316 / 770
第拾玖話-有名
有名-14
しおりを挟む
長四郎と一川警部が向かった弁当屋は、美雪が襲撃された撮影スタジオに納品している弁当屋であった。
「長さん、この弁当屋さんに美雪ちゃん襲撃犯が居ると?」
「それを調べるんです!」
長四郎はそう言いながら、弁当工場に入っていく。
工場に入ると、片付けと翌日の準備をしていた。
「すいません。警察の者なんですけど。事務所はどこにあるとですか?」
一川警部は警察手帳を工員に提示しながら質問すると、無言で事務所のある方へと指を差して教える。
「ありがとうございます」
一川警部は礼を言い長四郎と共に教えられた事務所へと向かった。
「すいませぇ~ん」
長四郎が無人の事務所に声を掛けると、し~んっと静まり返ったままであった。
「あれ? すいませぇーん」
長四郎は再度、声を掛けるが反応はない。
「ダメですね。誰もいない」
「そうやね。今日は帰ろうか」
一川警部は腕時計で現時刻を確認し、事務所そして工場を後にした。
工場を出てすぐ敷地内に1台の車が入ってきた。
2人の男の視線は入ってきた車に向かっていた。
「一川さん」
「長さん」
男2人、互いの顔を見てニヤッと笑うと駐車された車の元へと向かい、長四郎は車から降りてきた白パーカーの男に声を掛ける。
「先程はどうも」
いきなり、声を掛けられた白パーカーは「アアっ!!!」と大声を出しその場に尻餅をつく。
「撮影スタジオで会いましたよね?」長四郎はニンマリ笑顔で聞く。
「そ、それは気のせいでしょう」
白パーカーは愛想笑いを浮かべ立ち上がると、足早に2人の元から去ろうとする。
が、一川警部は白パーカーの前に立ちはだかり行く手を塞ぐ。
「ちょっと、どいてくださいよ!!」
「そうはいかんとですよ」そう答える一川警部は、一歩もどこうとしない。
「あんたさぁ、あきらめが悪いよ」
「何っ!」白パーカーは背後に立つ長四郎を睨みつける。
「そんな睨んだってダメだよ。帰って来るなら着替えてこなくちゃ」
長四郎はそう言いながら白パーカーの腕を掴み、袖に付いた血を見せる。
「こ、これは鼻血を拭いた時に。別にミユキンを襲った時に付いたものじゃねぇーよ!!」
「一川さん」
「ああ、完璧に自供したね」
「してねぇーよ!!」
白パーカーは長四郎の手を振り払うと同時に、突き飛ばしてその場から逃げようとする。
だが、長四郎もただやられるだけではなかった。
白パーカーが長四郎の目の前を通り過ぎる瞬間、足をそっとだし逃げ出そうとする白パーカーをすっ転ばさせる。
「痛っ!!」
「長さん、ナイス!!」
一川警部はすかさず白パーカーを取り押さえる。
「暴行罪で現行犯逮捕!!」
白パーカーの手に手錠がかけた一川警部は、それを見守る長四郎に笑顔でサムズアップする。
そして、長四郎もサムズアップで返すのだった。
「長さん、この弁当屋さんに美雪ちゃん襲撃犯が居ると?」
「それを調べるんです!」
長四郎はそう言いながら、弁当工場に入っていく。
工場に入ると、片付けと翌日の準備をしていた。
「すいません。警察の者なんですけど。事務所はどこにあるとですか?」
一川警部は警察手帳を工員に提示しながら質問すると、無言で事務所のある方へと指を差して教える。
「ありがとうございます」
一川警部は礼を言い長四郎と共に教えられた事務所へと向かった。
「すいませぇ~ん」
長四郎が無人の事務所に声を掛けると、し~んっと静まり返ったままであった。
「あれ? すいませぇーん」
長四郎は再度、声を掛けるが反応はない。
「ダメですね。誰もいない」
「そうやね。今日は帰ろうか」
一川警部は腕時計で現時刻を確認し、事務所そして工場を後にした。
工場を出てすぐ敷地内に1台の車が入ってきた。
2人の男の視線は入ってきた車に向かっていた。
「一川さん」
「長さん」
男2人、互いの顔を見てニヤッと笑うと駐車された車の元へと向かい、長四郎は車から降りてきた白パーカーの男に声を掛ける。
「先程はどうも」
いきなり、声を掛けられた白パーカーは「アアっ!!!」と大声を出しその場に尻餅をつく。
「撮影スタジオで会いましたよね?」長四郎はニンマリ笑顔で聞く。
「そ、それは気のせいでしょう」
白パーカーは愛想笑いを浮かべ立ち上がると、足早に2人の元から去ろうとする。
が、一川警部は白パーカーの前に立ちはだかり行く手を塞ぐ。
「ちょっと、どいてくださいよ!!」
「そうはいかんとですよ」そう答える一川警部は、一歩もどこうとしない。
「あんたさぁ、あきらめが悪いよ」
「何っ!」白パーカーは背後に立つ長四郎を睨みつける。
「そんな睨んだってダメだよ。帰って来るなら着替えてこなくちゃ」
長四郎はそう言いながら白パーカーの腕を掴み、袖に付いた血を見せる。
「こ、これは鼻血を拭いた時に。別にミユキンを襲った時に付いたものじゃねぇーよ!!」
「一川さん」
「ああ、完璧に自供したね」
「してねぇーよ!!」
白パーカーは長四郎の手を振り払うと同時に、突き飛ばしてその場から逃げようとする。
だが、長四郎もただやられるだけではなかった。
白パーカーが長四郎の目の前を通り過ぎる瞬間、足をそっとだし逃げ出そうとする白パーカーをすっ転ばさせる。
「痛っ!!」
「長さん、ナイス!!」
一川警部はすかさず白パーカーを取り押さえる。
「暴行罪で現行犯逮捕!!」
白パーカーの手に手錠がかけた一川警部は、それを見守る長四郎に笑顔でサムズアップする。
そして、長四郎もサムズアップで返すのだった。
0
あなたにおすすめの小説
『お兄ちゃんのオタクを卒業させてみせるんだからね❤ ~ブラコン妹と幼馴染オタク姫の果てしなき戦い~』
本能寺から始める常陸之介寛浩
青春
「大好きなはずなのに……! 兄の『推し活』が止まらない!?」
かつて、私は信じていた。
優しくて、頼もしくて、ちょっと恥ずかしがり屋な──
そんな普通のお兄ちゃんを。
でも──
中学卒業の春、
帰ってきた幼馴染みの“オタク姫”に染められて、
私のお兄ちゃんは**「推し活命」**な存在になってしまった!
家では「戦利品だー!」と絶叫し、
年末には「聖戦(コミケ)」に旅立ち、
さらには幼馴染みと「同人誌合宿」まで!?
……ちがう。
こんなの、私の知ってるお兄ちゃんじゃない!
たとえ、世界中がオタクを称えたって、
私は、絶対に──
お兄ちゃんを“元に戻して”みせる!
これは、
ブラコン妹と
中二病オタク姫が、
一人の「兄」をめぐって
全力でぶつかり合う、果てしなき戦いの物語──!
そしていつしか、
誰も予想できなかった
本当の「大好き」のカタチを探す、
壮大な青春ストーリーへと変わっていく──。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる