25 / 45
思いがけず近づく
7
しおりを挟む
「もしかして同じお店にいたんですか? 気づきませんでした。麻衣ちゃんのほうばかり見てて」
「いや、そういうわけでもないんだが……」
「えっ、じゃあ外に?」
「まあ、なんというか……。うーん、やぶ蛇になった。朔が怒るだろうなぁ」
ぼやきでごまかそうとしたみたいだけど、店外にいたのは丸わかりだ。待ってもらっていたあいだ、自分だけ飲み食いしていたのが申し訳ない。
「寒くなかったですか。お腹もすきましたよね。すみません……」
和颯さんが歩く速度をわずかに落とし、顔をのぞきこんでくる。私を励ますためか、その笑顔には一点の曇りもない。
「全然。むこうに立ち飲み屋があったろ。そこの店先で、おっちゃんらと飲んでたんだ。ハロウィーン乾杯とか言って」
十月の末近く。たまたま気温は平年以上だったが、頬をかすめる空気は次の季節を予感させ、冷たい。
『どうせ人様の世話やいてんでしょ』――風音にまじり、蓮花さんの声がよみがえる。出会って一月そこらの、どこの馬の骨ともしれない私を居候させてくれて、挙げ句こんなごたごたに巻きこまれるなんて。
「和颯さん、大丈夫ですか」
思わず、気持ちがそのまま声になる。
「人のお世話ばかりじゃなく、自分のことも大切にしてください」
言葉足らずを補うも、説得力は皆無。明日をも知れぬ身は己の心配でもしてろ、と思われそうだ。
「大丈夫、俺は好きでやってるんだ。ていうか、そうやって生きるものだと思ってきたし、そういう生き方がしたい」
和颯さんが言うには、時雨さんがそんなふうに人助けみたいなことをしていたのだそうだ。だから先日の助っ人も、まかない飯でチャラという無償に近い労働。経済的余裕があるからこそできるノブレス・オブリージュ的なものかと思いきや、本人は「そんな高尚な立場でも志でもない」と笑う。
「俺の手本が、ばあさんだった。それだけの話だよ」
足をとめた和颯さんの向く先に、みなとみらいの光がきらめく。
「そういや、このあたりを歩いたこともあったな、ばあさんと。じっとしてるのが苦手な俺につきあって、あちこち出歩かされて。真夏や真冬は、たまったもんじゃなかったろうな」
かすかに細まった目が見つめているのはコスモクロックのイルミネーションじゃなく、懐かしい景色なのだろう。大切な人と過ごした、愛おしい時間。忘れられない思い出の――。
「て」
和颯さんがふり返り、手のひらを見せる。
「繋いでもいいか」
鈍感な私は、それが「手」のことだったのだと少し間をおいてから気がついた。きっと時雨さんが恋しくなったのだろう。代わりになれるとも思えないけど、
「私でよければ」
握手のような親しみで自分のをさしだす。重なった和颯さんの手は想像以上に冷えきっていた。
「やっぱり寒かったですよね」
気持ちと連動するみたく、繋いだ指先にほんのりちからがこもる。図星だったらしい和颯さんは、きまり悪そうにしながらも、
「帰ったらホットチョコレートでも飲むかな。ひよちゃんもどうだ。そのくらいなら俺にも作れるぞ」
無垢な子どもみたく笑い、私の手ごと上着のポケットにいれる。
「昔から、なんでか手が冷えてな。子どものころは、よくこんなふうに暖めてもらったもんだ。そのうち逆転して、俺があっためる側になったけど」
なにかを手の中に押しこめられる。じんと熱いさわり心地。ミニサイズの使い捨てカイロだ。
「だから、こう見えて用意周到なんだ。心配無用」
伝わってきたのはカイロの熱だけでなく、孫を思いやる時雨さんの愛情や、それをいたわる和颯さんの優しさ、私への気配りなどが、ないまぜになったもの。
「そうだ、マシュマロを乗っけよう。こないだクッキー作ったときのが余ってるって八雲が言ってたんだ。ひよちゃんもどうだ?」
