僕は何で消しゴムなんだ!?

とももん

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ここは何処なんだ?

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 ここは何処なんだ?目を覚ました僕は最初にそう思った。冷たく硬いものの上に僕が横たわっている。起きようと思っても起きれない。辺りを少し見ようと目を凝らすと僕と同じぐらいかそれより大きい白や黒の物が沢山並べられている。ところで、僕は何なんだ?
 さっきから足元の辺りから目線を感じる。もしや僕は監視されているのか?やめろ!僕は本当に無実なんだ!どこも怪しい事なんてないだろう!?

 ひょいと体が温かく柔らかいものによって持ち上げられた。
「ママ、わたしこれにする。」
甲高い声が大きく聞こえた。どうやら僕の事をずっと見ていたのは大きな薄橙色の生物のようだった。
「そう、大切に使うのよ?」
今度は少し低い声が聞こえてもっと大きな生物がいた。優しそうに微笑んでいる。
もしや、使うというのは僕をなのか!?使われるのは御免だから逃げようと足掻いてみる。でも体が動かない。そもそも胴体以外が僕には無いようだ。少しだけこの生物達が羨ましく感じた。

 少しの距離を運ばれて白い台の上に置かれた。きっと僕を使うまいとしたのだろう。と思った瞬間また体が浮いた。そして訳の分からない機械が僕の近くまでくる。まさか使わずに僕を殺そうと言うのか!?やめろ、やめてくれ!僕はまだ死にたくはないんだ!
 ちょんと僕の体にその機械が触れると僕は白くカシャカシャと鳴る袋にポンっと入れられた。少し痛かったがこの程度で声を上げてはこの生物達にナメられると思ったから我慢した。

 僕が入った袋が運ばれていく。何処に行くというんだ?ここから先に行くと僕は使われるのは目に見えている。僕は一生懸命逃げようと努力した。けれど胴体以外が無いのだから逃げられる訳がない。
(神様...僕は一体どんな罪を犯したのですか?)
神頼みしか無かった。このやり場のない恐怖をどうにかしたいけれど、どうにか出来るはずもない事は自分がよく分かっていた。けれど僕はまだ生きたいんだ!もっと自由に生きていたいんだよ!こんなおかしな巨大生物に使われて殺されたくなんかないんだよ!
 誰でも、何でもいいから僕を助けれくれ!こんな所でまだ死にたくないんだ!

 しばらくして袋から出されて僕を覆っていた透明の袋をペリペリと剥がされた。あぁ、きっと次は僕が切られてしまうんだな。この生物のストレス発散に使われてしまうのだな。死ぬ覚悟はまだできてないけど観念してしまった。
 そう思い目を瞑っていると、赤く硬い箱に寝かされて箱の蓋が閉ざされた。
 誰でもいいから助けてくれ!!
 何で誰も助けてくれないんだよ!?同じく生物じゃないのかよ?

ん?ちょっと待て。僕の周りには白や黒の直方体がズラリと並んでいた。なら何でアイツらは嫌じゃないんだ?そんな事考えられる脳がないのか?だとしたら何で僕だけは考えられるんだよ!?こんなに悲しく虚しい孤独を味わうなんて生物として誇りでもあるが、同時に後悔でもあるということが何で神様は分からないんだよ?
とにかく、どうにかして僕はここから逃げないといけないんだ。ここには仲間は居ないんだろうか?
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