回復術師ですが仕事と婚約者候補に追われています!

紗砂

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第二回戦も勝利したところで、休憩に入る。


「ルーディア、外いかね?
屋台とか出てるし」

「じゃあ、行こうかな」


という、カーフィスの誘いを受け、私たちは屋台を見て回ることになった。


「ルーディア、クレープ食べるか?」

「食べる!」

「んじゃ、買ってくるからそこで待ってろ。何にする?」

「ブルーベリー!」

「了解」


カーフィスがクレープを買ってくるまでの間、私は近くのベンチで待っていると、どこからか話し声が聞こえてきた。


「……だよな」

「あぁ、あれだろ。
あの聖魔導士の女の子のおかげで勝ってるってだけの」

「そうそう。
聖魔導士のルーディア!
でも、聖魔導士って前衛がいなきゃなにも出来ないだろ」


それは、明らかな侮辱だった。
私と、私の仲間に対する。
それを、許せるはずがなかった。


「けど、他の奴らがあの子がいなきゃ勝てないってのも事実だぜ」


……あぁ、何故。
何故、こうもイラつくのだろうか。
私が荷物になっているというだけならばまだ良かった。
だが、他の人を、シェードやルド、グランを侮辱するのは許さない。

ならば、どうすればいいか。
次の試合、私が出なければいい。
そうすれば、嫌でも理解するはずだから。
実力の差を。


「ルーディア、ほら買ってきたぞー。
って、なんでそんな怒ってんだ?」


カーフィスが、私の名を呼んだことで気付いたのだろう。
先程まで話していた二人がギョッとしたようにこちらを見た。


「カーフィス、ありがとうございます。
少しばかり、聞き逃せないことがあっただけです。
……申し訳ありませんが、あなた方の学校を伺っても?」

「あ……。
や、あれは……」

「そ、そうそう。
その、言葉のあやってやつで……」


笑みを浮かべ、二人に問いかけると、二人は挙動不審になって逃げようとする。
すると、そこへシェードがやって来た。


「……ルー?
何をしているんだ?」

「このお二人の学校を伺っていただけですのでお気になさらないでください」

「二人の学校?
その制服はメルトリアのものだろう。
で、何故こんなにも怯えて……」

「ありがとうございます、シェード。
では……。
私は、メルトリアに対し、一対三を望みます。
もちろん、私一人でやらせていただきます。
受けてくださいますね?」


私の挑戦に慌てたのはシェードの方だった。


「おい、ルー!?
何を言って……」

「ルーディア、また水をガブ飲みすることになるぞ」

「……私だって、そう毎回水を飲んでいるわけではありません」


本当に失礼な奴だ。
まぁ、シェードは放置でも問題ないだろう。


「はっ、聖魔導士一人になんか負けるわけないだろ!」

「お、おい!
やめとけって……」


一人はなめくさっているようだが、もう一人は止めに入っている。
私としてはどちらに転んでもいいが、どうせなら一人でやらせて欲しい。
でなければ、私のこの怒りはどこへ向かえばいいのか。


「おい、騎士!
お前もルーを止めろ!」

「止めてもいいけ……。
いいですが、ルーディアが暴走しますよ?」

「暴走だと?」

「一番マシなやつだと、水浸しになるくらいかと。
酷いと、骨折くらいは」


背後で何やら酷い会話が聞こえる。
……骨折までさせたのは1回だけだ。
それも、まだ慣れてなかった頃で、もうやらない……。
はずだと思いたい。


「では、メルトリアの皆様。
楽しみにしていますね」

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