転生したら守護者?になり称号に『お詫び』があるのだが

紗砂

文字の大きさ
24 / 42
魔族襲来

5

しおりを挟む



俺達は教会から出るとそのまま真っ直ぐ寮へと戻りすぐに明後日の件について話し始めるのだが……。


「とりあえずぶっ飛ばす!」


という馬鹿はティードに預けてきた。
ティードは戸惑いつつも引き受けてくれたのでまた今度なにかお礼の品でも持っていこう。
……菓子かジャムでいいよな。


「よし、じゃあ始めるか。
まず、協力してくれそうな奴だよな……。
俺のパーティーメンバーは大丈夫だとして…」

「ヘルナス家も説得してみせよう」

「おう、頼む。
んで、あとは…レイ…教会騎士から何人かはいけるかな…?
……教会はもうあんま信用出来ねぇんだよな……」


レイを中心とした教会騎士の何人かならば問題ないはずだ。
それに、教会としても勇者であるリュークを失うわけにもいかないだろうしな。
それに俺も加護持ちなんだ。
少しは大丈夫だろう。
無理だったらその時はお告げだとかなんとか言って説得してやるさ。


「だが…」

「…それでも少なすぎる、か」


俺はレクトの言葉に無言で頷いた。


「いや、お前のパーティーにカリンとリナがいたな?」

「あぁ……それがどうした?」

「後で説明する。
カイ、リュークとティードを連れて外泊手続きをするぞ。
場所はヘルナス家だ」


俺は理解する間もなく、ただ手続きをさせられ女子寮の前にいた。

そして、前回と同じ先輩が出てくるとリナとカリンを呼んできてくれた。


「……はぁ、今度はどうしたのかしら?
大会のことなら……」

「悪い、わけは後で話すから取り敢えず外泊手続きをしてきてくれ。
日数は……一応明後日まで。
場所はレクトの家だ」

「……何も話せないのかしら?」

「カ、カリン!
カイがこんなに言うんですから……」

「リナ、いい。
カリン、話せない。
ただ、俺とリューク、この国にも関係することだ」

「……分かったわ。
すぐに用意する」


張り詰めていた空気は嘘のように軽くなり、カリンは女子寮の中へと戻っていく。


そして、それから20分後、荷物を持ったカリンとリナと共に6人でレクトの家である、ヘルナス家へと向かうのだった。


ヘルナス家へと到着し執事らしき者とレクトは少し言葉を交わすと執事らしき者は深く溜息を吐いてから俺達を案内した。


「皆様のお部屋なのですが…突然でしたので空いている部屋が2室しか…。
申し訳ございません」

「あ、いや…俺達が急に来ちまったのが悪ぃし…。
俺とリュークとティードで一室でいいか?」

「おう、いいぜ」

「大丈夫っす!」

「じゃあ、私とリナで使わせてもらうわ」


部屋割りが決まり、それぞれの部屋に荷物を置くと応接室へと通され、レクトは執事以外の使用人を皆外に出させ近付かせないようにした。

そして、その部屋にレクトの父と似ても似つかぬ弟が入室してくると話は始まった。

俺は、前世で培った会話術を使い出来るだけ好印象を持たせようと人の良さそうな笑みを貼り付けた。
面接のような感覚だ。


「お初にお目にかかる。
私はレクトールの父、フェルプス・ヘルナスだ」

「お初にお目にかかります。
僕は、メルア・ヘルナス。
レクトール兄様の弟です。
よろしくお願い致します」


レクトの父と名乗った人は厳つく、厳しい雰囲気ではいたがメルアと名乗ったレクトの弟は可愛らしい、天使のようであった。
……男だが。
……なんか昔の事を思い出すのだが。


「突然の訪問となり、申し訳ありません。
お…僕は、カイと申します。
こちらは幼馴染のリュークです。
その隣がティード、リナ、カリンです。
カリンに限っては貴族です」


そんな俺の話し方に皆一様にギョッとしたように俺を見た。
だが、カリンは貴族だけあってか落ち着いているようだった。


「カリン・エンデールと申します。
本日の訪問は我が公爵家とは無関係の事ですのでお気になさらないでください」


なんとカリンは公爵家だったようだ。
初めて知った。


「…では、本日はどの様なご要件で?」

「父上、それについては私が…」

「レクト、僕が話します。
それに、僕のステータスを見ていただいた方がいいでしょう?」

「……カイ、大丈夫か?
熱でもあるのか?」


失礼な奴だな。
何でこの話し方になると熱があるってなるんだよ。
……普段の話し方と掛け離れているからか?

