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第二章・病弱な貴公子と傍若無人な音楽家
彼の名は……
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―――また、夢を見た。
『マリユス。マリユス。どうした。ん? 気分が悪くなったのか?』
夢の中で揺り起こされる感覚。変な感覚だ。
『ん……。……少し、眠っちゃってたみたい……』
夢の中で閉じていた瞳を開く。いやもう、本当、言葉では言い表せない不思議な感覚だ。
『……良かった。また、胸が痛んで気を無くしていたのかと思ったぞ』
『ごめんなさい、兄様。心配をかけてしまった?』
マリユスは少しおどおどした感じで、兄のアランの顔を見上げた。
すると、マリユスの大好きな大きな掌がマリユスの頭を撫でる。
『心配するのは仕方ない。お前は私の大事な弟なのだから』
優しく笑いながらそう言ってくれたアランに、マリユスは心底ホッとしながら、はにかんだ笑みを浮かべた。
『そろそろ楽団が到着するそうだ。ランチを用意させよう。食べられるか?』
『はい。僕ね、今朝もたくさんお食事がとれたんだよ。兄様が僕の願いを叶えてくれたから』
『そうか。それは良かった』
優しく笑う顔。この顔……どこかで見たような記憶が……。
『アラン様。楽団の皆様が到着されたそうです』
兄弟の時間を楽しんでいると、マリアではないメイドがやってきてそう告げた。
マリユスの心臓が、トクンと嬉しい高鳴りを覚えた。
マリユスという少年は、どうやら幼い頃から音楽が大好きだったようだ。
だけど、今の世界のように、テレビやスマホ、CDなどから簡単に音楽を楽しめるような環境じゃなかったみたいでさ。
音楽を聴きたいって思っても、なかなか簡単に聴けなかったってこと。
だからこそ、音楽を奏でる事ができる楽団がやってきた事に、壊れちまってる心臓も喜んだってわけだ。
『ランチの用意ができたら、彼らを呼んでくれ』
アランの言葉に、メイドは深く一礼してから部屋を出て行った。
『さぁ、マリユス。楽しい時間の始まりだ』
『うんっ!』
マリユスはきらきらと瞳を輝かせながら、大きく頷いた。
『わ……凄い……』
しばらくすると、ランチが用意された。主に野菜がメインのマリユスの食事は、量が少ない。なかなか食べきれないからだ。
アランのランチはしっかりしている。肉をメインにしたメニューになっていた。
マリユスは少量のランチを口に運ぶのも忘れて、目の前で奏でられている音楽に感動していた。
楽団はオーケストラとはまた違い、独特の味がある。そして、どんな曲でも演奏できるようで、さっきからクラシックみたいな曲や、町民がダンスを踊るイメージの曲……悪いな、表現がそんな風で。
とにかく、踊りたくなるような楽しい曲とか、様々な音楽を奏でてくれていた。
この楽団は『ジャック楽団』といって、なんでも少し前にこの国にやってきて、すぐに大勢のファンがついた楽団になったとか。
まずは町民から人気の火がついて、今やあちこちの貴族に呼ばれて、夜な夜な演奏会を開いているらしい。
特徴として、音がいい。
奏でる楽器は様々だ。ヴァイオリンもあれば、笛もある。ハープを奏でるものもあれば、小さな打楽器を演奏するものもいた。
そんな噂を耳にしていたマリユスは、どうしても彼らの演奏が聴きたくて、兄にお願いしていたんだ。
『上手いものだな』
アランの言葉に、マリユスは食事を忘れたまま、こくんと頷いた。
白色で無機質な部屋の中が、今は音で満ち溢れている。音の雫があちこちではねて、マリユスの心を躍らせていた。
――ジャン……と、少し音に余韻を残して、演奏が終わった。
そのころには、アランはもうすでにランチを食べ終えていて、食後の紅茶が運び込まれていた。
