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最凶夫婦
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ルイス様は王子様のように現れて、瞬きをする間もなく害虫を退治してくれた。物語のような外見ではないけれど、私にとって唯一無二のヒーローだわ。格好良すぎて泣いてしまったが、安心してまた別の涙も出てきた。
ルイス様の胸に顔を埋めてぐずぐずと泣いた。広くて暖かい胸板が心地よかった。自分では強いと思っていたけど、性差を見せつけられて力の強さを実際に感じ、怖かった。このまま襲われてしまったらどうしよう。ルイス様にもう会えなくなるかも、嫌われるんじゃないかも、と恐ろしかった。どんどん涙が出てきた。
ひとしきり泣いた後に、ノックス様があの男を捕縛しているところを見て、大事なことに気が付いた。
「ルイス様! お体はどうもありませんか? 煙を吸ってしまわれたのでは」
ノックス様や他の団員は布で対策しているのに、ルイス様はそのままだった。
「私は何ともない。それよりアメリアはどうなのだ」
「わたくしも何故か大丈夫なのです」
「それなら良かった」
ルイス様は私に笑顔を見せてくださった。後ろで「笑うとより一層アレだな」と呟いていたのは無視だ。
「私のアメリアに近づくな! この凶悪顔が!」
気を失っていたあの男が、目を覚まして暴れだした。この期に及んでなんてことを言うのか。
「気安くアメリアの名前を呼ぶな。下種野郎」
ルイス様にひと睨みされ、恐怖で息が詰まったようだった。怖いなら最初から口を開かなければいいのに。
この男は言いたいことがある。離れがたかったが仕方ない。ルイス様に断って男に近づいた。
「アメリア、やはり私の方が好きなんだね。ここで一生幸せに暮らそう」
満面の笑みで私を迎えるつもりだろうが、そうはいかない。
近づきすぎないようにして、耳元で言ってやった。
「気持ち悪いんだよ、変態が。二度と私の前に現れるな」
男を後ろで抑えていたノックス様には聞こえていただろうが、別に構わない。
そしていそいそとルイス様のところに戻り、ぴたりとくっついた。
「何を言ったんだ?」
「改めて、お気持ちにはお答えできません、とお伝えたしたのです」
「そ、そんな……。私の天使が……」
フランツはがっくり膝をついてうなだれてしまった。ざまあみろ。
「それよりルイス様。わたくしこの趣味が悪い服を着替えたいのです」
「そうだな、早く帰ろう。ブライアン、この場を任せてもいいか。聴取は後日受ける」
「あ、ああ。構わない」
そして私たちは、お互いを見つめながら出て行った。
「……最凶夫婦だなあの二人は」
ルイス様の胸に顔を埋めてぐずぐずと泣いた。広くて暖かい胸板が心地よかった。自分では強いと思っていたけど、性差を見せつけられて力の強さを実際に感じ、怖かった。このまま襲われてしまったらどうしよう。ルイス様にもう会えなくなるかも、嫌われるんじゃないかも、と恐ろしかった。どんどん涙が出てきた。
ひとしきり泣いた後に、ノックス様があの男を捕縛しているところを見て、大事なことに気が付いた。
「ルイス様! お体はどうもありませんか? 煙を吸ってしまわれたのでは」
ノックス様や他の団員は布で対策しているのに、ルイス様はそのままだった。
「私は何ともない。それよりアメリアはどうなのだ」
「わたくしも何故か大丈夫なのです」
「それなら良かった」
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この男は言いたいことがある。離れがたかったが仕方ない。ルイス様に断って男に近づいた。
「アメリア、やはり私の方が好きなんだね。ここで一生幸せに暮らそう」
満面の笑みで私を迎えるつもりだろうが、そうはいかない。
近づきすぎないようにして、耳元で言ってやった。
「気持ち悪いんだよ、変態が。二度と私の前に現れるな」
男を後ろで抑えていたノックス様には聞こえていただろうが、別に構わない。
そしていそいそとルイス様のところに戻り、ぴたりとくっついた。
「何を言ったんだ?」
「改めて、お気持ちにはお答えできません、とお伝えたしたのです」
「そ、そんな……。私の天使が……」
フランツはがっくり膝をついてうなだれてしまった。ざまあみろ。
「それよりルイス様。わたくしこの趣味が悪い服を着替えたいのです」
「そうだな、早く帰ろう。ブライアン、この場を任せてもいいか。聴取は後日受ける」
「あ、ああ。構わない」
そして私たちは、お互いを見つめながら出て行った。
「……最凶夫婦だなあの二人は」
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