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歩・四十八「余」
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気づいたときには、もう――いなかった。
背後に立っていたはずの黒い輪郭。
煙のように滲み、形になりかけていた“それ”は、何の前触れもなく消えている。
風が吹いたわけじゃない。
誰かが何かをしたわけでもない。
ただ、次の瞬間にはそこに無い。
まるで、最初から存在しなかったみたいに。
俺は剣を握ったまま、呼吸を整えようとした。
胸が上下している。喉の奥が乾いている。
鼓動がうるさい。戦いが終わったのに、終わっていないみたいに身体の奥が騒いでいる。
視線を上げると、バラキエルはもう距離を取っていた。
いや、距離を取ったというより、戦場の外側へ“退いた”。
闇ギルドの連中も同じだった。
あれだけの数がいたはずなのに、引き際が妙に整っている。
叫びも、捨て台詞も、勝ち誇った笑い声もない。
ただ命令が落ちた瞬間のように、そそくさと散っていく。
訓練場の入口に向かい、壁際を抜け、影のように消える。
負傷者を抱える者もいる。
だが置き去りにはしない。
統率が取れている――いや、従わせている力がある。
最後に、バラキエルがこちらを見た。
俺を見たのか、俺の背後にあった“何か”を見たのか、それとももっと別のものを見たのか。
判断できない。
ただ、その目だけは、最後まで笑っていなかった。
「……」
何も言わずに背を向け、去る。
それで終わった。
終わってしまった。
*
その後、訓練場に残ったのは、俺たちだけだった。
護衛の冒険者たちが、じっと俺を見つめている。
誰も動かない。
誰も口を開かない。
視線が刺さる。
さっきまで敵を見ていた目が、今は俺を見ている。
敬意でもない。
敵意でもない。
恐怖だけでもない。
――どう扱えばいいのか分からない、という目。
俺自身が、いちばん分かっていないのに。
ベンも、俺を見ていた。
盾は下ろしている。
剣も鞘に収めている。
だが視線だけは外さない。
あいつの目は、護衛の目じゃない。
監視でもない。
ただ、確かめている。
俺が――俺のままかどうか。
「……」
喉の奥で何か言葉が引っかかる。
だが、出てこない。
何を言えばいい?
“さっきのは何だ”と聞かれても、答えられない。
“俺は大丈夫だ”と言っても、嘘になる。
あの黒いものは、確かに俺から滲み出た。
俺の意思に沿って動いていた。
だが、完全に制御できたわけじゃない。
そして今、消えている。
出した覚えもない。
消した覚えもない。
――それが、いちばん気味が悪い。
誰かが小さく息を吐いた。
「……アラン」
名前を呼ばれたのに、反応が遅れた。
俺は見つめ返す。
呼んだのは、さっきまで矢を弾いていた冒険者だった。
何か言いかけた顔。
だが、その口は閉じてしまう。
きっと、言葉を選んでいる。
“ありがとう”と言えばいいのか。
“怖かった”と言えばいいのか。
“あれは何だ”と聞くべきなのか。
選べないまま、黙る。
俺も同じだった。
俺は剣を下ろし、先端を地面に見せない角度で構え直す。
ただの癖だ。
だが、こうしていないと、落ち着かない。
戦いは終わった。
だが、俺の中では終わっていない。
バラキエルの言葉が、まだ耳に残っている。
“壊して、確かめる”
“滲んでくる”
狂っている。
確かに、狂っている。
だが――あの男の目は、狂気だけじゃない。
冷たい理屈がある。
誰かの命を数字のように扱い、壊して、観察する。
その思考に怒りが湧くはずなのに、もう湧かない。
怒りを使い切ったあとの冷たさが、胸に残っている。
それが余計に、不安を増やした。
*
気づけば、空の色が変わっていた。
訓練場の壁に落ちる影が長い。
光が斜めになり、色が薄くなっている。
――いつの間に。
戦いの時間は、伸びたり縮んだりする。
長かったのか、短かったのか。
分からない。
ただ、今は確実に、夕暮れを越えようとしていた。
ベンが、ようやく口を開いた。
「……戻るぞ」
低い声。
命令でも、提案でもない。
“これ以上ここにいるのは危ない”という判断だけが乗っている。
誰も反論しない。
冒険者たちが、ようやく動き出す。
傷の手当てをしながら、互いに肩を貸し、荷物を拾い、武器を確認する。
さっきまで戦っていた場所なのに、今は妙に静かだ。
俺は一歩、二歩と歩き出した。
足が重い。
疲労ではない。
気持ちの置き場がない重さ。
ベンが俺の隣に並ぶ。
盾を背負い、歩幅を合わせてくる。
「……大丈夫か」
短い問い。
俺はすぐには答えられなかった。
大丈夫という言葉を口にすれば、嘘になる。
大丈夫じゃないと言えば、何がどうなのか説明できない。
だから、俺は別の言葉を選んだ。
「……分からない」
ベンは、それ以上聞かなかった。
「そうか」
ただ、それだけ言った。
その沈黙が、妙にありがたかった。
*
宿へ戻る道は、行きよりも遠く感じた。
夜の匂いが混じり始めている。
灯りが一つ、二つと点き、遠くで人の声がする。
いつも通りの町。
いつも通りの生活。
なのに、俺だけが、そこから一歩外れている気がした。
さっきの訓練場で起きたことは、町の人間には、まだ届いていない。
届くとしても、噂の形だ。
「冒険者が大勢で戦っていた」
「闇ギルドが出た」
「アラン・ヴィルーが――」
最後の部分は、きっと歪む。
俺の背後から何かが出た、と言ったところで、誰が信じる?
