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第参拾壱話-誤報
誤報-11
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遊原巡査が向かったのは、出雲園が追われるきっかけとなった事件を担当した所轄署であった。
「え? そんな前の事件を捜査しているんですか?」
所轄署の刑事は訪ねてきた遊原巡査にそう告げた。
「ええ、事件解決の為にご協力してください」遊原巡査ペコリと頭を下げて願い出る。
「それは構いませんけどね」
刑事は捜査資料がある倉庫に案内する。
「ええと、あの事件の資料があるのは・・・・・・ あ、ここだ」
刑事は重そうなダンボール箱を棚から取り出し、倉庫に置かれている机の上にドンッという音を立てて置いた。
「なんか、すいません」
「構いませんよ。じゃ、読み終わったら、元の場所に戻してください」
そう告げ案内人の刑事は倉庫から出ていった。
遊原巡査はすぐにダンボールを開き、中身を確認する。
最初に取り出したのは事件の捜査報告書であった。そこから、事件の大まかな概要を知ろうと目を通し始めた。
事件が起きたのは6年前の7月に起きた。
とある一軒家で強盗殺人が発生し、その第一発見者である出雲園が最初に疑われたのだ。だが、捜査を開始して間もなくして出雲園のアリバイ及び証言のおかげで嫌疑は晴れた。
しかし、捜査員の情報がどこでどう漏れたのか。出雲園があたかも犯人であるという旨の報道がなされた。
このことを真っ先に報道したのは玉原南海が司会する報道番組であった。この報道が放送されてからすぐに出雲園の自宅にいたずらが始まった。
すぐに出雲園は、警察に被害届を出した。
「ひでぇな。これ」遊原巡査はその続きを読みながら思わず、呟いてしまった。
その被害届を受理して捜査を開始するのが当然のことだが、意気揚々と出雲園が犯人であるという報道が加熱し警察としても世論には勝てない風潮の元、捜査は行われなかった。
出雲園は抗議したが警察としては強盗殺人の事件を解決できたら、いたずらは止む。そう伝え捜査は行われなかった。
事件発生から一週間後、重要参考人が警察署へ任意同行で連行されたのだ。
そのことをすっぱ抜いたのも、玉原南海の報道番組であった。
それから、すぐに重要参考人は強盗殺人容疑で逮捕された。
「で、肝心の出雲園さんは?」
遊原巡査は次のページを開くと、そこから先は逮捕された容疑者の供述しか書かれていなかった。
「無いのかよ。ったく」悪態をつく遊原巡査はその先の情報を知ろうと、ダンボールの中にある物をすべて取り出し中身を検める事にした。
綺麗に机の上に物を並べた。だが、捜査資料は先程の捜査報告書しかなかった。
「手掛かり無しか・・・・・・」
すると、遊原巡査のスマホに着信が入る。
「はい、遊原です」
「あ、遊原君? 捜査の方はどう?」電話の相手は絢巡査長であった。
「頭打ちですね。何か追加の調べものですか?」
「あ、うん。実は番組制作会社に向かって欲しいの」
「番組制作会社ですか? そこで、俺は何を調べれば」
「三澤翔太っていう人を調べて」
「一応、確認なんですけど、出雲園とは関係のある人物なんですか?」
「その可能性は大いにあるかも?」疑問形で返答する絢巡査長。
「分かりました。直ちに向かいます」
遊原巡査は机の上に並べた物を大急ぎで片付け、捜査資料をこっそりと持ち出して所轄署を出た。
「え? そんな前の事件を捜査しているんですか?」
所轄署の刑事は訪ねてきた遊原巡査にそう告げた。
「ええ、事件解決の為にご協力してください」遊原巡査ペコリと頭を下げて願い出る。
「それは構いませんけどね」
刑事は捜査資料がある倉庫に案内する。
「ええと、あの事件の資料があるのは・・・・・・ あ、ここだ」
刑事は重そうなダンボール箱を棚から取り出し、倉庫に置かれている机の上にドンッという音を立てて置いた。
「なんか、すいません」
「構いませんよ。じゃ、読み終わったら、元の場所に戻してください」
そう告げ案内人の刑事は倉庫から出ていった。
遊原巡査はすぐにダンボールを開き、中身を確認する。
最初に取り出したのは事件の捜査報告書であった。そこから、事件の大まかな概要を知ろうと目を通し始めた。
事件が起きたのは6年前の7月に起きた。
とある一軒家で強盗殺人が発生し、その第一発見者である出雲園が最初に疑われたのだ。だが、捜査を開始して間もなくして出雲園のアリバイ及び証言のおかげで嫌疑は晴れた。
しかし、捜査員の情報がどこでどう漏れたのか。出雲園があたかも犯人であるという旨の報道がなされた。
このことを真っ先に報道したのは玉原南海が司会する報道番組であった。この報道が放送されてからすぐに出雲園の自宅にいたずらが始まった。
すぐに出雲園は、警察に被害届を出した。
「ひでぇな。これ」遊原巡査はその続きを読みながら思わず、呟いてしまった。
その被害届を受理して捜査を開始するのが当然のことだが、意気揚々と出雲園が犯人であるという報道が加熱し警察としても世論には勝てない風潮の元、捜査は行われなかった。
出雲園は抗議したが警察としては強盗殺人の事件を解決できたら、いたずらは止む。そう伝え捜査は行われなかった。
事件発生から一週間後、重要参考人が警察署へ任意同行で連行されたのだ。
そのことをすっぱ抜いたのも、玉原南海の報道番組であった。
それから、すぐに重要参考人は強盗殺人容疑で逮捕された。
「で、肝心の出雲園さんは?」
遊原巡査は次のページを開くと、そこから先は逮捕された容疑者の供述しか書かれていなかった。
「無いのかよ。ったく」悪態をつく遊原巡査はその先の情報を知ろうと、ダンボールの中にある物をすべて取り出し中身を検める事にした。
綺麗に机の上に物を並べた。だが、捜査資料は先程の捜査報告書しかなかった。
「手掛かり無しか・・・・・・」
すると、遊原巡査のスマホに着信が入る。
「はい、遊原です」
「あ、遊原君? 捜査の方はどう?」電話の相手は絢巡査長であった。
「頭打ちですね。何か追加の調べものですか?」
「あ、うん。実は番組制作会社に向かって欲しいの」
「番組制作会社ですか? そこで、俺は何を調べれば」
「三澤翔太っていう人を調べて」
「一応、確認なんですけど、出雲園とは関係のある人物なんですか?」
「その可能性は大いにあるかも?」疑問形で返答する絢巡査長。
「分かりました。直ちに向かいます」
遊原巡査は机の上に並べた物を大急ぎで片付け、捜査資料をこっそりと持ち出して所轄署を出た。
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