54 / 56
54話
しおりを挟む
これからパラジウムの焼成に入る。
アテナの骨の製作が出来たというシステムメッセージが流れてこない事をみると、まだフクロウくんは作れていないんだろう。これからさらに厳しい作業が続く事が予想出来る。
「よし頑張るぞ」
「一点集中スキル・オン」
「鋳造作業・開始」
まずは焼成炉に超耐熱ゴーレムのコアを取り付ける。これで本当の意味で神の鍛冶場の完成だ。そして焼成炉にパラジウムとアテナの酸化カルシウムのナノ粉末を入れる。
「よし、集中だ、集中」
ボクは炉の温度計と時計を見ながら、魔力を流し込んでゆっくりと温度を上げていく。
すると温度計と時計に輝く点が見える。
温度計は185度、時計は40分。
温度計は525度、時計は68分。
温度計は965度、時計は110分。
次は・・・
温度計は1555度、時計は59分11.92296秒。
「温度の調整は問題ない。問題はアテナの酸化カルシウムよりも細かい時間合わせだ。集中、集中」
・・・
「もう少しで59分経過する。ここから女神の加護を発動させる」
「女神の加護・オン」
陸上競技で使われているような時計のデジタル表示がゆっくりと進み始める。
59分11.9229&秒
59分11.9229$秒
59分11.9229☆秒
59分11.9229%秒
59分11.9229#秒
59分11.9229※秒
「最後の1桁がわからないがここでどうだ!!」
「鋳造作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
品質は・・・
アテナの骨、95%の最高品質。
「やはりダメだったか」
・・・多分フクロウくんも同じようになっているんだろう。
それならば運頼みで鋳造を繰り返したとしても神品質のアテナの骨は出来ないはずだ。
・・・運・・・運・・・やっぱりあれがないと作れないみたいようだな。
ボクは地下倉庫の奥深くに眠っているクロロ豚のウンコを装備して、再び鋳造に取り掛かる。
「改めて思うがこのウンコすごい臭いな。でもこれで女神の加護は+10されて100になった。これならいける」
・・・
「女神の加護・オン」
陸上競技で使われているような時計のデジタル表示がゆっくりと進み始める。
59分11.9229&秒
59分11.9229$秒
59分11.9229☆秒
59分11.9229%秒
59分11.9229#秒
59分11.9229※秒
「か、変わらないだと・・・」
59分12秒
「あっ、ヤバい。」
「鋳造作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
品質は・・・
アテナの骨、55%の普通品質。
「ウンコを使ってもダメだった。最後にはこのウンコの出番が来ると思っていたけど違った。じゃあこの臭いだけのアイテムは何のためにあるんだよ」
・・・臭い・・・ニオイを感じるという事は完全に鋳造作業に集中出来ていないという事でもあるのかもしれない。
普段の生活であればニオイを感じるのは重要な事だ。このゲームにおいては不快に思うニオイはシャットアウトされていて臭いと思うのはこのクロロ豚のウンコだけ。
だからこそこのウンコのニオイが強調されて臭いと思ってしまう。
もっともっと集中して感覚を研ぎ澄まして嗅覚をシャットアウトしなければいけない。
イヤ、それだけではダメだ。
全ての感覚をシャットアウトして、その先にある感覚、ドラゴンセンスを完全覚醒させなければアテナの骨は作れない。
集中しろ、集中だ、集中。
まずは目を閉じて集中する。すると次第に耳鳴りがしてくる。
キーーーーーン・・・・・
それも過ぎていくとやがて気にならなくなる。すると今度は鼻が敏感になってくる。イヤなニオイというのはしばらく時間が経つと麻痺して気にならなくなるが、再びウンコのニオイが気になってくる。
・・・・・
それも過ぎると心臓の鼓動が手に取るようにわかる。
ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン
心臓の鼓動をシャットアウトするのは非常に難しい。それは自分が生きている証でもあるから。