まぁ、取り敢えず俺はスルーしておいた。


「では、僕から話させていただきます」


そして、加護、職業、魔族の事などを順序よく説明していくとレクトの父は顔を真っ青にさせた。
それはレクトの弟も同じだ。

カリンとリナ、ティードは何故か溜息を吐いていた。


「……話は分かったが、それを鵜呑みには出来ないな。
まず、証拠がない。
それに、勇者や守護者が現れたという報告は上がっていない。
無論、加護持ちが現れたという報告もな」

「それに関してはステータスをお見せ致します。
報告が上がっていないというのは僕達が教会に対して口止めを行ったからかと。
神官のハミルと教会騎士のレイに尋ねてみてください。
他には…そうですね、ギルドマスターのリヴィアも知っているはずです。

魔族の件については教会の者の裏切りだとわかっていますのでその隠ぺいなどの関係もあるかと思います。
僕に関しては転生神より聞きましたので確かな事かと。
ですが、今回の事については何も手助けをするつもりはない、とも」


他にも何人か知っているだろう人物の名を上げていくとレクトの父は確認させよう、と執事に調べるように伝え、外に出した。


「…カイ殿とリューク殿、だったな。
ステータスの公開をお願いしたい」

「はい、勿論です。
ですが、他言無用でお願い致します。
それが約束出来ないのであれば……ステータスの公開は控えさせていただきます」

「それ程のものなのか?」

「……申し訳ありません、父上。
私はまだ、見たことがありませんので…」

「私が保証致しますわ。
カイとリューク、この2人のステータスは正直に申し上げて“異常”です。
特に、カイのステータスに限っては異常である、としか言い様がありませんわ」


おい。
俺のステータスがおかしいって……絶対に可笑しいって意味だろ。
ver.2とか?なんていうもんがあるせいだろ。


「……そうか。
ならば、いいだろう。
ただし、陛下の元へ共に来てもらう事になるかもしれぬぞ?」

「それに関しては覚悟しているつもりです。
いずれ、そのようになる事は分かっていましたので」


そう。
リュークが勇者である限り、いつかは通らねばならぬ道だという事は理解していた。
それに、俺だって加護が2つあるのだからそれくらいはあるだろうとは思っていた。
だからこそ、そんなにも問題だとは思う事は無かった。


「では、私から……」

「カイ、俺が先にやる。
お前の後だけは絶対に嫌だ。
ステータス公開」


 リューク

 体力:567
 魔力:712
 筋力:398
 耐久:613
 敏捷:436
 職業:勇者
 魔法:火 水 風 土 光 無
 称号:『勇気ある者』『異常の親友』『友との誓い』
 加護:女神の加護



やはり全体的に上がっている気がする。
まぁ、あれだけのオークを倒したのだから当たり前とも言えるのだが。
それに、リヴィアとのこともあるしな。

そういや、異常の親友ってやつが突っ込まれなかったの初だな。


「っ……本当に勇者であったのか…」

「えぇ、分かっていただけたのでしたら良かったです。
では、僕も……ステータス公開」


 カイ

 体力:562
 魔力:697
 筋力:396
 耐久:961
 敏捷:496
 職業:守護者??
 魔法:火 水 風 土 無 (黙示録)
 称号:『勇者の親友』『お詫び』
    『友との誓い』
    『アイギスに認められし者』
    『苦労人』『オカン』
 加護:転生神の加護ver.2
    守護神の加護



不本意な称号が3つ程あるがまぁ、今は気にしないでおこう。
そして耐久だけが何故か1000超えそうなのだが?
何がどうしてこうなった……。


「なっ……!?
アイギスだと!?
しかも本当に加護を2つ…!?
だが…このver.2と?はなんだ…」

「……それは気にしないでいただけると。
?やver.2は転生神の悪戯心だと思っていただければ……」


やはり誰でも疑問を持つ部分は同じであった。
あのクソジジイめ。
余分なもんつけやがって。

しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~

存在証明
ファンタジー
不慮の事故によって異世界に転生したカイ。異世界でも家族に疎まれる日々を送るがある日赤い瞳の少年と出会ったことによって世界が一変する。突然街を襲ったスタンピードから2人で隣国まで逃れ、そこで冒険者となったカイ達は仲間を探して冒険者ライフ!のはずが…?! はたしてカイは運命をぶち壊して幸せを掴むことができるのか?! 火・金・日、投稿予定 投稿先『小説家になろう様』『アルファポリス様』

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...