650 / 770
第参拾弐話-隠密
隠密-34
しおりを挟む
用紙は、線状痕の結果であった。
「これは鈴木殺害の際に使用された弾の線状痕です」
「それが何だというんですか?」
「犯人が使用した銃は、ベレッタM85。これ、麻薬取締部で使用されている拳銃です。 それと同じ線状痕が出た。つまりは、犯人は麻薬取締部の人間そういう事になりますよね?」
「ええ」
「そうです」大島に続いて霧子も答えた。
「で、調べてくれたんだよね? 泉ちゃん」
「はい、先程、麻薬取締部に出向いて拳銃の確認をさせて頂きました。その中で一丁、所在が不明な拳銃がありました」
「誰の拳銃?」燐が質問すると「山戸霧子さんの物」と答えた。
「では、ここで山戸さんに質問します。山戸さん、ここ数日で本部を訪れた事は?」
「ありません」長四郎の質問に即答した霧子。
「だそうです。では、誰が山戸さんの拳銃を盗み出したのでしょうか?」
「回りくどい言い方はやめてください。私だと仰りたいんですよね?」
「その通りです」
「もう正直に認めたら? あんたが組織の人間だって割れているんだから」
霧子にそう言われた大島は観念したらしくはぁ~ とため息をついてから喋り始めた。
「熱海さんの言う通りです。確かにミイラ取りがミイラになりました。ですが、組織を潰せるだけの情報は得ました」
「あ、待ってください」と長四郎は話の腰を折る。
「なんで、止めさせるの?」
「続きは、また明日って事で。当分の間、素敵な別荘で過ごすことになるので、今夜はゆっくりと休んでください」長四郎は財布かた10万円をポンッと机の上に置くと「帰ろう」と置いた10万円をくすねようとする燐の首根っこを掴んで帰路につくのだった。
翌日、山戸霧子、大島千尋を連れ立って、6人は世田谷にある北条邸を訪れた。
デカい門をドンドンっと叩いた長四郎は、こう言った。
「みぃ~や沢さんっ! あ~そぉ~ぼっ!!」
すると、デカい門が、ぎぃ~という音を立てて開いた。
「やめてください。ご近所の面体もあるんですから」
宮沢は勘弁してくれと言わんばかりの顔で長四郎に言う。
「面体があるなら、麻薬をばら撒いたりしないだと思うけどなぁ~」
長四郎はドストレートな言葉をぶつける。
「麻薬? 何のことです?」
「しらばっくれちゃってぇ~」
「本当に往生際が悪い」
「燐ちゃん」
明野巡査は燐を窘める。
「ここじゃ、何ですから。中でお話を」
遊原巡査はそう言って、邸内に入る。それに続いて長四郎達も入っていく。
「まぁ~ 立派なお庭だこと」
手入れの行き届いた庭を見て感嘆の言葉を送る長四郎。
「いきなり来て、何なんですか?」説明を求める宮沢に「入口で話した通りあんたを違法薬物取締法で逮捕しにきた」長四郎は指を銃の形にし、バンッと宮沢を撃ちぬく動作をする。
「何を証拠に仰っているんですか?」
「証拠ならあります!」霧子はある録音データを流し始めた。
「本当に大丈夫何ですか?」
「はい。大丈夫です。清栄本部長には私から話しておきますので。薬は例の場所に」
そこで音声を止めた霧子は続けた。
「ここの例の場所に行くと確かに薬はありました! 彼女が犯罪を犯してまで引き出してきた情報から」証拠の写真を見せる霧子。
例の場所とは品川駅のコインロッカーである。大島から情報を聞いた霧子はその場所に向かったというわけだ。
「ふっ、それだけで私が違法薬物をばら撒いていると?」
「声紋の照合にご協力願えませんか?」遊原巡査が頼むと「それは、ちょっと・・・・・・」と拒否する宮沢。
「拒否するって事は、あんた認めたようなもんじゃない」燐はそう言った。
「それと、売人と貴方が密会していた時の写真も押さえてますよ」
長四郎は鈴木と密会している時に撮影した写真を見せた。
「もう観念なさい」大島が遂に口を開いた。
「ふっ。恐れ入ったな。そこまで押さえていたとは・・・・・・」
「で、どうです? お認めになりますか?」
「取り敢えず、今は」
手首を差し出す宮沢は、御用となった。
「これは鈴木殺害の際に使用された弾の線状痕です」
「それが何だというんですか?」
「犯人が使用した銃は、ベレッタM85。これ、麻薬取締部で使用されている拳銃です。 それと同じ線状痕が出た。つまりは、犯人は麻薬取締部の人間そういう事になりますよね?」
「ええ」
「そうです」大島に続いて霧子も答えた。
「で、調べてくれたんだよね? 泉ちゃん」
「はい、先程、麻薬取締部に出向いて拳銃の確認をさせて頂きました。その中で一丁、所在が不明な拳銃がありました」
「誰の拳銃?」燐が質問すると「山戸霧子さんの物」と答えた。
「では、ここで山戸さんに質問します。山戸さん、ここ数日で本部を訪れた事は?」
「ありません」長四郎の質問に即答した霧子。
「だそうです。では、誰が山戸さんの拳銃を盗み出したのでしょうか?」
「回りくどい言い方はやめてください。私だと仰りたいんですよね?」
「その通りです」
「もう正直に認めたら? あんたが組織の人間だって割れているんだから」
霧子にそう言われた大島は観念したらしくはぁ~ とため息をついてから喋り始めた。
「熱海さんの言う通りです。確かにミイラ取りがミイラになりました。ですが、組織を潰せるだけの情報は得ました」
「あ、待ってください」と長四郎は話の腰を折る。
「なんで、止めさせるの?」
「続きは、また明日って事で。当分の間、素敵な別荘で過ごすことになるので、今夜はゆっくりと休んでください」長四郎は財布かた10万円をポンッと机の上に置くと「帰ろう」と置いた10万円をくすねようとする燐の首根っこを掴んで帰路につくのだった。
翌日、山戸霧子、大島千尋を連れ立って、6人は世田谷にある北条邸を訪れた。
デカい門をドンドンっと叩いた長四郎は、こう言った。
「みぃ~や沢さんっ! あ~そぉ~ぼっ!!」
すると、デカい門が、ぎぃ~という音を立てて開いた。
「やめてください。ご近所の面体もあるんですから」
宮沢は勘弁してくれと言わんばかりの顔で長四郎に言う。
「面体があるなら、麻薬をばら撒いたりしないだと思うけどなぁ~」
長四郎はドストレートな言葉をぶつける。
「麻薬? 何のことです?」
「しらばっくれちゃってぇ~」
「本当に往生際が悪い」
「燐ちゃん」
明野巡査は燐を窘める。
「ここじゃ、何ですから。中でお話を」
遊原巡査はそう言って、邸内に入る。それに続いて長四郎達も入っていく。
「まぁ~ 立派なお庭だこと」
手入れの行き届いた庭を見て感嘆の言葉を送る長四郎。
「いきなり来て、何なんですか?」説明を求める宮沢に「入口で話した通りあんたを違法薬物取締法で逮捕しにきた」長四郎は指を銃の形にし、バンッと宮沢を撃ちぬく動作をする。
「何を証拠に仰っているんですか?」
「証拠ならあります!」霧子はある録音データを流し始めた。
「本当に大丈夫何ですか?」
「はい。大丈夫です。清栄本部長には私から話しておきますので。薬は例の場所に」
そこで音声を止めた霧子は続けた。
「ここの例の場所に行くと確かに薬はありました! 彼女が犯罪を犯してまで引き出してきた情報から」証拠の写真を見せる霧子。
例の場所とは品川駅のコインロッカーである。大島から情報を聞いた霧子はその場所に向かったというわけだ。
「ふっ、それだけで私が違法薬物をばら撒いていると?」
「声紋の照合にご協力願えませんか?」遊原巡査が頼むと「それは、ちょっと・・・・・・」と拒否する宮沢。
「拒否するって事は、あんた認めたようなもんじゃない」燐はそう言った。
「それと、売人と貴方が密会していた時の写真も押さえてますよ」
長四郎は鈴木と密会している時に撮影した写真を見せた。
「もう観念なさい」大島が遂に口を開いた。
「ふっ。恐れ入ったな。そこまで押さえていたとは・・・・・・」
「で、どうです? お認めになりますか?」
「取り敢えず、今は」
手首を差し出す宮沢は、御用となった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる