魔王から学ぶ魔王の倒し方

唯野bitter

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第三十一話 本能的に長寿タイプ

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───聖戦───
聖戦とは古代から伝わる決闘方法である。対立する2人で対戦方法と条件を決め、敗者が勝者の出した条件を飲まなくてはならない。この勝敗には法的拘束力があり、破ると罪に問われる。ただ、『暴力で解決』というコンセプトが人気が無く、1年に1組申請があるかどうかである。また、費用が100万Gと高く、負けた方が全て負担するためハイリスクである。────Maoupediaより抜粋








☆   ☆   ☆   ☆







 ミエルはロワと一緒にノエルとままごとをしながら遊んでおり、俺はフランとラッカとテーブルで茶を飲んでいる。
 窓からは日が落ち始め、畑が赤く染られているのが見える。何処からともなく、誰かの腹の音が鳴り夕飯の時間であると告げられる。

 
「そろそろ夕飯でも食うか」
「それもそうじゃな。飯屋はいつまで開いておったか?」
「いや、今回はミエルに作ってもらおう」
「死にたいのかニャ?」
「酷い言われようだな」


 間髪入れずラッカが突っ込み、毛を逆立たせながら震えている。


「そういえば、ミエルの料理はどのくらい壊滅的なんじゃ?」
「さあな。色々と教えることになるだろうし、どのくらい酷いか実物を見てみないとな」
「や、やめた方が良いんじゃないかニャ……」
「不味いくらいなら大丈夫だ。最悪でも俺が全部食ってやる」
「そういう問題では無いんだけどニャ……」


 ラッカの目が完全に怯えている。というか、『死にたくない』ていう目をしている。そんなラッカの目をみてフランにも怯えの表情に変わる。


「……そんなにひどいのか?命に関わるのか?」
「……腕前も酷いんだけどニャ、それよりも何よりも本人が『料理はちょっと苦手』ていう認識の方がマズいんだニャ」
「いやいや、流石に怯えられる程の腕前なのに自覚なしの筈がないだろ」


 本人に聞いて見れば分かるだろ。
 人形を持ちながらノエルと遊んでいるミエルを呼んでみる。


「ノエル、聞きたいことがあるから来てもらってちょっといいか?」
「ん?少し待ってろ。ノエルちゃん、少し待っててもらってもいいか?」
「うん」
 
 
 ミエルはノエルに遠慮がちに立つと俺たちが座っているテーブルへと向かってくる。


「なあミエル、自分の料理の腕前をどう思う?」
「少し苦手だが、他の家事よりはマシだな。それがどうかしたのか?」
「……そうか」


 逆に心配になった。
 不穏な空気が流れる中、ラッカが唐突に大声を上げた。


「あ!そうだニャ!そういえば用事があったんだニャ!という訳で、ラッカはこれにて……」
「ちょっと待て」
「ニャハハ、ホウリ君、手を離してくれないかニャ?動けないニャ?」
「外は暗いし泊っていったらどうだ?」
「そんな、ミエルに悪いニャ」
「私は全然いいぞ?そもそも最初は泊るつもりだったんじゃないのか?」
「お、お腹すいてニャいし」
「さっきの腹の音ラッカのだろ?遠慮はよくないな」
「ニャ、ニャハハ……」


 ラッカは目動かし逃げ道を探っている。


「ミ、ミエルは未熟な料理の腕をロワ君に披露してもよいのかニャ?」
「む、それは……」
「それは問題ないだろ、ロワは一生懸命やっている奴を悪く言う奴じゃないからな。という訳でミエル、夕食作りを頼めるか?」
「任された。早速作ってこよう」

 
 そう言うとミエルは自信満々な顔でキッチンへと消えて行った。
 ミエルの姿が見えなくなると、ラッカは俺に優しく微笑みかけてくる。


「ホウリ君」
「なんだ?」
「帰っていいかニャ?」
「え?だめ」
「お願いだニャ!なんでもするから許してニャ!○○○な事でも××な事でもするからこの通りニャ!」


 土下座をしそうな勢いで頭を下げるラッカ。俺はそんなラッカの肩に優しく手を置く。


「ラッカ、もしかして俺が意地悪してるって思ってないか?」
「違うのかニャ?」
「そんなことないぞ。ほら、『困難は分割せよ』ってよくいうだろ?」
「それただの道連れニャ!」


 ラッカは震えながらテーブルに突っ伏す。そんなラッカを見て隣で見ていたフランは呆れたように口を開く。


「さすがにやり過ぎではないか?ラッカ震えておるぞ?」
「勘違いしないでほしいが、俺は一言もラッカに食えなんて言ってないぞ?」
「本当かニャ!ラッカ生き残れるのかニャ!」
「ああ、ラッカにしてほしいのは、ミエルの料理が今までと比べてどうなのかを確認してもらう事だ。それさえやってもらえば食わなくてもいい」
「それ位ならお安い御用ニャ」
「顔近けぇよ」


 目を輝かせながら顔を近づけてくるラッカを手で押さえる。


「そうと決まればノエルとロワも呼ぶか」
「ならばわしが呼んでこよう。ノエル、ロワそろそろご飯じゃぞ」


 フランが二人を呼んでいる中、俺とラッカ先にテーブルでミエルの料理を待つことにした。待っている中、ラッカが俺に心配そうに話しかけてきた。


「ミエルの料理を食べると最悪死んじゃうけど大丈夫かニャ?」
「安心しろ。こっちには優秀なヒーラーが二人もいるからな。フランに至っては毒耐性が高いし心配はない」
「そうかニャ。それなら安心ニャ」


 そうそう、万が一にも危ないことには───
 瞬間、冷や水をかけられたような寒気が全身を襲った。こ、これは死の気配?しかも始めてフランに会った時よりも数倍強く死を感じる。
 俺は思わず死の気配の発生源に目を向ける。それミエルが入って行ったキッチンの扉だった。
 いや、あり得ない。元の世界でも猛毒は沢山見てきた。だが、どんなに強い猛毒でもこれほどの死の気配は発していなかった。いったいどんな強力な毒を作ればこんな───


「ホウリお兄ちゃん?どうしたの?」
「!?、…………ノエルか」


 気がつくとノエルやロワが席に着いていた。
 考え込んでいた俺の顔をフランやロワが覗きこんで来る。 


「顔色が悪いですよ。大丈夫ですか?」
「ああ、少し考え事をしてただけだ」
「お主が考えこむとは珍しいのう。何かあったのか?」
「……死の気配がある。それも、いままで感じた中で5本の指に入るほど強い」
「……ちなみにどのくらいの強さか聞いてもよいか?」
「……国が1つ消し飛んだ時くらい」
「……まあ、今回はわしもノエルもおるし大丈夫じゃろ」
「だといいんだが」


 確かに、フランもノエルもいる中で全滅は無 (ドガァァァァァァン) 


「……本当に大丈夫かニャ?」
「……念のため準備はしておくか」


 最高級の解毒薬とポーション、念のため包帯とかも出しておくか。
 今できるのはこんなものか。気休め程度だが無いよりはマシだろう。
 だが、死の気配が強くなっていくのは気になる。正直、さっきの発言を後悔しつつある。
 後悔の念でいっぱいの俺の耳に地獄の扉が開く音が聞こえた。
 

「待たせたな、『ミエル特製スープ』完成だ」


 ミエルがキッチンから銀色の料理が載ったお盆を持って出てきた。そして、全員の前にスープ皿を置く。


「ささ、覚めない内に食べてくれ」
「……なあ、これスープだよな?」
「ああ、私特製のスープだ」
「……なんで、毒々しい色なんだ?」
「体に良さそうな物を色々と入れたらこうなった。旨いから気にするな」
「……蒸気で目がピリピリするんだがなぜだ?」
「スパイスを入れ過ぎてしまったようだ」
「……スープ皿が置かれてからノエルとロワの顔色が悪くなったんだが?」
「疲れてしまったようだな。早くご飯を食べさせて寝かさないと」
「いやいや明らかに異常だろ!」


 考えがポジティブすぎる!


「よくわからないが、私はメインディッシュを作ってくるからな」


 そう言うと、ミエルはキッチンへと戻って行った。後に残されたのはとても食べ物とは思えないスープのような何かだった。
 ミエルがキッチンに引っ込んだのを見るとロワが青い顔しながら手を上げた。


「ホウリさん、これ食べないとダメですか?」
「食わなくていい。というか食うな」
「お主らはだらしがないのう。どれ、わしが食ってやろう」
「おい、やめ───」
「いただきまーす(パクッ)(バタッ)」
「フラン!?」


 スープ(?)を口にしたフランが数秒で倒れる。俺はすぐにフランに駆け寄り脈を確かめてみる。まずい!脈が不規則だ!フランに効く程の毒だっていうのか!?クソッ、この世界に来てから最大の危機じゃねぇか!