『改めまして。初めてお目にかかります、マリユス様、アラン様。ジャック楽団の団長、ジャックと申します』
先ほどまで小さな打楽器をいくつも持ち替えて演奏していた白髪混じりの男が深く頭を下げた。
『こちらこそ、初めまして。ようこそです。僕は、マリユス。とても、とてもお会いしたかったんです』
マリユスはベッドの上に座ったまま、それでも深く深く頭を下げた。
マリユスは貴族だから、頭を下げる必要はない。しかし、そうしたかったのだ。それほど、彼らの演奏は心に響いたのだから。
『そんな、マリユス様。頭を上げてください。我々の演奏で、少しでもお体に力がみなぎっていただければと思いますよ、本当に』
どうやら楽団の連中はマリユスの心臓の事を知っているらしかった。アランが話したんだろう。
『本当に素敵でした! 僕、本当に病気が治ってしまいそうなぐらいでした』
大袈裟ではなく、一瞬、本当にそう思ったマリユスだった。
『ああ、なんという光栄な! うーん、これは何かお礼をしなければ。……マリユス様。何か、聴いてみたい曲などございますかな? 我々が存じている曲ならば、もう一曲披露させていただきたく思いますが』
『本当ですかっ!?』
その大きな瞳が転がり落ちてしまうぐらい大きく目を見開いて、マリユスは頬を紅潮させた。嬉しくてたまらないからだ。
『あ、あのっ。ええと……………あ』
何か言いかけて、何か思い出したのか、マリユスが言葉を途切らせた。
『おや。何か思い当たる曲でもありますかな?』
ジャックの言葉に、マリユスはかなり戸惑っている。
『どうした、マリユス。遠慮せずに言ってみたらいい。恥ずかしがることなどないぞ』
紅茶を片手に笑いながら、アランがそう言った。
マリユスは、『グロリア』を所望したかったが、これまで楽団が演奏してくれた曲に、ミサ曲は一つもなかった。
もっとも、ミサ曲は教会で歌われてなんぼのものだから、演奏などしないに決まっている。
そんな状況だから、言うのが恥ずかしかったんだ。
『さぁ、マリユス様、ご遠慮なく』
ジャックの促しに、マリユスは迷う瞳をマリアに向けた。
すると、マリアは笑みを浮かべながら小さくこくりと頷いている。
マリユスに、『ぜひ尋ねてみてください』と伝えていた。
それに小さく頷き返すと、マリユスはジャックを見上げ、小さな声でこう言ったんだ。
『あの……。教会でよく歌われている『グロリア』という曲なのだけど……」
と。
顔を伏せて目を強く瞑り、顔を赤くしながら。
『ほう。教会と申しますと、ミサ曲ですかな。グロリア……はて……うーん……』
やはり、ジャックはこの曲を知らなそうだった。
旅をしている楽団だ。知らなくても不思議じゃない。
『で、すよね。いいんです。ええと、じゃあ……』
マリユスは慌てて、違う曲を演奏してもらおうと、恥ずかしさを隠しながらそう言った。
その時だった。
『~~♪︎』
『え……』
聴こえてきたのは、「グロリア」。
マリユスが聴きたかった、あのグロリアだった。
それはとても美しいテノール。
マリユスは目を丸くしながら、声のする方へ視線を向けた。
『彼』は、ジャックの後ろにいた。
先程までヴァイオリンを奏でていた青年だった。
彼は背が高く、漆黒の髪を後ろで束ねていた。その瞳はやや切れ長で、グロリアをその整った唇で奏でながらマリユスを見つめていた。
ーーードクン!
俺の? マリユスの? わからん!!
とにかく、またあの感情が俺『達』を襲った。
嬉しいような、悲しいような、相反する気持ちがいり混ざった、あれだ。
『おや、こいつは驚いた。カイン、お前さん、教会の曲を知っているのかい?』
ジャックがその男に、そんなことを言っていた。
ーーーカイン!!
だけど、俺はそれどころじゃなくなっていたんだ。
カイン!!
カイン!!
