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本編
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しおりを挟む結局、答えが出ないまま一夜が過ぎました。
そして、今日はエリンスフィールの国王と王妃殿下にお会いする日。
そのため、フィーリン商会の宣伝もかねて新作の木苺のタルトをもって行くつもりです。
他には、アルへ渡す婚約指輪ですね。
対になっている、と言っていたので、蔦をイメージして作ってもらいました。
違うのは、バラの花をイメージして宝石をちりばめたことでしょう。
使用した宝石の色は赤と青です。
これは、私とアルの色をイメージした結果です。
「アルに、気に入っていただけるといいのですが」
それだけが少し不安ですね。
対になっているので問題ないと思いたいですね。
「エリス様、馬車のご用意ができました」
「ありがとうございます。
すぐに向かいます」
私を呼びに来たアリスにそう返すと、私はアルへと贈る婚約指輪をしっかりと持ち王宮へ向かう馬車へと乗り込みました。
「エリス様、本当に私もご一緒してよろしいのでしょうか?」
道中、アリスが心配そうに尋ねてきました。
その気持ちは分からなくもありませんが心配のしすぎですね。
「いつもと同じようにしていれば問題ありません。
アリスならばできると信じています」
一つ、気になるのは病み上がりだということですが、無理をしていると判断したらすぐに屋敷へと送り届けるつもりです。
それでも私がここへアリスを連れてきたのは、フィーリン商会でのアリスの立場からです。
そしてもう一つ、それは、私が心細かったから、でしょうね。
「申し訳ありません、アリス。
私のわがままでついてきてもらうことになってしまって。
本来であれば、まだ療養期間だというのに」
「いえ!
私は、エリス様とご一緒出来てうれしいです。
私の居場所は、エリス様の隣ですから」
アリスは、本当に嬉しそうに笑しました。
嬉しいですが、そんなにも慕われるというのは気恥ずかしい気もします。
「アリス、ありがとうございます」
「それは、私のセリフです、エリス様。
あの時、私たちを助けて下さり、ありがとうございました」
あの時、私がやったこと以上にアリスは私に尽くしてくれているのですが。
アリスがいると、私も、私を信じてついてきてくれる者たちのためにもまだ頑張らなければいけないと思わさせてくれます。
そのおかげでどんなに救われたことか、きっとアリスは理解していないのでしょうね。
「到着したようです、エリス様」
「ええ、アリス大丈夫ですか?」
「はい、問題ありません」
言葉通り、確かに、馬車に乗り込んだ時よりもアリスは落ち着いているように見えました。
これならば、問題はなさそうですね。
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