五感というのは生を司る感覚。ファントムセンスは霊感ともいい、死を司る感覚。
じゃあドラゴンセンスとは一体どんな感覚だ。
今ボクがいるのはゲームの中の世界であり、リアルの現実世界ではない。だからこそこの生きている証でもある心臓の鼓動は消せるはずだ。
ドクン、ドクン、ドクン、ドクン・・・
これで生を司る感覚はシャットアウトできた。
次はファントムセンスのシャットアウト。霊を感じる感覚があるから人は不安だったり恐怖に囚われる。この感覚がなければ人は無謀な事をいとも簡単に行なって死んでしまう。
ここはゲームの中の世界だから本当の意味での死というものはない世界。だったら死を恐れるな。
死を恐れ生きる現実世界と死のない仮想世界を融合させて生と死を超越させる。
生と死を超越した先にある感覚。それがドラゴンセンス。龍を感じる感覚。
目に見えない龍は一体どんな時に姿を現すのだろうか。
死の恐怖に怯えている時に龍が現れるとは聞いた事はない。
龍と聞くと人はなぜか心がワクワクする。じゃあワクワクする時に姿を現すはず。
人はどんな時にワクワクするんだ。
それは・・・希望ある未来を描いた時だ。
もっともっとイメージするんだ。龍と共にアテナの骨を製作する自分の姿を。
今まで気づいていないだけで、いつも自分と共に一緒にいてくれていた龍を思い描け。
これから作るのはモノじゃない。未来を創るんだ。
・・・・・
「よし、今ならいける」
「一点集中スキル・オン」
「鋳造作業・開始」
ボクは目を閉じて温度計や時計を見る事なく、魔力を込めて温度を上げていく。
「ここだ!!!」
「鋳造作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
品質は・・・
辺りは眩しい光に包まれて、気づくとボクは真っ白な空間の中に立っていた。
アテナの骨の製作が出来たというシステムメッセージが流れてこない事をみると、まだフクロウくんは作れていないんだろう。これからさらに厳しい作業が続く事が予想出来る。
「よし頑張るぞ」
「一点集中スキル・オン」
「鋳造作業・開始」
まずは焼成炉に超耐熱ゴーレムのコアを取り付ける。これで本当の意味で神の鍛冶場の完成だ。そして焼成炉にパラジウムとアテナの酸化カルシウムのナノ粉末を入れる。
「よし、集中だ、集中」
ボクは炉の温度計と時計を見ながら、魔力を流し込んでゆっくりと温度を上げていく。
すると温度計と時計に輝く点が見える。
温度計は185度、時計は40分。
温度計は525度、時計は68分。
温度計は965度、時計は110分。
次は・・・
温度計は1555度、時計は59分11.92296秒。
「温度の調整は問題ない。問題はアテナの酸化カルシウムよりも細かい時間合わせだ。集中、集中」
・・・
「もう少しで59分経過する。ここから女神の加護を発動させる」
「女神の加護・オン」
陸上競技で使われているような時計のデジタル表示がゆっくりと進み始める。
59分11.9229&秒
59分11.9229$秒
59分11.9229☆秒
59分11.9229%秒
59分11.9229#秒
59分11.9229※秒
「最後の1桁がわからないがここでどうだ!!」
「鋳造作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
品質は・・・
アテナの骨、95%の最高品質。
「やはりダメだったか」
・・・多分フクロウくんも同じようになっているんだろう。
それならば運頼みで鋳造を繰り返したとしても神品質のアテナの骨は出来ないはずだ。
・・・運・・・運・・・やっぱりあれがないと作れないみたいようだな。
ボクは地下倉庫の奥深くに眠っているクロロ豚のウンコを装備して、再び鋳造に取り掛かる。
「改めて思うがこのウンコすごい臭いな。でもこれで女神の加護は+10されて100になった。これならいける」
・・・
「女神の加護・オン」
陸上競技で使われているような時計のデジタル表示がゆっくりと進み始める。
59分11.9229&秒
59分11.9229$秒
59分11.9229☆秒
59分11.9229%秒
59分11.9229#秒
59分11.9229※秒
