう。
他に質問がある者はいるか?
いないな。
よし、解散!」


…物凄く不本意な扱いではあるがまぁ認めるしかないだろう。
だが、1つ言わせて欲しかった。

イオに関しては仮契約だ!
と。

そして、リアンとエデンとの契約には私の意思は関係無かったのだと。


「…なぁ、アメリア。
ずっと気になってはいたんだが……その綺麗な奴は誰だ?」


綺麗な奴……それは水色の髪に蒼玉の瞳のイオを指しているのだろう。
確かにイオは美少年だ。
外見だけは。
中身?
中身は勿論ツンデレな犬だ。


「先程仮契約を結んだばかりの水竜のイオですわ」

「……………………………また?」


ラナス先輩……またというのは止めて欲しい。
だが、確かに3体めなのは事実なので私は視線を逸らした。


「……今回は仮契約ですわ」

「竜種に好かれているんだね……」


先輩の呆れたような声で更に傷ついた。
そして、少し離れていたサニアさんに抱きつかれた。


「あぁ!!
もう、可愛い~!!
さすがは私の天使っ!!」

「私は天使じゃありませんからサニアさん、離れてください」

「うぅ……後300時間…」

「長いなおい!?」


ラン先輩がサニアさんの言葉に反応するもののサニアさんに気にした様子はない。


「サニア…そろそろ止めろ」


ようやくルガートさんがサニアさんを私から引き離してくれたところでリアンが私の元に戻ってきた。
血塗れのうえに


「リアン!?
何を持っているんで……あら、その色となるとキラープラント…Bランクですわね」


討伐部位のみを受け取るとリアンを水洗いしてから頭の頭を撫でてあげると気持ち良さそうに目を細めた。

 
「…よし、気を取り直して行くぞ!」
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