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第壱話-結成
結成-3
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翌日の夕方、長四郎は、二日酔いの重い頭をフルに働かせて事件の目撃談を聞く。
事務所には燐そして、事件の目撃者・海部 リリが来ていたのだが別日にすれば良かったと思う。
てっきり、事件を目撃して打ちひしがれている女子高生が来るものだと思っていたら実際は元気モリモリしかも、でかい声であーだ、こーだと説明されるものだから頭に響き、話が全くもって入ってこない。
「あ~ すまない。もう一度最初から聞かしてください」
「え? 私の説明分かりませんでした?」
長四郎に自分の説明が伝わらなかったのか戸惑うリリ。
「違う、違う。このおっさん。二日酔いで頭が働いていないのよ」
すかさず燐が長四郎の状態を解説する。
「うわぁ~ 自分から呼び出しておいて二日酔いで応対するとか接客業としてどうなの?」
リリは敢えて、長四郎に聞こえるように燐に話す。
「悪かったね、二日酔いで。話を聞かせてください。この通り」
「もう仕方ないわね」呆れる燐。
「じゃあ、え~っと」
「あ、待って! っててて、ボリュームを少し落として話して・・・・・・」
「分かりました。あれは・・・・・・」
長四郎の要望に応えリリは少しボリュームを落とし、再び事件の目撃談を語り始める。
四日前の夜、リリは部活動室で部員の仲間達と自主勉強会を開いておりそれが終わったのは22時半頃。
そこから駐輪場で30分程談笑し、解散した。
リリは忘れ物したことを思い出し、学校に戻り忘れ物を取り再び駐輪場へと歩いていると黒い何かが上から降ってきた。
最初はゴミ袋か何かだと思ったのだが、地面に接地した際に表現しがたい鈍い音が現場に響く。
恐る恐る近づき落ちてきた物体を確認すると、身体の一部があらぬ方向に向いている岡田槙太の死体であった。
あまりの光景に絶句していると、上の方から男女の笑い声が聞こえてきた。
「マジで面白い。クセになるわ。これ」
その一言が今でも鮮明に耳に残っている。
一生懸命、気を保ちながら、リリは警察に通報した。
「以上が、目撃したことです」
「男女ねぇ~ 何人ぐらい?」リリに質問する長四郎。
「正確には分からないんですけどぉ~4,5人程だったかと」
「4,5人か・・・・・・
因みにさ、警察に通報して駆け付けるまでの間にその場に居た人間は?」
「私だけです」
「じゃあ、屋上に居た人間はお化けか」
「そんなわけないでしょ」燐がツッコむ。
「でも、何かしら目撃とかしそうだけど。
その話を警察や学校に話して何て言われたの?」
「警察にはショックによる幻聴で、先生は気のせいで片付けられました」
「酷い。ムカつく」燐がすぐさま怒りを露にする。
「それは兎も角として、杜撰やな。
特に警察。そんで、岡田槙太君はいじめられていたの?」
「はい」リリは即答した。
「で、君は何もしなかったの?」
「私が何で、ですか?」
長四郎は言いたいことを吞みこみ続ける。
「いじめの原因は?」
「ジャージ泥棒をやったんです」
「ほう。何か証拠でもあってのその発言なのかい?」
「噂ですけど・・・・・・」
そこでリリは始めて自分が噂に流され、真偽の程は兎も角、他人の評価をしていた事に気付いた。
「まぁ、取り敢えず今日の所はこれで」
「帰ろう。リリ」燐は我先に事務所を出た。
「うん、話を聞いてくれてありがとうございました」
リリは長四郎に一礼して事務所を出る。
そして、長四郎は一川警部に電話する。
「もしもし、長さん? あんた、二日酔い大丈夫と?」
「ダメです。少し回復したので連絡した次第です」
「あ~ でも年寄る波には勝てんわ。明日、資料見せるという事でよか?」
「分かりました。でも、その前に事件現場に同伴してもらえませんか?」
「分かった。明日の朝、同伴出勤しようか」
言い方と思いつつ「お願いします」と言う俺。