見た者たちがいたとしても、説明できる言葉を持っていない。
俺自身が、持っていない。
バラキエルの顔が脳裏に浮かぶ。
あの目。
あの笑み。
そして、あの言葉。
“今日の目的は果たした”
目的?
俺を殺すことじゃない。
俺の中の“何か”を引き出すこと。
そして――実際に、引き出された。
それが何なのか、分からない。
だが、引き出されたという事実だけが残った。
消えたのに、残っている。
目に見えないのに、皮膚の内側が覚えている。
俺は歩きながら、自分の肩口に手を当てた。
皮膚は熱い。
だが、そこから何かが出てくる気配はない。
静かだ。
静かすぎて、怖い。
宿保証の扉が見えてきた。
ベンが周囲を確認し、冒険者たちが先に入り、俺を通す。
俺は最後に一度だけ、夜の町を振り返った。
ここはダアトだ。
俺が生きてきた町だ。
なのに、今は知らない場所みたいに見える。
俺は息を吐き、宿の中へ戻った。
影のこと。
バラキエルのこと。
そして――自分のこと。
考えれば考えるほど、答えは遠ざかる。
興奮が冷めない。
いや、冷めていないのは、興奮じゃない。
――恐怖だ。
分からないものが、自分の中にある恐怖。
俺は剣を置いても、まだ戦場の中にいた。
背後に立っていたはずの黒い輪郭。
煙のように滲み、形になりかけていた“それ”は、何の前触れもなく消えている。
風が吹いたわけじゃない。
誰かが何かをしたわけでもない。
ただ、次の瞬間にはそこに無い。
まるで、最初から存在しなかったみたいに。
俺は剣を握ったまま、呼吸を整えようとした。
胸が上下している。喉の奥が乾いている。
鼓動がうるさい。戦いが終わったのに、終わっていないみたいに身体の奥が騒いでいる。
視線を上げると、バラキエルはもう距離を取っていた。
いや、距離を取ったというより、戦場の外側へ“退いた”。
闇ギルドの連中も同じだった。
あれだけの数がいたはずなのに、引き際が妙に整っている。
叫びも、捨て台詞も、勝ち誇った笑い声もない。
ただ命令が落ちた瞬間のように、そそくさと散っていく。
訓練場の入口に向かい、壁際を抜け、影のように消える。
負傷者を抱える者もいる。
だが置き去りにはしない。
統率が取れている――いや、従わせている力がある。
最後に、バラキエルがこちらを見た。
俺を見たのか、俺の背後にあった“何か”を見たのか、それとももっと別のものを見たのか。
判断できない。
ただ、その目だけは、最後まで笑っていなかった。
「……」
何も言わずに背を向け、去る。
それで終わった。
終わってしまった。
*
その後、訓練場に残ったのは、俺たちだけだった。
護衛の冒険者たちが、じっと俺を見つめている。
誰も動かない。
誰も口を開かない。
視線が刺さる。
さっきまで敵を見ていた目が、今は俺を見ている。
敬意でもない。
敵意でもない。
恐怖だけでもない。
――どう扱えばいいのか分からない、という目。
俺自身が、いちばん分かっていないのに。
ベンも、俺を見ていた。
盾は下ろしている。
剣も鞘に収めている。
だが視線だけは外さない。
あいつの目は、護衛の目じゃない。
監視でもない。
ただ、確かめている。
俺が――俺のままかどうか。
「……」
喉の奥で何か言葉が引っかかる。
だが、出てこない。
何を言えばいい?