『カイン……』
マリユスの唇が彼の名を刻んだ途端、俺はパチリと目を覚ましたんだ……。
つづく
『マリユス。マリユス。どうした。ん? 気分が悪くなったのか?』
夢の中で揺り起こされる感覚。変な感覚だ。
『ん……。……少し、眠っちゃってたみたい……』
夢の中で閉じていた瞳を開く。いやもう、本当、言葉では言い表せない不思議な感覚だ。
『……良かった。また、胸が痛んで気を無くしていたのかと思ったぞ』
『ごめんなさい、兄様。心配をかけてしまった?』
マリユスは少しおどおどした感じで、兄のアランの顔を見上げた。
すると、マリユスの大好きな大きな掌がマリユスの頭を撫でる。
『心配するのは仕方ない。お前は私の大事な弟なのだから』
優しく笑いながらそう言ってくれたアランに、マリユスは心底ホッとしながら、はにかんだ笑みを浮かべた。
『そろそろ楽団が到着するそうだ。ランチを用意させよう。食べられるか?』
『はい。僕ね、今朝もたくさんお食事がとれたんだよ。兄様が僕の願いを叶えてくれたから』
『そうか。それは良かった』
優しく笑う顔。この顔……どこかで見たような記憶が……。
『アラン様。楽団の皆様が到着されたそうです』
兄弟の時間を楽しんでいると、マリアではないメイドがやってきてそう告げた。
マリユスの心臓が、トクンと嬉しい高鳴りを覚えた。
マリユスという少年は、どうやら幼い頃から音楽が大好きだったようだ。
だけど、今の世界のように、テレビやスマホ、CDなどから簡単に音楽を楽しめるような環境じゃなかったみたいでさ。
音楽を聴きたいって思っても、なかなか簡単に聴けなかったってこと。
だからこそ、音楽を奏でる事ができる楽団がやってきた事に、壊れちまってる心臓も喜んだってわけだ。
『ランチの用意ができたら、彼らを呼んでくれ』
アランの言葉に、メイドは深く一礼してから部屋を出て行った。
『さぁ、マリユス。楽しい時間の始まりだ』
『うんっ!』
マリユスはきらきらと瞳を輝かせながら、大きく頷いた。
『わ……凄い……』
しばらくすると、ランチが用意された。主に野菜がメインのマリユスの食事は、量が少ない。なかなか食べきれないからだ。
アランのランチはしっかりしている。肉をメインにしたメニューになっていた。
マリユスは少量のランチを口に運ぶのも忘れて、目の前で奏でられている音楽に感動していた。
楽団はオーケストラとはまた違い、独特の味がある。そして、どんな曲でも演奏できるようで、さっきからクラシックみたいな曲や、町民がダンスを踊るイメージの曲……悪いな、表現がそんな風で。
とにかく、踊りたくなるような楽しい曲とか、様々な音楽を奏でてくれていた。
この楽団は『ジャック楽団』といって、なんでも少し前にこの国にやってきて、すぐに大勢のファンがついた楽団になったとか。
まずは町民から人気の火がついて、今やあちこちの貴族に呼ばれて、夜な夜な演奏会を開いているらしい。
特徴として、音がいい。
奏でる楽器は様々だ。ヴァイオリンもあれば、笛もある。ハープを奏でるものもあれば、小さな打楽器を演奏するものもいた。
そんな噂を耳にしていたマリユスは、どうしても彼らの演奏が聴きたくて、兄にお願いしていたんだ。
『上手いものだな』
アランの言葉に、マリユスは食事を忘れたまま、こくんと頷いた。
白色で無機質な部屋の中が、今は音で満ち溢れている。音の雫があちこちではねて、マリユスの心を躍らせていた。
――ジャン……と、少し音に余韻を残して、演奏が終わった。
そのころには、アランはもうすでにランチを食べ終えていて、食後の紅茶が運び込まれていた。
『改めまして。初めてお目にかかります、マリユス様、アラン様。ジャック楽団の団長、ジャックと申します』
先ほどまで小さな打楽器をいくつも持ち替えて演奏していた白髪混じりの男が深く頭を下げた。