楽しみができたのに、帰りついてしまうのがもったいなく思えた。もうしばらく、このまま。手も心もぽかぽかに包まれながら、和颯さんと月の下を歩いていたい。
翌日、朝食前。キッチンでお茶の用意をしていたらスマホが鳴った。麻衣ちゃんからのメッセージだ。
『昨日は言いすぎた。ごめん』
『仕事のこととかでイライラしてた。やつあたり最低だね』
『居候先の人にも、ごめんなさいと伝えてください』
一晩たって冷静さをとり戻したようだ。いかにも麻衣ちゃんらしい、簡潔な文面かつ大人な対応だ。
昨日の件は、どっちが正しいとか悪いとかっていうのじゃなく、生き方の違いとかが表面化しただけのように思えた。それでも今の私の生活は、一般的には褒められたものじゃないのだろうけど。
『気にしてないよ。麻衣ちゃんの言ってたこと間違ってないし。よかったら、また今度ごはんいこうね』
返信に既読がついたところで、和颯さんが裏口からはいってくる。
「おはよう。どうした、ひよちゃん。朝っぱらから難しい顔して」
起きぬけの髪をなで、大あくび。いつでも元気な和颯さんだが、朝はちょっぴり弱い。
「麻衣ちゃんから、ゆうべのお詫びが。和颯さんにも申し訳なかったから謝っておいてほしいと」
寝ぼけまなこだったのが大きく見ひらき、ははは、と高笑い。
「気にしちゃいないさ。ひよちゃんを心配してのことだったんだろう。子どもを守る母親みたいだったもんな」
そんなふうだったかな。おっかなかった記憶しか残ってないよ。と思いかえしていると、朝食を作りおえた八雲さんが、
「和颯さん、今日はおでかけしますか?」
「ああ、八景に。晩飯は帰って食べるから、俺のも用意しといてくれ」
「わかりました。今日はロールキャベツです。ホワイトソースの」
「まじか。最速で用事すませてくる」
上機嫌となった和颯さんが冷蔵庫をひらき、愛飲の炭酸水を飲む。ようやく本格的に目が覚めたらしい。その間に八雲さんが隣にきて、私のいれたお茶をトレイにのせる。
「日和さんは午後お暇ですか」
「ずっと暇です(無職だし)」
「よかった。頼まれてほしいことがあるんです。蓮花さんに届けものを。こないだのハーブティーのお礼です」
と、ちょうど配膳の手伝いにきた朔くんを、和颯さんが呼びとめた。
「ひよちゃん、蓮花のとこ行くらしいぞ。一緒にどうだ。最近会ってないって、あいつ寂しがってたぞ」
「絶対いやだ!」
怯える目で、そそくさと踵を返す。そこまで頑なな拒絶を見せられると、私もじわっと不安になるぞ……。
「いや、そういうわけでもないんだが……」
「えっ、じゃあ外に?」
「まあ、なんというか……。うーん、やぶ蛇になった。朔が怒るだろうなぁ」
ぼやきでごまかそうとしたみたいだけど、店外にいたのは丸わかりだ。待ってもらっていたあいだ、自分だけ飲み食いしていたのが申し訳ない。
「寒くなかったですか。お腹もすきましたよね。すみません……」
和颯さんが歩く速度をわずかに落とし、顔をのぞきこんでくる。私を励ますためか、その笑顔には一点の曇りもない。
「全然。むこうに立ち飲み屋があったろ。そこの店先で、おっちゃんらと飲んでたんだ。ハロウィーン乾杯とか言って」
十月の末近く。たまたま気温は平年以上だったが、頬をかすめる空気は次の季節を予感させ、冷たい。
『どうせ人様の世話やいてんでしょ』――風音にまじり、蓮花さんの声がよみがえる。出会って一月そこらの、どこの馬の骨ともしれない私を居候させてくれて、挙げ句こんなごたごたに巻きこまれるなんて。
「和颯さん、大丈夫ですか」
思わず、気持ちがそのまま声になる。
「人のお世話ばかりじゃなく、自分のことも大切にしてください」
言葉足らずを補うも、説得力は皆無。明日をも知れぬ身は己の心配でもしてろ、と思われそうだ。