“さっきのは何だ”と聞かれても、答えられない。
“俺は大丈夫だ”と言っても、嘘になる。
あの黒いものは、確かに俺から滲み出た。
俺の意思に沿って動いていた。
だが、完全に制御できたわけじゃない。
そして今、消えている。
出した覚えもない。
消した覚えもない。
――それが、いちばん気味が悪い。
誰かが小さく息を吐いた。
「……アラン」
名前を呼ばれたのに、反応が遅れた。
俺は見つめ返す。
呼んだのは、さっきまで矢を弾いていた冒険者だった。
何か言いかけた顔。
だが、その口は閉じてしまう。
きっと、言葉を選んでいる。
“ありがとう”と言えばいいのか。
“怖かった”と言えばいいのか。
“あれは何だ”と聞くべきなのか。
選べないまま、黙る。
俺も同じだった。
俺は剣を下ろし、先端を地面に見せない角度で構え直す。
ただの癖だ。
だが、こうしていないと、落ち着かない。
戦いは終わった。
だが、俺の中では終わっていない。
バラキエルの言葉が、まだ耳に残っている。
“壊して、確かめる”
“滲んでくる”
狂っている。
確かに、狂っている。
だが――あの男の目は、狂気だけじゃない。
冷たい理屈がある。
誰かの命を数字のように扱い、壊して、観察する。
その思考に怒りが湧くはずなのに、もう湧かない。
怒りを使い切ったあとの冷たさが、胸に残っている。
それが余計に、不安を増やした。
*
気づけば、空の色が変わっていた。
訓練場の壁に落ちる影が長い。
光が斜めになり、色が薄くなっている。
――いつの間に。
戦いの時間は、伸びたり縮んだりする。
長かったのか、短かったのか。
分からない。
ただ、今は確実に、夕暮れを越えようとしていた。
ベンが、ようやく口を開いた。
「……戻るぞ」
低い声。
命令でも、提案でもない。
“これ以上ここにいるのは危ない”という判断だけが乗っている。
誰も反論しない。
冒険者たちが、ようやく動き出す。
傷の手当てをしながら、互いに肩を貸し、荷物を拾い、武器を確認する。
さっきまで戦っていた場所なのに、今は妙に静かだ。
俺は一歩、二歩と歩き出した。
足が重い。
疲労ではない。
気持ちの置き場がない重さ。
ベンが俺の隣に並ぶ。
盾を背負い、歩幅を合わせてくる。
「……大丈夫か」
短い問い。
俺はすぐには答えられなかった。
大丈夫という言葉を口にすれば、嘘になる。
大丈夫じゃないと言えば、何がどうなのか説明できない。
だから、俺は別の言葉を選んだ。
「……分からない」
ベンは、それ以上聞かなかった。
「そうか」
ただ、それだけ言った。
その沈黙が、妙にありがたかった。
*
宿へ戻る道は、行きよりも遠く感じた。
夜の匂いが混じり始めている。
灯りが一つ、二つと点き、遠くで人の声がする。
いつも通りの町。
いつも通りの生活。
なのに、俺だけが、そこから一歩外れている気がした。
さっきの訓練場で起きたことは、町の人間には、まだ届いていない。
届くとしても、噂の形だ。
「冒険者が大勢で戦っていた」
「闇ギルドが出た」
「アラン・ヴィルーが――」
最後の部分は、きっと歪む。
俺の背後から何かが出た、と言ったところで、誰が信じる?
見た者たちがいたとしても、説明できる言葉を持っていない。
俺自身が、持っていない。
バラキエルの顔が脳裏に浮かぶ。
あの目。
あの笑み。
そして、あの言葉。
“今日の目的は果たした”
目的?
俺を殺すことじゃない。
俺の中の“何か”を引き出すこと。
そして――実際に、引き出された。
それが何なのか、分からない。
だが、引き出されたという事実だけが残った。
消えたのに、残っている。
目に見えないのに、皮膚の内側が覚えている。
俺は歩きながら、自分の肩口に手を当てた。
皮膚は熱い。
だが、そこから何かが出てくる気配はない。
静かだ。
静かすぎて、怖い。
宿保証の扉が見えてきた。
ベンが周囲を確認し、冒険者たちが先に入り、俺を通す。
俺は最後に一度だけ、夜の町を振り返った。
ここはダアトだ。
俺が生きてきた町だ。
なのに、今は知らない場所みたいに見える。
俺は息を吐き、宿の中へ戻った。
影のこと。
バラキエルのこと。
そして――自分のこと。
考えれば考えるほど、答えは遠ざかる。
興奮が冷めない。
いや、冷めていないのは、興奮じゃない。
――恐怖だ。
分からないものが、自分の中にある恐怖。
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