742 / 770
第参拾玖話-引導
引導-8
しおりを挟む
庭へと出た長四郎と燐。
出てすぐに長四郎は微かな異臭を感じ取った。だが,燐はそんなこと気にしていないといった感じで「素敵な日本庭園ですね。憧れるわ~」と感心する始末。
「ね、素敵だと思わない?」と燐にそう聞かれた長四郎は「お、おお」と気のない返事をして、異臭がする場所を探すために庭を散策する。
「ちょ、どこいくのよ!」燐もその後を追う。
鼻をスンスンさせながら、長四郎は庭を歩く。
「ねぇ、答えなさいよ!!」
「臭わない?」
「臭う? 何が」
「なら、良い。ラモちゃんは嬉しそうに庭を褒め称えよ」
「ラジャー」取り敢えず、燐は敬礼して長四郎の指示に従う。
「にしても、手入れが行き届いているわ」
この切り替えの速さに長四郎は感服しながら、長四郎は臭いの場所を探す。
「どこだ?」
庭の隅で咲いているバラ園で臭いが強くなるのが分かった。
そして、土は掘り返されたような痕跡があった。
「ここか・・・・・・」
「長四郎ぉ~」燐が呼ぶので、燐が居る方に駆けって行く。
「どうした?」
「北条さん、これから用があるんだって」
「そうか」長四郎はここで粘っても意味がないと思い、「今日はどうもありがとうございました」そう礼を言って帰る。
「先生。良かったのですか? 敵対するものを招き入れて」ドゥナッテモイイヤはそう質問すると北条は「良いんですよ。私に歯向かってきた奴の顔は見ておかないと気が済まない性分でしてね」と言う顔は醜悪に満ちた顔であった。
「ねぇ、変な臭いの正体、掴めたの?」
帰る道中、燐は長四郎が言っていた臭いの正体について質問する。
「ああ、最悪な結果だ・・・・・・」
「最悪な結果?」
「ま、杞憂に終わればそれで良いんだけどな。それより、あの爺さんなんで俺達を招き入れたのか。そっちが気になってしょうがない」
「何だろう? 私が可愛いから?」
「違うな・・・・・・」
「即答すな」長四郎の後頭部を思い切り叩く燐。
「そうやって、すぐに暴力ふるのは良くないよ。マジで」
「あんたが、変な事を言うからでしょ?」
「いつ、俺が変な事を言ったよぉ~」
「いつも言ってる」
「え~」
そんな他愛もない会話をしている二人の前に背広の男が姿を現した。
「私立探偵の熱海長四郎とその助手の羅猛燐だな」
「そうですけど、貴方は?」燐の問いかけに背広の男は気だるそうにジャケットの懐から手帳を取り出し二人に提示する。
「警察?」
「ラモちゃん、警察はあっているけど。この人は公安だ」
長四郎の言葉にコクっと頷いて認める背広の男。
「公安? 公安の人がなんでまた?」
「ここで、話すのはなんだ。付いて来てくれ」
背広の男いや、これからは公安の男と呼ぼう。
公安の男は、二人を近くの古民家カフェへと案内した。
「結構、近くだけど大丈夫なのか?」長四郎の問いに「灯台下暗し」とだけ答える公安の男。
「で、その公安さんが俺達に何の用?」
「これ以上、北条恒を追うな」
「これまた、藪から棒に案件だな」
「これは君たちの為でもあるんだ」
「そう言えば、私達が引き下がるとでも? ねぇ?」
引き下がる訳ないじゃないと言いたげな燐は長四郎に賛同を求める。
「事と次第によっては考えなくでもない」
「では、話そう。奴は今、大いなる陰謀を企んでいる。それを阻止する邪魔をしないでほしい」
「成程。俺たちはうるさいハエみたいなもんか」
「そういうことだ」
「分かったよ。では、今回の件から手を引こう」
「ちょっと!?」
怒る燐を他所に長四郎は席を立ちそそくさとその場から去っていった。
出てすぐに長四郎は微かな異臭を感じ取った。だが,燐はそんなこと気にしていないといった感じで「素敵な日本庭園ですね。憧れるわ~」と感心する始末。
「ね、素敵だと思わない?」と燐にそう聞かれた長四郎は「お、おお」と気のない返事をして、異臭がする場所を探すために庭を散策する。
「ちょ、どこいくのよ!」燐もその後を追う。
鼻をスンスンさせながら、長四郎は庭を歩く。
「ねぇ、答えなさいよ!!」
「臭わない?」
「臭う? 何が」
「なら、良い。ラモちゃんは嬉しそうに庭を褒め称えよ」
「ラジャー」取り敢えず、燐は敬礼して長四郎の指示に従う。
「にしても、手入れが行き届いているわ」
この切り替えの速さに長四郎は感服しながら、長四郎は臭いの場所を探す。
「どこだ?」
庭の隅で咲いているバラ園で臭いが強くなるのが分かった。
そして、土は掘り返されたような痕跡があった。
「ここか・・・・・・」
「長四郎ぉ~」燐が呼ぶので、燐が居る方に駆けって行く。
「どうした?」
「北条さん、これから用があるんだって」
「そうか」長四郎はここで粘っても意味がないと思い、「今日はどうもありがとうございました」そう礼を言って帰る。
「先生。良かったのですか? 敵対するものを招き入れて」ドゥナッテモイイヤはそう質問すると北条は「良いんですよ。私に歯向かってきた奴の顔は見ておかないと気が済まない性分でしてね」と言う顔は醜悪に満ちた顔であった。
「ねぇ、変な臭いの正体、掴めたの?」
帰る道中、燐は長四郎が言っていた臭いの正体について質問する。
「ああ、最悪な結果だ・・・・・・」
「最悪な結果?」
「ま、杞憂に終わればそれで良いんだけどな。それより、あの爺さんなんで俺達を招き入れたのか。そっちが気になってしょうがない」
「何だろう? 私が可愛いから?」
「違うな・・・・・・」
「即答すな」長四郎の後頭部を思い切り叩く燐。
「そうやって、すぐに暴力ふるのは良くないよ。マジで」
「あんたが、変な事を言うからでしょ?」
「いつ、俺が変な事を言ったよぉ~」
「いつも言ってる」
「え~」
そんな他愛もない会話をしている二人の前に背広の男が姿を現した。
「私立探偵の熱海長四郎とその助手の羅猛燐だな」
「そうですけど、貴方は?」燐の問いかけに背広の男は気だるそうにジャケットの懐から手帳を取り出し二人に提示する。
「警察?」
「ラモちