七不思議をつくろう

真山マロウ

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第三の不思議

はたから見れば

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 みんなのいる空き教室に戻る。どっぷり自己嫌悪中の私にかわり義井くんが、あらましを説明してくれる。

「もう放っておこう。今後もし理科室関連の七不思議をつくることがあっても、化学部とは関係ないところでやればいい」
「完全同意です! 私たちを騙そうとしてたってこたですよね? そんな野郎、親切にしてやる義理ありません!」

 厳しい口調の志倉くんに福谷さんが呼応する。憤懣ふんまんやるかたなし、といった具合だ。

 二人のあいだに挟まれた夏木くんは、気おされるでも流されるでもなく黙々と、さしいれおやつ(おかき食べ比べセット)をむさぼる。強心臓なのはわかってたけど、この状態でもブレないのはすごい。

「あの……」
 殺伐とするなか、義井くんが小さく挙手。
「僕、個人的に動いてもいいかな。みんなには迷惑かけないようにするから」

「おい、待て。正気か?」
「悪いことは言いません、やめたほうがいいです、関わるだけ損です!」
「そうだね、二人の言うとおりかもしれない。けど、僕らを頼った本当の理由も気になるし、悩んでるんなら少しでもちからになりたい」

 確固たる決意の瞳に志倉・福谷ペアは阻止を断念。と、ようやく夏木くんが反応をみせた。

「いいんじゃねえの、好きにすりゃ」
 咀嚼音をボリボリ響かせ、志倉くんのほうに目をやる。
「つか、昨日なんで福谷とモメてたんだ?」

「は? 今それか?」
「気になった」
「……ベタな対立だ。目玉焼きには醤油かソースか」

 間髪いれず、福谷さんが話を奪う。
「私は断然ソース派です。中垣さんはどうですか」
「私? えっと、マヨ醤油かな」
「義井くんはどうですか」
「僕はマヨソース」

「醤油系とソース系、二対二ですね。夏木くんは?」
「塩と胡椒」
「なんと第三勢力!」
「てか、中垣と義井はマヨ派になるんじゃねえの」
「た、たしかに。余計ややこしくなりました」

「……案外そんなもんなのかもな。あの人らも」
「あの人らって化学部ですか? どういうことですか?」
 首をかしげる福谷さんに答えることなく、夏木くんは「気がむいたら手伝う」と義井くんに告げ、おやつタイムを再開。

 一連のやりとりを見て、志倉くんは思いなおすところがあったようだ。
「直接関わらなくていいなら、可能であれば手伝おう」

 そして、福谷さんも。
「実森さんのもくろみに納得のいく部分があれば」
 もちろん、私も。
「できることあるなら協力するよ」

 さて、方向性はまとまった。あとは、どうやって解決していくかだ。
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