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第拾肆話-希望
希望-11
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「これからどうするの?」
燐は隣を歩く長四郎にそう尋ねた。
「どうしましょうねぇ~」
「ふざけていないで、真面目に答えなさいよ」
「いや、俺は至って真面目だぁ~」
「どこが真面目よ!」
燐がそう言いながら、何気なく後ろを振り向くとすぐ後ろを歩く男が目に留まった。
観光客といった感じではなく、明らかに自分達を尾行している感じであった。
燐は視線を元に戻すと小声で「ねぇ、後ろに変な奴がいるんだけど」と話しかける。
「知ってる」とだけ答え、歩を進める。
「やばくない」
「急に小声で話す方がヤバイと思うけど」
「べ、別にわざと小声で話してわけじゃないから」
「あーあ、そんな事言うから気づかれちゃったんじゃない?」
長四郎が後ろを振り向くと、尾行していた男も先に捕まえた男同様に慌てた様子で踵を返し逃げようとする。
だが、それは不可能に終わった。
燐のドロップキックが男の背中に炸裂し、男はその場に突っ伏してしまったからだ。
「逃げんじゃないわよ」
燐は男の背中に座りそう告げると、男は観念したのか、ぐったりする。
「ナイスぅ~」
絢巡査長の時と同様に、燐に拍手を送る。
「どうしましたか?」
巡回中の警察官が2人に声を掛けてきたので、長四郎は事情を説明すると警察官は無線で応援を呼ぶ。
「ねぇ、私達ここに居て良いの?」
「ラモちゃん。ここで逃亡すると、このおまわりさんに疑われるぜ」
「そうね」
長四郎の言葉に納得した燐は、その言葉に従う。
「貴方達は、捜査に加わっている人達で良いのかな」
「そう思って頂いて構いません」長四郎は即答した。
「分かりました。本部にそう伝えます」
警察官は無線で報告し始めた。
「あんな事言って良いの? 追い出されたのに」
「良いんだよ。それより」
長四郎は手錠を掛けられ壁にもたれかかる男に話しかける。
「あんた、名前は?」
「教えるものか!」
「まぁ、簡単に答えてくれるとは思ってないから、それは良しとして」
「良しとしちゃダメでしょ」燐のツッコミを無視し、話は続けられる。
「あんたらの目的は何? それとSUITOっていう兵器は爆弾なのか?」
「SUITOはウイルス並みのサイズに砕いた下剤をばら撒くための装置だ」
「そうか。下剤をばらまく割には、たいそうな事をするよな」
「当たり前だ! 我々の目的は、平和ボケした日本人にテロの脅威を享受させ、武装強化を促すためだ!」
「武装強化を促す癖に、金をせしめ取ろうとするんだな?」
「何事にも金はいるからな」
「でも、日本政府が応じるわけないのは、分かっているでしょ」
「勿論だ。Captainも承知の上でやっている。そもそも、テロへの意識が高ければ我々もこのような手間を取らずに済んだのだ!!」
「あーはいはい。もう良いから」
長四郎はそう言って尋問を終えると、一川警部からメッセージが入る。
それには、旭が監視役の男を連行する時の動画が添付されていた。
その動画を視聴し終えた長四郎は、ぶつぶつと呟き始めた。
「始まったよ・・・・・・」
燐は長四郎がひたすら呟く光景を見ながら、男に質問する。
「あの、Captainって誰なの?」
「答えると思うのか?」
その回答に少しムッとしながら、質問を続ける。
「政治的活動をしている人なの?」
「あんた、ホントに刑事なのか? 政治的活動をしていれば皆、テロリストだと思っているのか?」
「私、刑事じゃないし」
「刑事じゃない!?」
「だから何よ!」
「いや、何でもない」あまりの凄みに男はたじろぐ。
「で、Captainはどこに居るの?」
「あの方は、我々の状況を逐一確認して指示をくれている」
「逐一?」
その話に食いついたのは長四郎であった。
「あんたの話し通りに行けば、あんた達の行動全てを確認できる位置に居るって事か。そうか、そうか」
長四郎は一人納得した様子を見せる。
「何か分かったの?」
「ラモちゃん。絢ちゃん連れて第1ターミナルへ戻ろう」
「分かった」
取り敢えず、長四郎の言葉に従う燐であった。
燐は隣を歩く長四郎にそう尋ねた。
「どうしましょうねぇ~」
「ふざけていないで、真面目に答えなさいよ」
「いや、俺は至って真面目だぁ~」
「どこが真面目よ!」
燐がそう言いながら、何気なく後ろを振り向くとすぐ後ろを歩く男が目に留まった。
観光客といった感じではなく、明らかに自分達を尾行している感じであった。
燐は視線を元に戻すと小声で「ねぇ、後ろに変な奴がいるんだけど」と話しかける。
「知ってる」とだけ答え、歩を進める。
「やばくない」
「急に小声で話す方がヤバイと思うけど」
「べ、別にわざと小声で話してわけじゃないから」
「あーあ、そんな事言うから気づかれちゃったんじゃない?」
長四郎が後ろを振り向くと、尾行していた男も先に捕まえた男同様に慌てた様子で踵を返し逃げようとする。
だが、それは不可能に終わった。
燐のドロップキックが男の背中に炸裂し、男はその場に突っ伏してしまったからだ。
「逃げんじゃないわよ」
燐は男の背中に座りそう告げると、男は観念したのか、ぐったりする。
「ナイスぅ~」
絢巡査長の時と同様に、燐に拍手を送る。
「どうしましたか?」
巡回中の警察官が2人に声を掛けてきたので、長四郎は事情を説明すると警察官は無線で応援を呼ぶ。
「ねぇ、私達ここに居て良いの?」
「ラモちゃん。ここで逃亡すると、このおまわりさんに疑われるぜ」
「そうね」
長四郎の言葉に納得した燐は、その言葉に従う。
「貴方達は、捜査に加わっている人達で良いのかな」
「そう思って頂いて構いません」長四郎は即答した。
「分かりました。本部にそう伝えます」
警察官は無線で報告し始めた。
「あんな事言って良いの? 追い出されたのに」
「良いんだよ。それより」
長四郎は手錠を掛けられ壁にもたれかかる男に話しかける。
「あんた、名前は?」
「教えるものか!」
「まぁ、簡単に答えてくれるとは思ってないから、それは良しとして」
「良しとしちゃダメでしょ」燐のツッコミを無視し、話は続けられる。
「あんたらの目的は何? それとSUITOっていう兵器は爆弾なのか?」
「SUITOはウイルス並みのサイズに砕いた下剤をばら撒くための装置だ」
「そうか。下剤をばらまく割には、たいそうな事をするよな」
「当たり前だ! 我々の目的は、平和ボケした日本人にテロの脅威を享受させ、武装強化を促すためだ!」
「武装強化を促す癖に、金をせしめ取ろうとするんだな?」
「何事にも金はいるからな」
「でも、日本政府が応じるわけないのは、分かっているでしょ」
「勿論だ。Captainも承知の上でやっている。そもそも、テロへの意識が高ければ我々もこのような手間を取らずに済んだのだ!!」
「あーはいはい。もう良いから」
長四郎はそう言って尋問を終えると、一川警部からメッセージが入る。
それには、旭が監視役の男を連行する時の動画が添付されていた。
その動画を視聴し終えた長四郎は、ぶつぶつと呟き始めた。
「始まったよ・・・・・・」
燐は長四郎がひたすら呟く光景を見ながら、男に質問する。
「あの、Captainって誰なの?」
「答えると思うのか?」
その回答に少しムッとしながら、質問を続ける。
「政治的活動をしている人なの?」
「あんた、ホントに刑事なのか? 政治的活動をしていれば皆、テロリストだと思っているのか?」
「私、刑事じゃないし」
「刑事じゃない!?」
「だから何よ!」
「いや、何でもない」あまりの凄みに男はたじろぐ。
「で、Captainはどこに居るの?」
「あの方は、我々の状況を逐一確認して指示をくれている」
「逐一?」
その話に食いついたのは長四郎であった。
「あんたの話し通りに行けば、あんた達の行動全てを確認できる位置に居るって事か。そうか、そうか」
長四郎は一人納得した様子を見せる。
「何か分かったの?」
「ラモちゃん。絢ちゃん連れて第1ターミナルへ戻ろう」
「分かった」
取り敢えず、長四郎の言葉に従う燐であった。
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