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第参拾壱話-誤報
誤報-4
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「やる気ないのになんで質問する訳?」
つかつかとテレビ局の廊下を歩く燐が小言を言う。
「え!? 俺、質問してた?」
「白々しい」
「で、名探偵さんはお次にどうされるの?」
「決まっているでしょ。現場百回よ」
燐と長四郎は死体が出てきたスタジオへと戻った。
スタジオでは鑑識作業が終わり、少人数の刑事が残っているだけであった。
「被害者はここで発見というか、なんて言うかな?」
「んなこと知るか。それより名探偵。どこで殺されたかを調べないと」
「お! そうだね。じゃ、調べるよ。助手の探偵くん」
燐はセットを出ようと一人そそくさ歩くのだが、途中で歩を止め振り返りこう言った。
「どこから、調べれば良いんだろう? 助手君」
「そんな事、俺が知るか!」
長四郎は自身が気になった場所へと来た。
「なんで、ここなの?」燐は長四郎に説明を求める。
二人が今居る場所は、番組ステージの裏であった。
「なんでって。死体を詰め込むのには最適な場所でしょ」
「そうなの?」
周囲を見回し、そんな事はないだろうと燐は思った。
何故なら、死体が発見されるまでの間、番組スタッフがひっきりなしに往来していたし今現在のこの場所を見渡す限り被害者と争ったような痕跡は見当たらない。しかし、長四郎はステージ裏を隈なく観察している。
「ね、疑問なんだけどここで殺されたって本気で思っているの? どこをどう見てもそんな形跡ないじゃん」
「んなことは分かっているよ。名探偵」
「その名探偵呼びやめない? すっげぇ~ 馬鹿にされている気がするんだけど」
「バレたなら、仕方ない。ラモちゃんは、どこで殺されたと思う?」
「どこって・・・・・・ 被害者は殺されてから、キャリーケースへと詰め込まれたって考えられるよね。ということは、運び込まれたキャリーケースが保管されていた場所が最も殺されたであろう場所って事になるよね」
「お~」長四郎は感嘆の拍手を燐に送る。
「って事は、そこに行けば良いじゃん」
「ラモちゃん、前章でプロデューサーが言っていたことを忘れたの? 保管場所がどこか調べがついたら教えるって」
「ああ、そうだった」
「ということで、それは後にして俺が今、一番気になっている事は」
「一番気になっている事は?」
「死体が入っていたキャリーケースの持ち主」
「なんで?」
「番組で死体を映す為だったら、スタジオセットのどこかに死体を設置するとかでも良い訳じゃん。何かの箱から死体をイリュージョン的な感じで登場させても良い訳だから」
「あんたの言い分だと、キャリーケースに意味があるってこと?」
「キャリーケースというよりかは、その持ち主だな」
「あのフリーアナウンサーか!」
「ということで、お話を聞きに行こう。帰られる前に」
タレントの楽屋ゾーンへと移動した二人は玉原南海の楽屋を訪ねた。
玉原はテレビ局幹部と今回の件でネットであらぬ疑いをかけられ、今後のアナウンサー人生の汚点となるかもしれない。その際の補償について話をしていた最中での来訪であった。
「で、私が犯人だと疑われているんですか?」
不機嫌な顔をしながら玉原は、自身の嫌疑について長四郎に質問した。
「犯人かもしれないですし、犯人ではないかもしれない。今のところは何とも言えないですが。玉原さん、貴方は事件に大いに関係していると俺は睨んでます」
「刑事さん。私はね、あのプロデューサーとは面識はないんですよ。そうですよね?」
二人の会話を立ち尽くしているテレビ局幹部に確認すると「はい」と言いながら頷く。
「そうですか。玉原さんが誤解しているかもしれないので訂正しますが我々、警察関係者じゃないので、悪しからず」
長四郎はそれだけ告げ、燐を連れ立って楽屋を出ようとするのを「待ってください」と呼び止める玉原。
「何でしょうか?」
「警察関係者でないなら、貴方方は誰なんです?」
「私は女子高生名探偵で、こいつはその助手です。失礼しました」
長四郎が訂正する前に燐は長四郎を先に追い出して楽屋を出た。
つかつかとテレビ局の廊下を歩く燐が小言を言う。
「え!? 俺、質問してた?」
「白々しい」
「で、名探偵さんはお次にどうされるの?」
「決まっているでしょ。現場百回よ」
燐と長四郎は死体が出てきたスタジオへと戻った。
スタジオでは鑑識作業が終わり、少人数の刑事が残っているだけであった。
「被害者はここで発見というか、なんて言うかな?」
「んなこと知るか。それより名探偵。どこで殺されたかを調べないと」
「お! そうだね。じゃ、調べるよ。助手の探偵くん」
燐はセットを出ようと一人そそくさ歩くのだが、途中で歩を止め振り返りこう言った。
「どこから、調べれば良いんだろう? 助手君」
「そんな事、俺が知るか!」
長四郎は自身が気になった場所へと来た。
「なんで、ここなの?」燐は長四郎に説明を求める。
二人が今居る場所は、番組ステージの裏であった。
「なんでって。死体を詰め込むのには最適な場所でしょ」
「そうなの?」
周囲を見回し、そんな事はないだろうと燐は思った。
何故なら、死体が発見されるまでの間、番組スタッフがひっきりなしに往来していたし今現在のこの場所を見渡す限り被害者と争ったような痕跡は見当たらない。しかし、長四郎はステージ裏を隈なく観察している。
「ね、疑問なんだけどここで殺されたって本気で思っているの? どこをどう見てもそんな形跡ないじゃん」
「んなことは分かっているよ。名探偵」
「その名探偵呼びやめない? すっげぇ~ 馬鹿にされている気がするんだけど」
「バレたなら、仕方ない。ラモちゃんは、どこで殺されたと思う?」
「どこって・・・・・・ 被害者は殺されてから、キャリーケースへと詰め込まれたって考えられるよね。ということは、運び込まれたキャリーケースが保管されていた場所が最も殺されたであろう場所って事になるよね」
「お~」長四郎は感嘆の拍手を燐に送る。
「って事は、そこに行けば良いじゃん」
「ラモちゃん、前章でプロデューサーが言っていたことを忘れたの? 保管場所がどこか調べがついたら教えるって」
「ああ、そうだった」
「ということで、それは後にして俺が今、一番気になっている事は」
「一番気になっている事は?」
「死体が入っていたキャリーケースの持ち主」
「なんで?」
「番組で死体を映す為だったら、スタジオセットのどこかに死体を設置するとかでも良い訳じゃん。何かの箱から死体をイリュージョン的な感じで登場させても良い訳だから」
「あんたの言い分だと、キャリーケースに意味があるってこと?」
「キャリーケースというよりかは、その持ち主だな」
「あのフリーアナウンサーか!」
「ということで、お話を聞きに行こう。帰られる前に」
タレントの楽屋ゾーンへと移動した二人は玉原南海の楽屋を訪ねた。
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「そうですか。玉原さんが誤解しているかもしれないので訂正しますが我々、警察関係者じゃないので、悪しからず」
長四郎はそれだけ告げ、燐を連れ立って楽屋を出ようとするのを「待ってください」と呼び止める玉原。
「何でしょうか?」
「警察関係者でないなら、貴方方は誰なんです?」
「私は女子高生名探偵で、こいつはその助手です。失礼しました」
長四郎が訂正する前に燐は長四郎を先に追い出して楽屋を出た。
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