『こちらこそ、初めまして。ようこそです。僕は、マリユス。とても、とてもお会いしたかったんです』
マリユスはベッドの上に座ったまま、それでも深く深く頭を下げた。
マリユスは貴族だから、頭を下げる必要はない。しかし、そうしたかったのだ。それほど、彼らの演奏は心に響いたのだから。
『そんな、マリユス様。頭を上げてください。我々の演奏で、少しでもお体に力がみなぎっていただければと思いますよ、本当に』
どうやら楽団の連中はマリユスの心臓の事を知っているらしかった。アランが話したんだろう。
『本当に素敵でした! 僕、本当に病気が治ってしまいそうなぐらいでした』
大袈裟ではなく、一瞬、本当にそう思ったマリユスだった。
『ああ、なんという光栄な! うーん、これは何かお礼をしなければ。……マリユス様。何か、聴いてみたい曲などございますかな? 我々が存じている曲ならば、もう一曲披露させていただきたく思いますが』
『本当ですかっ!?』
その大きな瞳が転がり落ちてしまうぐらい大きく目を見開いて、マリユスは頬を紅潮させた。嬉しくてたまらないからだ。
『あ、あのっ。ええと……………あ』
何か言いかけて、何か思い出したのか、マリユスが言葉を途切らせた。
『おや。何か思い当たる曲でもありますかな?』
ジャックの言葉に、マリユスはかなり戸惑っている。
『どうした、マリユス。遠慮せずに言ってみたらいい。恥ずかしがることなどないぞ』
紅茶を片手に笑いながら、アランがそう言った。
マリユスは、『グロリア』を所望したかったが、これまで楽団が演奏してくれた曲に、ミサ曲は一つもなかった。
もっとも、ミサ曲は教会で歌われてなんぼのものだから、演奏などしないに決まっている。
そんな状況だから、言うのが恥ずかしかったんだ。
『さぁ、マリユス様、ご遠慮なく』
ジャックの促しに、マリユスは迷う瞳をマリアに向けた。
すると、マリアは笑みを浮かべながら小さくこくりと頷いている。
マリユスに、『ぜひ尋ねてみてください』と伝えていた。
それに小さく頷き返すと、マリユスはジャックを見上げ、小さな声でこう言ったんだ。
『あの……。教会でよく歌われている『グロリア』という曲なのだけど……」
と。
顔を伏せて目を強く瞑り、顔を赤くしながら。
『ほう。教会と申しますと、ミサ曲ですかな。グロリア……はて……うーん……』
やはり、ジャックはこの曲を知らなそうだった。
旅をしている楽団だ。知らなくても不思議じゃない。
『で、すよね。いいんです。ええと、じゃあ……』
マリユスは慌てて、違う曲を演奏してもらおうと、恥ずかしさを隠しながらそう言った。
その時だった。
『~~♪︎』
『え……』
聴こえてきたのは、「グロリア」。
マリユスが聴きたかった、あのグロリアだった。
それはとても美しいテノール。
マリユスは目を丸くしながら、声のする方へ視線を向けた。
『彼』は、ジャックの後ろにいた。
先程までヴァイオリンを奏でていた青年だった。
彼は背が高く、漆黒の髪を後ろで束ねていた。その瞳はやや切れ長で、グロリアをその整った唇で奏でながらマリユスを見つめていた。
ーーードクン!
俺の? マリユスの? わからん!!
とにかく、またあの感情が俺『達』を襲った。
嬉しいような、悲しいような、相反する気持ちがいり混ざった、あれだ。
『おや、こいつは驚いた。カイン、お前さん、教会の曲を知っているのかい?』
ジャックがその男に、そんなことを言っていた。
ーーーカイン!!
だけど、俺はそれどころじゃなくなっていたんだ。
カイン!!
カイン!!
『カイン……』
マリユスの唇が彼の名を刻んだ途端、俺はパチリと目を覚ましたんだ……。
つづく
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