王族なんてお断りです!!

紗砂

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後日、アルから贈られてきたドレスは、暗めの藍色に金の刺繍がされた落ち着いた雰囲気のドレスでした。
そんな、星空をイメージしたかのようなドレスと共に、赤と蒼の宝石をあしらった耳飾りも贈られてきました。


「さすが殿下ですね。
エリス様にお似合いのドレスです」

「えぇ、アルにお礼を言わなければなりませんね。
今度、アルの好きなお菓子でも作って行くことにします」

「はい、それがよろしいかと。
エリス様のお作りになるお菓子は大陸一ですから」


アリスが笑顔で口にした言葉に、私は苦笑を漏らしました。
大陸一とは言いすぎです。
やはり、アリスは私が関わると大げさになりますね。
そのあたりもいずれ直していきましょう。


「それより、商会の方はどうですか?」

「従業員の募集をかけてみたところ、希望者が多く、まだ時間がかかるかと思われます。
支店の方は、安定していますが、少々数が足りないようにも思えます。
これが続くようでしたら人手を増やしたほうがよろしいかと」


アリスの報告をききながら、私は一つ、前々から考えていた事を進める事を決心しました。


「わかりました。
では、本店の募集の中から、料理人を中心に調べてください。
何も問題のなかった者は皆、採用とするようにお願いします。
問題のあった者はいったん保留とし、私の元へと報告書をあげてください。
料理人以外のものに関しては、過去に問題を起こしたことがあるかどうかを調べた後、その報告書より私が判断します。
採用した料理人の中で、即戦力だと判断した者については支店の手伝いへと回してください。
接客に関しては、練習と称してローテーションで入れてください」

「承知いたしました。
採用した料理人が多すぎる場合はどういたしますか?」


それだけ応募してきた者が多いということなのでしょう。
いいことではありますが、さすがに大変そうですね。
エールから応援を呼びましょうか。
それまでは、こちらの支店の者に頑張ってもらましょう。


「問題ありません。
近々、事業を拡大しようと思っていますから。
溢れた者はそちらに回します」

「事業の拡大、ですか」


アリスは少し心配そうな表情を浮かべました。
前々から話題には上がっていたのですが、ずっと後回しにしてきたことでもありますから。
現在フィーリン商会では甘味しか扱っておりません。
ですが、それを甘味以外にも、そういった要望は貴族の方以外からも出ていました。

前は余裕がなく後回しに指定したが、今ならば問題もないでしょう。
心配な面もありますが、私の目標のためにもやらなければいけないことのように思いますから。


「心配ですか?」

「心配ではありますが、エリス様が中心になってやるというならば問題はないと思っております。
ですが、やはり新たな事業を、となれば妨害してくる輩も出てくるかと」


アリスの言うことも確かです。
フィーリン商会が軌道に乗り始めた頃、かなりの妨害がありましたから。
今回もそういった輩は出てくるでしょう。
ですが、あの時とは違い今は多くの貴族家が懇意にしてくださっています。
そのような店を妨害できる程の勇気を持つ者は一体どれだけいるのでしょうか?


「それに関しては対策も考えているので問題はありません。
ただ、問題は店の場所、ですね」

「では、そちらの方も調べておきます」

「えぇ、お願いします」


私の言葉に、アリスは一礼すると退室していきました。












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