「か、変わらないだと・・・」
59分12秒
「あっ、ヤバい。」
「鋳造作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
品質は・・・
アテナの骨、55%の普通品質。
「ウンコを使ってもダメだった。最後にはこのウンコの出番が来ると思っていたけど違った。じゃあこの臭いだけのアイテムは何のためにあるんだよ」
・・・臭い・・・ニオイを感じるという事は完全に鋳造作業に集中出来ていないという事でもあるのかもしれない。
普段の生活であればニオイを感じるのは重要な事だ。このゲームにおいては不快に思うニオイはシャットアウトされていて臭いと思うのはこのクロロ豚のウンコだけ。
だからこそこのウンコのニオイが強調されて臭いと思ってしまう。
もっともっと集中して感覚を研ぎ澄まして嗅覚をシャットアウトしなければいけない。
イヤ、それだけではダメだ。
全ての感覚をシャットアウトして、その先にある感覚、ドラゴンセンスを完全覚醒させなければアテナの骨は作れない。
集中しろ、集中だ、集中。
まずは目を閉じて集中する。すると次第に耳鳴りがしてくる。
キーーーーーン・・・・・
それも過ぎていくとやがて気にならなくなる。すると今度は鼻が敏感になってくる。イヤなニオイというのはしばらく時間が経つと麻痺して気にならなくなるが、再びウンコのニオイが気になってくる。
・・・・・
それも過ぎると心臓の鼓動が手に取るようにわかる。
ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン
心臓の鼓動をシャットアウトするのは非常に難しい。それは自分が生きている証でもあるから。
五感というのは生を司る感覚。ファントムセンスは霊感ともいい、死を司る感覚。
じゃあドラゴンセンスとは一体どんな感覚だ。
今ボクがいるのはゲームの中の世界であり、リアルの現実世界ではない。だからこそこの生きている証でもある心臓の鼓動は消せるはずだ。
ドクン、ドクン、ドクン、ドクン・・・
これで生を司る感覚はシャットアウトできた。
次はファントムセンスのシャットアウト。霊を感じる感覚があるから人は不安だったり恐怖に囚われる。この感覚がなければ人は無謀な事をいとも簡単に行なって死んでしまう。
ここはゲームの中の世界だから本当の意味での死というものはない世界。だったら死を恐れるな。
死を恐れ生きる現実世界と死のない仮想世界を融合させて生と死を超越させる。
生と死を超越した先にある感覚。それがドラゴンセンス。龍を感じる感覚。
目に見えない龍は一体どんな時に姿を現すのだろうか。
死の恐怖に怯えている時に龍が現れるとは聞いた事はない。
龍と聞くと人はなぜか心がワクワクする。じゃあワクワクする時に姿を現すはず。
人はどんな時にワクワクするんだ。
それは・・・希望ある未来を描いた時だ。
もっともっとイメージするんだ。龍と共にアテナの骨を製作する自分の姿を。
今まで気づいていないだけで、いつも自分と共に一緒にいてくれていた龍を思い描け。
これから作るのはモノじゃない。未来を創るんだ。
・・・・・
「よし、今ならいける」
「一点集中スキル・オン」
「鋳造作業・開始」
ボクは目を閉じて温度計や時計を見る事なく、魔力を込めて温度を上げていく。
「ここだ!!!」
「鋳造作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
品質は・・・
辺りは眩しい光に包まれて、気づくとボクは真っ白な空間の中に立っていた。
20
あなたにおすすめの小説
もふもふと味わうVRグルメ冒険記 〜遅れて始めたけど、料理だけは最前線でした〜
きっこ
ファンタジー
五感完全再現のフルダイブVRMMO《リアルコード・アース》。
遅れてゲームを始めた童顔ちびっ子キャラの主人公・蓮は、戦うことより“料理”を選んだ。
作るたびに懐いてくるもふもふ、微笑むNPC、ほっこりする食卓――
今日も炊事場でクッキーを焼けば、なぜか神様にまで目をつけられて!?
ただ料理しているだけなのに、気づけば伝説級。
癒しと美味しさが詰まった、もふもふ×グルメなスローゲームライフ、ここに開幕!
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
───────
自筆です。
アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
コストカットだ!と追放された王宮道化師は、無数のスキルで冒険者として成り上がる。
あけちともあき
ファンタジー
「宮廷道化師オーギュスト、お前はクビだ」
長い間、マールイ王国に仕え、平和を維持するために尽力してきた道化師オーギュスト。
だが、彼はその活躍を妬んだ大臣ガルフスの陰謀によって職を解かれ、追放されてしまう。
困ったオーギュストは、手っ取り早く金を手に入れて生活を安定させるべく、冒険者になろうとする。
長い道化師生活で身につけた、数々の技術系スキル、知識系スキル、そしてコネクション。
それはどんな難関も突破し、どんな謎も明らかにする。
その活躍は、まさに万能!
死神と呼ばれた凄腕の女戦士を相棒に、オーギュストはあっという間に、冒険者たちの中から頭角を現し、成り上がっていく。
一方、国の要であったオーギュストを失ったマールイ王国。
大臣一派は次々と問題を起こし、あるいは起こる事態に対応ができない。
その方法も、人脈も、全てオーギュストが担当していたのだ。
かくしてマールイ王国は傾き、転げ落ちていく。
目次
連載中 全21話
2021年2月17日 23:39 更新
水しか操れない無能と言われて虐げられてきた令嬢に転生していたようです。ところで皆さん。人体の殆どが水分から出来ているって知ってました?
ラララキヲ
ファンタジー
わたくしは出来損ない。
誰もが5属性の魔力を持って生まれてくるこの世界で、水の魔力だけしか持っていなかった欠陥品。
それでも、そんなわたくしでも侯爵家の血と伯爵家の血を引いている『血だけは価値のある女』。
水の魔力しかないわたくしは皆から無能と呼ばれた。平民さえもわたくしの事を馬鹿にする。
そんなわたくしでも期待されている事がある。
それは『子を生むこと』。
血は良いのだから次はまともな者が生まれてくるだろう、と期待されている。わたくしにはそれしか価値がないから……
政略結婚で決められた婚約者。
そんな婚約者と親しくする御令嬢。二人が愛し合っているのならわたくしはむしろ邪魔だと思い、わたくしは父に相談した。
婚約者の為にもわたくしが身を引くべきではないかと……
しかし……──
そんなわたくしはある日突然……本当に突然、前世の記憶を思い出した。
前世の記憶、前世の知識……
わたくしの頭は霧が晴れたかのように世界が突然広がった……
水魔法しか使えない出来損ない……
でも水は使える……
水……水分……液体…………
あら? なんだかなんでもできる気がするわ……?
そしてわたくしは、前世の雑な知識でわたくしを虐げた人たちに仕返しを始める……──
【※女性蔑視な発言が多々出てきますので嫌な方は注意して下さい】
【※知識の無い者がフワッとした知識で書いてますので『これは違う!』が許せない人は読まない方が良いです】
【※ファンタジーに現実を引き合いに出してあれこれ考えてしまう人にも合わないと思います】
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
【完結】VRMMOでスライム100万匹倒して最強になった僕は経験値で殴るゲームやってます
鳥山正人
ファンタジー
検証が大好きな主人公、三上ハヤト。
このゲームではブロンズ称号、シルバー称号、ゴールド称号が確認されている。
それ以上の称号があるかもしれないと思い、スライムを100万匹倒したらプラチナ称号を手に入れた主人公。
その称号効果はスライム種族特効効果。
そこからは定番の経験値スライムを倒して最強への道かと思ったら・・・
このゲームは経験値を分け与える事が出来て、売買出来るゲーム。
主人公は経験値でモンスターを殴ります。
──────
自筆です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
『今日も平和に暮らしたいだけなのに、スキルが増えていく主婦です』
チャチャ
ファンタジー
毎日ドタバタ、でもちょっと幸せな日々。
家事を終えて、趣味のゲームをしていた主婦・麻衣のスマホに、ある日突然「スキル習得」の謎メッセージが届く!?
主婦のスキル習得ライフ、今日ものんびり始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる