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第参拾壱話-誤報
誤報-12
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「なんか、頭打ちな感じになったよね」
燐は悩むぅ~ みたいな顔で長四郎に話しかける。
「それは、ラモちゃんだけだろ?」長四郎は鼻で笑うと、倉庫へ向かった。
「ねぇ、なんで戻ってくるわけ?」
「なんで? なんでだろうなぁ~」
燐の質問を曖昧に答える長四郎。
「その性格治らないの?」
「私のデータには、その事に関しての解答はございません」
「ふざけてんの?」
「ふざけておりません」
そう返事をしながら、長四郎は倉庫をきょろきょろと見回す。
「何を探しているの?」
「何も探しておりませんよぉ~」
「嘘。それよりさ、謎のADを追わなくて良いの?」
「それは一川さんや絢ちゃんが、調べてくれてるでしょ? 俺は好きな事をやらせてもらうの」
「好きな事って・・・・・・」
「なぁ、ラモちゃんが凶器を見つけた時、これ見よがしに置かれてたの?」
「いや、違う。違う。えっと、確かぁ~」
燐はその時の事を思い出しながら、話し始めた。
長四郎の推理曰く、ここで殺害されたという事で凶器があるかもしれないと燐は思いフラフラと探していると一か所不自然な物の積まれかたをしている場所を見つけた。
何かを隠すように置かれていたので、燐はそれを一つ一つどかしていった結果、凶器を見つけたのだ。
「てな、訳」
「なるへそ。でも、最初に来た時はそんな不自然な感じ。なかったけどなぁ~」
「なかったじゃないし。あったのは事実なんだから」
「ふむぅ~」変な声を出して、眉をくっつける長四郎は考え込む。
「私的にはさ、犯人が敢えて見つけてもらうように置いたんじゃないかな?」
「んな事は分かっているっつーの」
「じゃあ、何を悩んでいるの?」
「ラモちゃんの推理通りだと、犯人がわざわざここに来て凶器を隠した。そういう事だろ?」
「そういう事だよ」
「でもさ、いや、待てよ。待て待て」
長四郎は片手を挙げて倉庫の奥の方へと歩き始めていく。
「ちょっと、どこ行くの?」燐は慌てて追いかける。
倉庫の突き当りで長四郎は左右を見回して、左に歩き始めた。
「え? 何々?」
燐が長四郎に追いつくと、長四郎は「Shit!!!」と言いながら悔しがる。
「何? どうしたの?」燐はそう問いながら、長四郎の向ける視線の先を見ると「あ!!」指を指して思いっきり驚いた顔をする。
そこには外に繋がる非常口があり、最悪な事に非常口のドアに死体が寄りかかっていた。
しかも、その遺体は一川警部達が探している幻のADであった。
「なんで、ここで殺されているの? 普通気づかない?」
「気づかないだろうよ」
長四郎はそう言って、積んであるダンボールを指さす。
そのダンボールには廃棄と書かれていた。
「廃棄。だから何よ!」
「廃棄の山だからこそ、人の出入りは少ないんだろ? このエリアは。そんな事より一体、いつこの人が殺されたかだ・・・・・・」
人差し指で顎をトントンと叩きながら長四郎は死体の様相から事件の様子を伺う。
「ねぇ」
「ラモちゃん。一川さん達を呼んで!」
「は、はい」
燐はすぐに長四郎に言われた通りの行動に移った。
「にしても、第二の殺人が起こるなんて・・・・・・」
一番に駆けつけた絢巡査長が頭を抱える。
「しかも、容疑者候補の一人がねぇ~」燐もこれには困ったというような言い方をする。
「最初の殺人は扼殺なのに、今度は刺殺。う~ん」
長四郎は頭をガシガシと掻いて、考え込む。
「犯人は炎上事件の復讐じゃないの?」
「ラモちゃん。少しお黙りなさい」
長四郎はぶつぶつと呟きながら、その場を行ったり来たりする。
「はい。お待たせしましたぁ~ 鑑識さんを連れてきたばい」一川警部が鑑識捜査員を引き連れて倉庫に入ってきた。
「にしても、第二の殺人事件が起こるなんて信じらんばい・・・・・・」
「一川さん。それ、さっき絢さんが言った」
「あ、ホント。で、長さんは?」
