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第拾肆話-希望
希望-10
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男は監視対象に見つかり、慌ててその場から逃げ出すことに成功した。
「はぁっ、はぁ」
息を切らし、コインロッカールームに身を隠していると「逃げ切れたと思った?」そう声を掛けられ振り返ると長四郎が立っていた。
男は逃げ出そうと後ろに身体を向けて走り出そうとするが行き止まりであった。
「残念。逃げ切れると思うなよ」
「ク、クソぉ!」
男が懐から折りたたみナイフを取り出し、長四郎に斬りかかる。
「させるかぁ!!」
長四郎の身体を支柱として、絢巡査長が男に飛び回し蹴りを決め込むと男は吹っ飛びすぐ横のコインロッカーに頭を打ち付けて気絶する。
「ナイスぅ~」長四郎は拍手を絢巡査長に送ると絢巡査長はサムズアップし、男に手錠をかけ第1ターミナルにある本部に報告する。
「サクル・オリオ・クラウの仲間と思われる人物を確保しました」
袖に付けられているマイクにそう言うと、インカムから「了解。応援の捜査員を向かわせる。よくやった」森林管理官が絢巡査長を褒める言葉を残し通信が切れた。
「なんて?」
「応援が来るそうです」
「絢さん、これ」燐は絢巡査長から預かった紙袋を手渡す。
「ありがとう。2人共、ここから去った方が良いかも。応援の捜査員が来るから」
「そうですね。行くよ」
燐がコインロッカールームを出ようとするのだが、長四郎は出る気配を見せるどころか男のスマホを手に持ちロックを解除しようと奮闘していた。
「何しているの? 早く行かないと!」燐が急かすのだが、長四郎は気にしないといった感じで必死にスマホの顔認証ロックを解除しようと試行錯誤をしていた。
「長さん、協力します」
絢巡査長はスマホを受け取るとカメラを男に向けて、長四郎は男の目を開けさせ認証させようとする。
奇跡的に顔認証が成功しロックが解除されたので、すぐに長四郎はスマホを手に取り通話履歴を確認する。
「こいつに掛けていたのか」
長四郎は通話履歴の最上位にあるCaptainの項目を押し、リダイヤルする。
「お掛けになった電話は、電波の届かないところか、電源が切れているか」というアナウンス音声が流れるだけであった。
「ダメだ。通話相手のCaptainはこいつが捕まった事を知っているかもしれない」
「てことは、私達の動向が相手にも知られているかもって事?」
「どうします?」
絢巡査長の問いに長四郎は少しの沈黙の後、口を開いた。
「取り敢えず、俺達はここから去るから後は宜しく」
長四郎はそれだけ告げると燐と共にその場を後にした。
まばゆい光を浴び、男が目を覚ます。
「な、何だ」
自分の手に手錠が掛けられパイプ椅子に座らされているので驚いていると、「貴様が、サクル・オリオ・クラウの一味か?」森林管理官が問いかけた。
男は質問に答えず、そっぽを向く。
「おい、簡単に白を切れると思うなよ」
ここで口を開いたのは、口数の少なかった旭であった。
「俺は公安の人間だ。拷問でも何でもして吐かしてやるからな? 良いですよね。森林管理官」
「わ、分かった」
旭の凄みに負けた森林管理官はそれを許可してしまう。
「よしっ、行くぞ。高倉さんはここでSUITOの対応を宜しくお願いします」
「分かった」
その返事を聞き終えた旭は男をどこかへと連行した。
そして、一川警部はその一部始終をスマホで録画していた。
「はぁっ、はぁ」
息を切らし、コインロッカールームに身を隠していると「逃げ切れたと思った?」そう声を掛けられ振り返ると長四郎が立っていた。
男は逃げ出そうと後ろに身体を向けて走り出そうとするが行き止まりであった。
「残念。逃げ切れると思うなよ」
「ク、クソぉ!」
男が懐から折りたたみナイフを取り出し、長四郎に斬りかかる。
「させるかぁ!!」
長四郎の身体を支柱として、絢巡査長が男に飛び回し蹴りを決め込むと男は吹っ飛びすぐ横のコインロッカーに頭を打ち付けて気絶する。
「ナイスぅ~」長四郎は拍手を絢巡査長に送ると絢巡査長はサムズアップし、男に手錠をかけ第1ターミナルにある本部に報告する。
「サクル・オリオ・クラウの仲間と思われる人物を確保しました」
袖に付けられているマイクにそう言うと、インカムから「了解。応援の捜査員を向かわせる。よくやった」森林管理官が絢巡査長を褒める言葉を残し通信が切れた。
「なんて?」
「応援が来るそうです」
「絢さん、これ」燐は絢巡査長から預かった紙袋を手渡す。
「ありがとう。2人共、ここから去った方が良いかも。応援の捜査員が来るから」
「そうですね。行くよ」
燐がコインロッカールームを出ようとするのだが、長四郎は出る気配を見せるどころか男のスマホを手に持ちロックを解除しようと奮闘していた。
「何しているの? 早く行かないと!」燐が急かすのだが、長四郎は気にしないといった感じで必死にスマホの顔認証ロックを解除しようと試行錯誤をしていた。
「長さん、協力します」
絢巡査長はスマホを受け取るとカメラを男に向けて、長四郎は男の目を開けさせ認証させようとする。
奇跡的に顔認証が成功しロックが解除されたので、すぐに長四郎はスマホを手に取り通話履歴を確認する。
「こいつに掛けていたのか」
長四郎は通話履歴の最上位にあるCaptainの項目を押し、リダイヤルする。
「お掛けになった電話は、電波の届かないところか、電源が切れているか」というアナウンス音声が流れるだけであった。
「ダメだ。通話相手のCaptainはこいつが捕まった事を知っているかもしれない」
「てことは、私達の動向が相手にも知られているかもって事?」
「どうします?」
絢巡査長の問いに長四郎は少しの沈黙の後、口を開いた。
「取り敢えず、俺達はここから去るから後は宜しく」
長四郎はそれだけ告げると燐と共にその場を後にした。
まばゆい光を浴び、男が目を覚ます。
「な、何だ」
自分の手に手錠が掛けられパイプ椅子に座らされているので驚いていると、「貴様が、サクル・オリオ・クラウの一味か?」森林管理官が問いかけた。
男は質問に答えず、そっぽを向く。
「おい、簡単に白を切れると思うなよ」
ここで口を開いたのは、口数の少なかった旭であった。
「俺は公安の人間だ。拷問でも何でもして吐かしてやるからな? 良いですよね。森林管理官」
「わ、分かった」
旭の凄みに負けた森林管理官はそれを許可してしまう。
「よしっ、行くぞ。高倉さんはここでSUITOの対応を宜しくお願いします」
「分かった」
その返事を聞き終えた旭は男をどこかへと連行した。
そして、一川警部はその一部始終をスマホで録画していた。
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