「ロワは窓を開けろ!ノエルはフランにセイントヒールを!ラッカは袋の中に解毒薬をありったけ入れてくれ!」
「ホウリさん!ノエルちゃんの意識がはっきりしてません!」
「ヒールシュートを使え!意識が戻ったら自分自身にセイントヒールを使わせろ!」
「解毒薬を袋につめて何をするのかニャ?」
「説明は後だ!」



 俺はテーブルの上の全てのスープ(毒)を手早くアイテムボックスに仕舞い、窓と玄関の扉を開け換気する。


「解毒薬は!?」
「入れておいたニャ」
「袋の口を大きく開けておいてくれ」
「分かったニャ」

 
 倒れているフランを抱きあげて顔を袋の中に突っ込ませる。そして腹にこぶしを当て思いっきり突き上げた。袋の中に胃の中の物を全て吐かせ、袋の口を縛る。


「なんで袋の中に解毒薬を入れたニャ?」
「袋だけだと解けるから解毒薬で可能な限り中和した。この袋はアイテムボックスに入れておいてくれ。俺が良いというまで出すんじゃねぇぞ」
「わ、分かったニャ」
「ノエル、意識はどうだ!?」
「も、もう大丈夫だよ」
「起きたばかりで悪いがフランの命が危ない。セイントヒールを頼む」
「分かったよ!」
 
 
 ノエルがフランに手を向け念じると、緑色の光がフランを包み込む。ノエルが必死に頑張っている中で俺は数十個のお香とマッチを取り出しテーブルへ並べる。


「解毒香だ。解毒作用を高める煙をだす。換気しているが空気中にまだ毒が残っている。全部焚いておいてくれ」
「了解しました」
「ノエル、フランはどうだ?」


 俺の言葉にノエルが青ざめた顔でこちらを見る。


「ダメ!フランお姉ちゃんの体力が回復しない!」
「何だと!?」


 フランが数秒で倒れる程の強さと即効性と揮発性を持ち、毒を胃から出してノエルのセイントヒールを掛けても消えない毒だと!?でたらめにも程があるぞ!?
 ノエルが不安そうに俺の目を見つめてくる。

「ホ、ホウリお兄ちゃん……」
「クッ……」


 セイントヒールが効かない毒に効く手段なんて───いや、一つだけある!


「ロワ!ヒールシュートをありったけフランに打ち込め!ノエルはセイントヒールを掛け続けろ!」
「了解です!」
「分かった!」


 俺はフランを仰向けに寝かせて心臓の所に手を当て何度も体重を掛け心臓マッサージをする。
 そんな俺の様子を見たラッカが不思議そうに質問してくる。


「何してるのかニャ?」
「現段階では俺たちに有効な手段は無い」
「それじゃ……」
「だが、フラン自身にはある」
「どういうことニャ?」


 フランが最強である理由は高いステータスもさることながら、豊富なスキル事も理由の一つだ。前にフランが話してくれたが、フランはほとんど全てのスキルを使えるらしい。だが、今のフランは毒耐性や自動回復の自動発動スキルが発動していないのは気になる。ということは、生命力が低くなりすぎて自動発動のスキルが発動していないという仮説が出てくる。
 つまり、生命力を回復させて自動発動スキルを発動させればフランは助かる。蜘蛛の糸よりもか細い可能性だが、それしか手段はねぇ!
 以上の事を心臓マッサージを続けながらラッカに簡潔に伝える。


「ラッカに出来る事は無いかニャ?」
「ミエルが新しい毒をもってくるのを全力で阻止してくれ」
「了解ニャ!隠密行動は得意ニャ!」


 ラッカがビシッと敬礼し、音も立てずにキッチンへと消えて行った。
 俺は心臓マッサージを続けるが一向にフランの心臓はリズムを刻まない。心臓マッサージはあまり効果がないな。じゃあ次の手段だ。
 おれは手袋を取り出して手に嵌め、フランの上着を脱がしにかかる。その様子を見たロワが思わず声を上げる。


「ホ、ホウリさん!?」
「言いたいことは分かるが、何も言わずに少し離れてくれ」
「わ、わかりました」


 掌にMPを集中させ雷の魔装をする。失敗したら終わりだ、集中しろ。
 肌着だけになったフランの両脇に手を入れる。電撃を一気に流すとビクンッとフランの体が反りかえる。すぐに脈を測ってみるとノエルが心配そうに話しかけてきた。


「フランお姉ちゃんは大丈夫?」
「……脈が正常に戻った。すぐに目を覚ますだろう」
「よかった~」
「念のためセイントヒールは掛けておいてくれ」
「りょうかーい」


 AEDの真似ごとだったがうまくいったようだ。とりあえずは、なんとか乗り切ったな
 一息ついているとフランが目を覚まし、状況が飲み込めていないように辺りを見渡す。


「あ、あれ?なにがあったんじゃ?」
「ああ、起きたか」


 俺が事情を説明しようとすると、フランが違和感を覚えたのか体を確認する。目線が来ている肌着から俺の下に落ちているシャツに移動し、顔が熟したリンゴのように真っ赤になる。あー、なるほどな。
 次の展開が分かった俺はノエルに向かった話しかける。


「ノエル」
「な、なあに?」
「俺が殴られたらセイントヒールを掛け───」


 次の瞬間、俺の意識は闇へと消えた。
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