一川警部が長四郎に目を向けると、死体がある対面の奥でぶつぶつと呟きながら推理を張り巡らすのだった。
燐は悩むぅ~ みたいな顔で長四郎に話しかける。
「それは、ラモちゃんだけだろ?」長四郎は鼻で笑うと、倉庫へ向かった。
「ねぇ、なんで戻ってくるわけ?」
「なんで? なんでだろうなぁ~」
燐の質問を曖昧に答える長四郎。
「その性格治らないの?」
「私のデータには、その事に関しての解答はございません」
「ふざけてんの?」
「ふざけておりません」
そう返事をしながら、長四郎は倉庫をきょろきょろと見回す。
「何を探しているの?」
「何も探しておりませんよぉ~」
「嘘。それよりさ、謎のADを追わなくて良いの?」
「それは一川さんや絢ちゃんが、調べてくれてるでしょ? 俺は好きな事をやらせてもらうの」
「好きな事って・・・・・・」
「なぁ、ラモちゃんが凶器を見つけた時、これ見よがしに置かれてたの?」
「いや、違う。違う。えっと、確かぁ~」
燐はその時の事を思い出しながら、話し始めた。
長四郎の推理曰く、ここで殺害されたという事で凶器があるかもしれないと燐は思いフラフラと探していると一か所不自然な物の積まれかたをしている場所を見つけた。
何かを隠すように置かれていたので、燐はそれを一つ一つどかしていった結果、凶器を見つけたのだ。
「てな、訳」
「なるへそ。でも、最初に来た時はそんな不自然な感じ。なかったけどなぁ~」
「なかったじゃないし。あったのは事実なんだから」
「ふむぅ~」変な声を出して、眉をくっつける長四郎は考え込む。
「私的にはさ、犯人が敢えて見つけてもらうように置いたんじゃないかな?」
「んな事は分かっているっつーの」
「じゃあ、何を悩んでいるの?」
「ラモちゃんの推理通りだと、犯人がわざわざここに来て凶器を隠した。そういう事だろ?」
「そういう事だよ」
「でもさ、いや、待てよ。待て待て」
長四郎は片手を挙げて倉庫の奥の方へと歩き始めていく。
「ちょっと、どこ行くの?」燐は慌てて追いかける。
倉庫の突き当りで長四郎は左右を見回して、左に歩き始めた。
「え? 何々?」
燐が長四郎に追いつくと、長四郎は「Shit!!!」と言いながら悔しがる。
「何? どうしたの?」燐はそう問いながら、長四郎の向ける視線の先を見ると「あ!!」指を指して思いっきり驚いた顔をする。
そこには外に繋がる非常口があり、最悪な事に非常口のドアに死体が寄りかかっていた。
しかも、その遺体は一川警部達が探している幻のADであった。
「なんで、ここで殺されているの? 普通気づかない?」
「気づかないだろうよ」
長四郎はそう言って、積んであるダンボールを指さす。
そのダンボールには廃棄と書かれていた。
「廃棄。だから何よ!」
「廃棄の山だからこそ、人の出入りは少ないんだろ? このエリアは。そんな事より一体、いつこの人が殺されたかだ・・・・・・」
人差し指で顎をトントンと叩きながら長四郎は死体の様相から事件の様子を伺う。
「ねぇ」
「ラモちゃん。一川さん達を呼んで!」
「は、はい」
燐はすぐに長四郎に言われた通りの行動に移った。
「にしても、第二の殺人が起こるなんて・・・・・・」
一番に駆けつけた絢巡査長が頭を抱える。
「しかも、容疑者候補の一人がねぇ~」燐もこれには困ったというような言い方をする。
「最初の殺人は扼殺なのに、今度は刺殺。う~ん」
長四郎は頭をガシガシと掻いて、考え込む。
「犯人は炎上事件の復讐じゃないの?」
「ラモちゃん。少しお黙りなさい」
長四郎はぶつぶつと呟きながら、その場を行ったり来たりする。
「はい。お待たせしましたぁ~ 鑑識さんを連れてきたばい」一川警部が鑑識捜査員を引き連れて倉庫に入ってきた。
「にしても、第二の殺人事件が起こるなんて信じらんばい・・・・・・」
「一川さん。それ、さっき絢さんが言った」
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一川警部が長四郎に目を向けると、死体がある対面の奥でぶつぶつと呟きながら推理を張り巡らすのだった。
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