4 / 5
【4】気持ちは、いつも伝えて
しおりを挟む「っ!?」
三宅さんが振り返る。今の彼女の目に、お姉さんが映っているだろうか。
いや、彼女にはまだ視えないはずだ。
「お、お姉ちゃんっ!? いるの!?」
「三宅さん」
「はい」
「アプリを起動して、自分の後ろに翳して見てください」
「え、で、でも」
「安心して下さい。そのアプリは何も除霊だけが全てはありませんから。真ん中の赤いボタンを押さなければ攻撃しません」
「は、はぁ・・・」
三宅さんはアプリを起動し、カメラを後ろに構えた。
「っ! 嘘、視えっ、お姉ちゃん!?」
「三宅さん、画面下のキーボードマークを押して下さい」
「あ、はい」
「そこでキーボードが表示されたら、#1106”を押して、決定ボタンを下さい」
「? はい」
音声が入り、ザザザザとノイズが走る。
「今のはお姉さん側のチャンネルに、こちら側が強制的に合わせ介入しました。何か、話してみて下さい」
「え?」
「どうぞ」
「・・・お、お姉ちゃん?」
『・・・早苗』
「っ! お姉ちゃん!? 聞こえる! 聞こえるよ!?」
『早苗、ごめんね』
「何で? 何でお姉ちゃんが謝るの?」
『ずっと、謝りたかった。いつもすぐカッとなって、妹だからって、言い方キツくて、八つ当たりばかりしてた。純粋な早苗が羨ましくて、大人びてて、凄く、甘えてたと思うんだ』
「そんなっ! うちだってお姉ちゃんは行動力あって、優柔不断な私とは違って即決できるし車の運転上手だし料理だって! そんな自分にないお姉ちゃんが大好きで、嫉妬してたよ・・・」
『うん、私も嫉妬してた。まさか、喧嘩別れが最後になるとは思ってなかったから。ふふ、あんたは優しいし思い込みが激しいから、私は別に恨んでないのに勝手に早とちりして、怒って恨んで・・・』
「・・・・・・す、すいません」
『それが私の為にしてくれているんだって、嬉しいけれど、どんどん嫌な方に向かっているから、悲しくて、怖くなったの』
「・・・ぐすっ、ごめん、そうだね」
『早苗』
「うん
『私は大丈夫よ』
「・・・・・・ぅん、うん」
『だから、もう自分を嫌わないで』
「・・・ぅ・・・うん・・・っく、うん」
『・・・早苗、ありがとう。あんたのお姉ちゃんで本当に良かった』
「ぅ・・・ぅ~・・・」
『これからは自分の為に生きなさい。勿論、私の分までね』
「・・・うん」
「・・・・・・お姉ちゃんありがとう、大好きだよ」
美月さんから目配せがあった。
「三宅さん」
「はい」
「ごらんになってる映像に、”鎖”が視えますか?」
「あ、はい。赤い鎖・・・?」
「はい、貴方がお姉さんを縛っている鎖です。生者が死者を縛っている鎖です」
「! 私が・・・」
「はい。この鎖だけアップにして映して、赤いボタンを押してください」
「はい」
赤い鎖がズームされる。
「・・・お姉ちゃん、今まで縛って、ごめんね」
パシャリ。
赤い鎖が砕けて消えた。
『・・・ありがとう』
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
意味がわかると怖い話
邪神 白猫
ホラー
【意味がわかると怖い話】解説付き
基本的には読めば誰でも分かるお話になっていますが、たまに激ムズが混ざっています。
※完結としますが、追加次第随時更新※
YouTubeにて、朗読始めました(*'ω'*)
お休み前や何かの作業のお供に、耳から読書はいかがですか?📕
https://youtube.com/@yuachanRio
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる