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第弐拾参話-会長
会長-11
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翌日、長四郎と燐は変駄世高校を訪れた。
「ねぇ、昨日さ蔵寺って人の事聞いて来たじゃん。あれ、どういう意味?」
燐は昨晩の長四郎の質問の意図を質問する。
「いや、特に意味はない」と答えつつ、格闘技ごっこを先導していたのが蔵寺ではないのかと言うのが長四郎の推理であったが、確かめるすべがないので心に留めておく事にした。
「で、生徒会室に行けば良いかな」
「いや、春休み前とは言え授業はある。不登校高校生には分からないだろうけど」
「ふっふ~ん」
燐はストレートパンチを長四郎に浴びせた。
「それで、今日はどのような御用件で?」水野が迷惑そうに長四郎に用件を尋ねる。
「しぇいちょきゃいちゅちゃいおいヴぇんちょいちゅいちぇちちちゃいきょちょぎゃ(訳:生徒会主催のイベントについて聞きたい事が)」
燐に殴られた痛みに耐えながら鼻を手で押さえた長四郎は用件を伝える。
それを横で聞いていた燐は、こんな喋り方で通じるわけないと思っていると。
「生徒会主催のイベントについてですか?」と答える水野に思わず「いや、分かるんかい!」とツッコミを入れる燐。
「それが、野古君が殺された事件と関係があるんですか?」
「しょうでしゅね(訳:そうですね)」
「はぁ、分かりました。では、こちらに」
二人は水野に会議室へと案内され、話を聞けることになった。
「生徒会主催の催しものは、夏のキャンプだけです。他にあると言えば、学園祭ですかね」
椅子に着きながら、長四郎の質問に答える水野。
「そうですか。水野先生、噂で聞いたんですけど、生徒会主催の格闘技大会が開かれているとか何とか」
「そんな事していたら、私や付都が止めさせますよ」
「ですよねぇ~」
「でも、去年死んだ栗手君の死体には打撲痕があったんですよ。これ、格闘技していてできたものじゃないですか?」燐がそう聞くと「憶測ですよね?」反論する水野。
「この子の言う事は気にしないでください。不登校高校生の戯言ですから」
「はぁ」
「余計な事を言わなくて良いから。それより、先生は格闘技好きでしょ?」
「へ?」水野は燐の唐突な質問に戸惑う。
「だって、着ているシャツ。それ、ネット動画で流行っているズォーダーのTシャツですよね?」
「あ、これね」
水野が着ているシャツはネットで若者に流行しているズォーダーという素人参加型格闘技番組の公式Tシャツであった。
「先生は格闘技に心得とかあるんですか?」長四郎の質問に「学生時代、総合の方を」と答える。
「総合ですか。凄いですね」
「じゃあ、先生主導で格闘技大会が行われてもおかしくないですね」
ド直球の質問をする燐に長四郎が「ラモちゃん」と制する。
「御免。御免」
燐が謝罪すると同時に、会議室のドアが開き、付都が部屋に入ってきた。
「水野先生。これから野古君の葬儀対応の会議始まりますよ」と呼びに来た。
「分かりました。今、行きます」
「どうも、ありがとうございました」
長四郎は礼を言うと、水野は軽い会釈をして部屋を退出した。
「臭いわね」
水野が部屋を出ていった後の燐の第一声はそれであった。
「ああ、臭い。ラモちゃん、すかしっぺしたろ?」
この後、長四郎がどうなったかは言うまでもない。
「ねぇ、昨日さ蔵寺って人の事聞いて来たじゃん。あれ、どういう意味?」
燐は昨晩の長四郎の質問の意図を質問する。
「いや、特に意味はない」と答えつつ、格闘技ごっこを先導していたのが蔵寺ではないのかと言うのが長四郎の推理であったが、確かめるすべがないので心に留めておく事にした。
「で、生徒会室に行けば良いかな」
「いや、春休み前とは言え授業はある。不登校高校生には分からないだろうけど」
「ふっふ~ん」
燐はストレートパンチを長四郎に浴びせた。
「それで、今日はどのような御用件で?」水野が迷惑そうに長四郎に用件を尋ねる。
「しぇいちょきゃいちゅちゃいおいヴぇんちょいちゅいちぇちちちゃいきょちょぎゃ(訳:生徒会主催のイベントについて聞きたい事が)」
燐に殴られた痛みに耐えながら鼻を手で押さえた長四郎は用件を伝える。
それを横で聞いていた燐は、こんな喋り方で通じるわけないと思っていると。
「生徒会主催のイベントについてですか?」と答える水野に思わず「いや、分かるんかい!」とツッコミを入れる燐。
「それが、野古君が殺された事件と関係があるんですか?」
「しょうでしゅね(訳:そうですね)」
「はぁ、分かりました。では、こちらに」
二人は水野に会議室へと案内され、話を聞けることになった。
「生徒会主催の催しものは、夏のキャンプだけです。他にあると言えば、学園祭ですかね」
椅子に着きながら、長四郎の質問に答える水野。
「そうですか。水野先生、噂で聞いたんですけど、生徒会主催の格闘技大会が開かれているとか何とか」
「そんな事していたら、私や付都が止めさせますよ」
「ですよねぇ~」
「でも、去年死んだ栗手君の死体には打撲痕があったんですよ。これ、格闘技していてできたものじゃないですか?」燐がそう聞くと「憶測ですよね?」反論する水野。
「この子の言う事は気にしないでください。不登校高校生の戯言ですから」
「はぁ」
「余計な事を言わなくて良いから。それより、先生は格闘技好きでしょ?」
「へ?」水野は燐の唐突な質問に戸惑う。
「だって、着ているシャツ。それ、ネット動画で流行っているズォーダーのTシャツですよね?」
「あ、これね」
水野が着ているシャツはネットで若者に流行しているズォーダーという素人参加型格闘技番組の公式Tシャツであった。
「先生は格闘技に心得とかあるんですか?」長四郎の質問に「学生時代、総合の方を」と答える。
「総合ですか。凄いですね」
「じゃあ、先生主導で格闘技大会が行われてもおかしくないですね」
ド直球の質問をする燐に長四郎が「ラモちゃん」と制する。
「御免。御免」
燐が謝罪すると同時に、会議室のドアが開き、付都が部屋に入ってきた。
「水野先生。これから野古君の葬儀対応の会議始まりますよ」と呼びに来た。
「分かりました。今、行きます」
「どうも、ありがとうございました」
長四郎は礼を言うと、水野は軽い会釈をして部屋を退出した。
「臭いわね」
水野が部屋を出ていった後の燐の第一声はそれであった。
「ああ、臭い。ラモちゃん、すかしっぺしたろ?」
この後、長四郎がどうなったかは言うまでもない。
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