転生したようなので妹のために奮闘することにしました

紗砂

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友人になったらしい

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そして、学園生活2日め。
魔法学園というだけあってか今日から基礎魔法についての授業が始まるらしい。
その事もあってか少しワクワクしている。


「お姉ちゃん、魔法の授業って何やるんだろうね?」

「楽しみだね。
魔法の先生は誰になるかな…?」


タナトスは水属性担当になるらしい。


「お姉ちゃんは何属性を専攻にするの?」


私はあの後、考えた結果変える事にした。


「聖属性にしようかなって…。
エリーはもう決めた?」

「えーとね…私は火にしようかなぁって思ってるよ!」


意外だった。
エリーならば私と同じ聖属性にすると思っていたからである。


「だって…お姉ちゃんの敵を倒すのに1番いいもん!」


……エリーはエリーだった。
まさかそんな考えをしていただなんて……。
…だんだんとエリーが危険な気がしてくるのは何故だろうか?


「…全員いるね。
昨日、既に伝えたけど……Sクラスは明後日からもう魔法の授業は属性別になるから希望を聞いていくよ~。
ルーシャちゃんから順番に言ってね~」


……本当はまだ土か聖で迷っていた。
だが、やはりエリーを守るのであれば聖属性の方がいいだろうと判断をした。


「…聖属性でお願いします」

「聖属性の中でもどれを専攻するか…もう決めてある?」


そこ、なんだよなぁ……。
結界でもいいけど…治癒もやりたいし、防御も気になる。
リオからは攻撃をすすめられてるし……アマテスからは結界をすすめられてるんだよね。
うーん……どれをとろうか……?


「あ…まだ決めてなかった?」


タナトス…先生が聞いてくるが私は首を横にふった。


「結界にします」


結界は私が1番苦手とするものだ。
ならば、この学園生活で苦手を無くしておきたい。
それに結界が使えれば援護系は殆ど出来るようになるし。


「副専攻にも出来るけど…どうする?」


副専攻…。
そういえばそんなものもあった気がする。
…聖属性や2つ以上の属性をもつ者のためにある制度だ。
私も一応、その制度を使えるのか。

なら、火か土か聖(攻撃)だよね。
………うん、決めた。


「聖属性の攻撃を副専攻にします」

「じゃあ、それで通しておくね~!
じゃあ次はエリアスさん」


……何で私はちゃんなのにエリーはさんなのだろうか?
いや、いいけど……。


「私は火でお願いします!
副専攻はね、聖属性の攻撃で!!」


先生は素早く名簿に書留る。
それを見ていたケヴィンが属性を答える。


「僕は風で、副専攻は土でお願いします」

「あ…えっと…僕は土を専攻にして…副専攻は水にします……」


ヴェミニアンはどこか不安そうに希望を答えた。
先生が書き留めるところをみるとホッとしたように胸を撫で下ろしていた。

どうかしたのだろうか?
後で話をしてみるのもいいのかもしれないなぁ…。

なんていう事を思っていると10人という少なさのせいか既に全員の希望を聞き終わったようだった。
ホームルームだかが終了すると私に話かけてくる人物がいた。


「あ、あなた!
わ、私と同じ結界魔法を専攻にしたようね!」


確か名前はリマーニだっただろうか?
うん、友達になれそうで良かった。


「うん!
リマーニさん、宜しく。
あ、そうだ。
リマーニさんって結界魔法の授業に一緒に行く人っているかな?
いなかったら一緒に行かない?」


学園に来ての初めての友人になるかもしれないという事で私は少しだけはしゃいでいた。
そのため、つい早口になりまくし立ててしまった。
気付いてからやってしまった……と、落ち込むものの表情に出すことは無かった。


「え…?
えぇ……いいですわ……。
って…そうじゃありませんの!!
あなた!
一体何者なんですの!?
貴族でもありませんのにあんな魔法を扱ったり、そんな希少な属性を持っているだなんて!!」


何者って言われてもこまるんだけど……。


「私はルシャーナ。
ただの農民の子供だよ」


称号?
さぁ?
知らないよそんなの…。
言えるわけがないしね。
というか、あの受付の子は私が名乗ったら巫女って気付いたみたいだけど……意外に気付かれないものなんだね。


「有り得ませんわ!!
素直に吐きなさいな?
口外はいたしませんから…」


笑顔でリマーニは言ってくる。
それに私は笑顔で知らないフリをした。

……何故なら、巫女としられる事で態度を変えて欲しくなかったから。
私は対等の友人が欲しいのだ。
だから、私は言えなかった。


「……分かりましたわ。
今は何も聞かない事にして差し上げますの」


彼女は深くため息をついてからそう口にした。


「ありがとう、リマ!!」

「えぇ………え?
あ、あなた、今何と呼びましたの!?
リマ、そう言ったんですの!?」

「うん。
リマーニだからリマ。
あ、私の事は好きに呼んで!」


リマは恥ずかしいのか少しだけ顔を赤らめた。


「……わ、分かりましたわ。
……ルー、宜しくお願い致しますわ…」


うん、友人っぽくていいね!
やっぱり愛称って大事だと思うんだ!


「宜しく、リマ」


初めての友人という事もあり少しだけ緊張していたが何とかなったようだ。
私は友人が出来たという喜びから笑みを浮かべていた。


「ルー、昼食に行きますわよ」

「ちょっと待って!
今、行く」

「……いいもん!
私はフィーと食べるもん!!」


…何故エリーが拗ねたのかはよく分らない。
だが、まぁ私とリマの仲は順調だ。
リマはツンとしているところもあるが、私を心配しているのは良く分かる。

私が昼食で農民として暮らしていた癖か、スープだけだった時にリマが慌てていた。


「ちょっ…ルー!?
それだけで栄養は大丈夫なんですの!?
だからそんな小さいのですわ!!
少し待っていなさい!」


と言って色々と買いに言った時には全力で止めた。
一応、王宮から送られてくるお金があるし。
お金があるという事を伝えるとリマは怒りだした。


「……ルー!!
ちゃんと食事はとりなさい!!
それだけでは倒れますわ!!
馬鹿じゃありませんの!?」

「えっと……つい癖で……。
でも、このスープも美味しいよ?」

「美味しいではありませんわ!!
私はあなたの体について言っているんですのよ!?
分かっていますの!?」

「えー……美味しいのに……。
あ、でも、心配してくれてありがとねリマ」


笑顔でお礼を言うとリマは照れくさそうに顔を背けた。


「べ、べつにルーのためじゃありませんわ!
ルーに倒れられたら目覚めが悪くなるだ  けですわ!
勘違いしないでくださいまし!」


…そ、それは!!
噂に聞くツンデレというやつだろうか?

顔を赤くしながら弁解しようとするリマは可愛らしいと感じる。
つい笑ってしまう程に。
すると、リマは更に顔を赤らめた。


「な、何を笑っているんですの!」

「ごめん、リマが可愛かったから…つい」

「なっ……馬鹿な事を言っていないでさっさと行きますわよ!」


リマは怒っているように見えるが私に合わせてくれている。
その辺を見るに本気で怒っているわけではないらしい。


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