「はいよぉ~」と軽い返事だけが帰っきて通話が切れた。
長四郎は、そのまま水をがぶ飲みしそのまま眠りについた。
事務所には燐そして、事件の目撃者・海部 リリが来ていたのだが別日にすれば良かったと思う。
てっきり、事件を目撃して打ちひしがれている女子高生が来るものだと思っていたら実際は元気モリモリしかも、でかい声であーだ、こーだと説明されるものだから頭に響き、話が全くもって入ってこない。
「あ~ すまない。もう一度最初から聞かしてください」
「え? 私の説明分かりませんでした?」
長四郎に自分の説明が伝わらなかったのか戸惑うリリ。
「違う、違う。このおっさん。二日酔いで頭が働いていないのよ」
すかさず燐が長四郎の状態を解説する。
「うわぁ~ 自分から呼び出しておいて二日酔いで応対するとか接客業としてどうなの?」
リリは敢えて、長四郎に聞こえるように燐に話す。
「悪かったね、二日酔いで。話を聞かせてください。この通り」
「もう仕方ないわね」呆れる燐。
「じゃあ、え~っと」
「あ、待って! っててて、ボリュームを少し落として話して・・・・・・」
「分かりました。あれは・・・・・・」
長四郎の要望に応えリリは少しボリュームを落とし、再び事件の目撃談を語り始める。
四日前の夜、リリは部活動室で部員の仲間達と自主勉強会を開いておりそれが終わったのは22時半頃。
そこから駐輪場で30分程談笑し、解散した。
リリは忘れ物したことを思い出し、学校に戻り忘れ物を取り再び駐輪場へと歩いていると黒い何かが上から降ってきた。
最初はゴミ袋か何かだと思ったのだが、地面に接地した際に表現しがたい鈍い音が現場に響く。
恐る恐る近づき落ちてきた物体を確認すると、身体の一部があらぬ方向に向いている岡田槙太の死体であった。
あまりの光景に絶句していると、上の方から男女の笑い声が聞こえてきた。
「マジで面白い。クセになるわ。これ」
その一言が今でも鮮明に耳に残っている。
一生懸命、気を保ちながら、リリは警察に通報した。
「以上が、目撃したことです」
「男女ねぇ~ 何人ぐらい?」リリに質問する長四郎。
「正確には分からないんですけどぉ~4,5人程だったかと」
「4,5人か・・・・・・
因みにさ、警察に通報して駆け付けるまでの間にその場に居た人間は?」
「私だけです」
「じゃあ、屋上に居た人間はお化けか」
「そんなわけないでしょ」燐がツッコむ。
「でも、何かしら目撃とかしそうだけど。
その話を警察や学校に話して何て言われたの?」
「警察にはショックによる幻聴で、先生は気のせいで片付けられました」
「酷い。ムカつく」燐がすぐさま怒りを露にする。
「それは兎も角として、杜撰やな。
特に警察。そんで、岡田槙太君はいじめられていたの?」
「はい」リリは即答した。
「で、君は何もしなかったの?」
「私が何で、ですか?」
長四郎は言いたいことを吞みこみ続ける。
「いじめの原因は?」
「ジャージ泥棒をやったんです」
「ほう。何か証拠でもあってのその発言なのかい?」
「噂ですけど・・・・・・」
そこでリリは始めて自分が噂に流され、真偽の程は兎も角、他人の評価をしていた事に気付いた。
「まぁ、取り敢えず今日の所はこれで」
「帰ろう。リリ」燐は我先に事務所を出た。
「うん、話を聞いてくれてありがとうございました」
リリは長四郎に一礼して事務所を出る。
そして、長四郎は一川警部に電話する。
「もしもし、長さん? あんた、二日酔い大丈夫と?」
「ダメです。少し回復したので連絡した次第です」
「あ~ でも年寄る波には勝てんわ。明日、資料見せるという事でよか?」
「分かりました。でも、その前に事件現場に同伴してもらえませんか?」
「分かった。明日の朝、同伴出勤しようか」
言い方と思いつつ「お願いします」と言う俺。
「はいよぉ~」と軽い返事だけが帰っきて通話が切れた。
長四郎は、そのまま水をがぶ飲みしそのまま眠りについた。
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