探偵は女子高生と共にやって来る。

飛鳥 進

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第弐拾捌話-御祭

御祭-4

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「あの、お二人はお知り合い何ですか?」明野巡査の問いに「知り合いかな?」と長四郎は答え、佐藤田警部補は「少し前にね。取り調べしたの」と答えた。
 ここで読者の皆様に説明しよう。第弐拾漆話-大物-20で、警察に逮捕された長四郎の取り調べを行った刑事が、この佐藤田警部補なのだ。では、話に戻ろう。
「成程、一川さん達が寄越した助っ人は、貴方でしたか。そう言えば、まだお名前を聞いていませんでしたね?」
「佐藤田と申します。階級は一川さんより一つ下の警部補です。宜しく」
 佐藤田警部補は握手を求め、長四郎は快く握手で返す。
「それで、面白い話って何?」
「いや、現場で消火活動に当たっていた消防士の保護者の話なんすけどね。ガス爆発じゃないかもっていう話なんですよ」
「ガス爆発じゃないって事は」
「事故じゃなくて事件って事ですか?」
「泉ちゃん、ご明察」
「どうも」
「で、消防士さんの見解は何?」佐藤田警部補はズボンのポケットからココアシガレットの箱を取り出し、中からココアシガレットを一本出して口に加える。
「火薬だそうです」
「火薬ねぇ~ 出店は何?」
「焼きそば屋です」ここで、燐が入ってきた。
「焼きそば屋かぁ~」
「ね、このおっさん誰?」燐は目の前に居る覇気のない中年男性を犯罪者でも見るような目で見つめながら長四郎に問う。
「この人は、一川警部が寄越した助っ人の刑事さんで名前は佐藤田さん」
「ああ、そうなんだ。羅猛燐です。宜しくお願いします」
「こちらこそ。宜しく」
 佐藤田警部補は頭をボリボリと掻いて、現場となったテントを見つめる。
「班長!!」
 部下の遊原巡査が駆けって来た。
「どうしたの? 遊原」
「実は、今回の爆発、事故じゃないかもしれません」
「火薬による爆発だって言いたいんでしょ?」
「どうして、それを?」
「ま、それはおいおいとして。紹介するわ。こちら、私立探偵の・・・・・・」
「熱海長四郎です」
「助手の羅猛燐です」
「明野泉巡査です」
 三人が各々自己紹介し遊原巡査も「遊原祐希巡査です。宜しく」と自己紹介した。
「さ、各々自己紹介も済んだし。捜査に取り掛かりますか」
「そうですね」
「ちょっと、佐藤田さん! 探偵さんは捜査に加えるのは如何なものなんですか?」
 明野巡査の質問に遊原巡査も確かにと思う。
「良いんじゃないの? 第一班の人達の検挙率の高さの秘訣はこの探偵さんなんだし」
 長四郎を見てニヤッと笑う佐藤田警部補。
「第一班って事は、あんたら命捜班なの?」
「助手のメイドさん、口が悪いねぇ~」
「それが、売りですから」燐は自信満々に答えるのを見て、長四郎は手で顔を覆い呆れ果てる。
「さ、仕事。仕事」
 佐藤田警部補に続いて現場のテントに向かって歩き出す一行。
「これが事故じゃないとなったら、殺人未遂事件ですよね?」
「そうなるね」明野巡査の質問に淡々と答える佐藤田警部補。
「ラモちゃん。先生から犯行予告がなかったか、聞いてきて」
「OK!!」燐はOKサインを作り、長四郎の疑問を解決すべく行動を開始した。
「で、探偵さん。探偵さんは今回の犯行は内部だと思う? それとも」
「正直言って分かりませんね。内部か外部かなんてのは」
「そうだよね。はっはっははは」
 佐藤田警部補は嬉しそうに笑う。
「班長。この状況で笑うのは、少し不謹慎ですよ」
「あ、ごめん」佐藤田警部補は遊原巡査の注意を受け、締まりのない顔をキッと引き締める。
 爆発したテントの消火が終わり、焦げ臭い匂いを立ち込める。
「あ、ソースの匂いがするねぇ~」
「あ、ホントすねぇ~」
 佐藤田警部補と長四郎は鼻をスンスンと動かし、焼きそばソースの匂いを感じようとする。
「班長」
「佐藤田さん! 探偵さん!! 真面目にやってください」
 遊原巡査と明野巡査に注意された二人は心の中で、この二人、良いコンビになるだろうなと思う。
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