「大丈夫、俺は好きでやってるんだ。ていうか、そうやって生きるものだと思ってきたし、そういう生き方がしたい」
和颯さんが言うには、時雨さんがそんなふうに人助けみたいなことをしていたのだそうだ。だから先日の助っ人も、まかない飯でチャラという無償に近い労働。経済的余裕があるからこそできるノブレス・オブリージュ的なものかと思いきや、本人は「そんな高尚な立場でも志でもない」と笑う。
「俺の手本が、ばあさんだった。それだけの話だよ」
足をとめた和颯さんの向く先に、みなとみらいの光がきらめく。
「そういや、このあたりを歩いたこともあったな、ばあさんと。じっとしてるのが苦手な俺につきあって、あちこち出歩かされて。真夏や真冬は、たまったもんじゃなかったろうな」
かすかに細まった目が見つめているのはコスモクロックのイルミネーションじゃなく、懐かしい景色なのだろう。大切な人と過ごした、愛おしい時間。忘れられない思い出の――。
「て」
和颯さんがふり返り、手のひらを見せる。
「繋いでもいいか」
鈍感な私は、それが「手」のことだったのだと少し間をおいてから気がついた。きっと時雨さんが恋しくなったのだろう。代わりになれるとも思えないけど、
「私でよければ」
握手のような親しみで自分のをさしだす。重なった和颯さんの手は想像以上に冷えきっていた。
「やっぱり寒かったですよね」
気持ちと連動するみたく、繋いだ指先にほんのりちからがこもる。図星だったらしい和颯さんは、きまり悪そうにしながらも、
「帰ったらホットチョコレートでも飲むかな。ひよちゃんもどうだ。そのくらいなら俺にも作れるぞ」
無垢な子どもみたく笑い、私の手ごと上着のポケットにいれる。
「昔から、なんでか手が冷えてな。子どものころは、よくこんなふうに暖めてもらったもんだ。そのうち逆転して、俺があっためる側になったけど」
なにかを手の中に押しこめられる。じんと熱いさわり心地。ミニサイズの使い捨てカイロだ。
「だから、こう見えて用意周到なんだ。心配無用」
伝わってきたのはカイロの熱だけでなく、孫を思いやる時雨さんの愛情や、それをいたわる和颯さんの優しさ、私への気配りなどが、ないまぜになったもの。
「そうだ、マシュマロを乗っけよう。こないだクッキー作ったときのが余ってるって八雲が言ってたんだ。ひよちゃんもどうだ?」
楽しみができたのに、帰りついてしまうのがもったいなく思えた。もうしばらく、このまま。手も心もぽかぽかに包まれながら、和颯さんと月の下を歩いていたい。
翌日、朝食前。キッチンでお茶の用意をしていたらスマホが鳴った。麻衣ちゃんからのメッセージだ。
『昨日は言いすぎた。ごめん』
『仕事のこととかでイライラしてた。やつあたり最低だね』
『居候先の人にも、ごめんなさいと伝えてください』
一晩たって冷静さをとり戻したようだ。いかにも麻衣ちゃんらしい、簡潔な文面かつ大人な対応だ。
昨日の件は、どっちが正しいとか悪いとかっていうのじゃなく、生き方の違いとかが表面化しただけのように思えた。それでも今の私の生活は、一般的には褒められたものじゃないのだろうけど。
『気にしてないよ。麻衣ちゃんの言ってたこと間違ってないし。よかったら、また今度ごはんいこうね』
返信に既読がついたところで、和颯さんが裏口からはいってくる。
「おはよう。どうした、ひよちゃん。朝っぱらから難しい顔して」
起きぬけの髪をなで、大あくび。いつでも元気な和颯さんだが、朝はちょっぴり弱い。
「麻衣ちゃんから、ゆうべのお詫びが。和颯さんにも申し訳なかったから謝っておいてほしいと」
寝ぼけまなこだったのが大きく見ひらき、ははは、と高笑い。
「気にしちゃいないさ。ひよちゃんを心配してのことだったんだろう。子どもを守る母親みたいだったもんな」
そんなふうだったかな。おっかなかった記憶しか残ってないよ。と思いかえしていると、朝食を作りおえた八雲さんが、
「和颯さん、今日はおでかけしますか?」
「ああ、八景に。晩飯は帰って食べるから、俺のも用意しといてくれ」
「わかりました。今日はロールキャベツです。ホワイトソースの」
「まじか。最速で用事すませてくる」
上機嫌となった和颯さんが冷蔵庫をひらき、愛飲の炭酸水を飲む。ようやく本格的に目が覚めたらしい。その間に八雲さんが隣にきて、私のいれたお茶をトレイにのせる。
「日和さんは午後お暇ですか」
「ずっと暇です(無職だし)」
「よかった。頼まれてほしいことがあるんです。蓮花さんに届けものを。こないだのハーブティーのお礼です」
と、ちょうど配膳の手伝いにきた朔くんを、和颯さんが呼びとめた。
「ひよちゃん、蓮花のとこ行くらしいぞ。一緒にどうだ。最近会ってないって、あいつ寂しがってたぞ」
「絶対いやだ!」
怯える目で、そそくさと踵を返す。そこまで頑なな拒絶を見せられると、私もじわっと不安になるぞ……。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
炎華繚乱 ~偽妃は後宮に咲く~
悠井すみれ
キャラ文芸
昊耀国は、天より賜った《力》を持つ者たちが統べる国。後宮である天遊林では名家から選りすぐった姫たちが競い合い、皇子に選ばれるのを待っている。
強い《遠見》の力を持つ朱華は、とある家の姫の身代わりとして天遊林に入る。そしてめでたく第四皇子・炎俊の妃に選ばれるが、皇子は彼女が偽物だと見抜いていた。しかし炎俊は咎めることなく、自身の秘密を打ち明けてきた。「皇子」を名乗って帝位を狙う「彼」は、実は「女」なのだと。
お互いに秘密を握り合う仮初の「夫婦」は、次第に信頼を深めながら陰謀渦巻く後宮を生き抜いていく。
表紙は同人誌表紙メーカーで作成しました。
第6回キャラ文芸大賞応募作品です。
芙蓉は後宮で花開く
速見 沙弥
キャラ文芸
下級貴族の親をもつ5人姉弟の長女 蓮花《リェンファ》。
借金返済で苦しむ家計を助けるために後宮へと働きに出る。忙しくも穏やかな暮らしの中、出会ったのは翡翠の色の目をした青年。さらに思いもよらぬ思惑に巻き込まれてゆくーーー
カクヨムでも連載しております。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
<第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。応援ありがとうございました!>
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】皇帝の寵妃は謎解きよりも料理がしたい〜小料理屋を営んでいたら妃に命じられて溺愛されています〜
空岡立夏
キャラ文芸
【完結】
後宮×契約結婚×溺愛×料理×ミステリー
町の外れには、絶品のカリーを出す小料理屋がある。
小料理屋を営む月花は、世界各国を回って料理を学び、さらに絶対味覚がある。しかも、月花の味覚は無味無臭の毒すらわかるという特別なものだった。
月花はひょんなことから皇帝に出会い、それを理由に美人の位をさずけられる。
後宮にあがった月花だが、
「なに、そう構えるな。形だけの皇后だ。ソナタが毒の謎を解いた暁には、廃妃にして、そっと逃がす」
皇帝はどうやら、皇帝の生誕の宴で起きた、毒の事件を月花に解き明かして欲しいらしく――
飾りの妃からやがて皇后へ。しかし、飾りのはずが、どうも皇帝は月花を溺愛しているようで――?
これは、月花と皇帝の、食をめぐる謎解きの物語だ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる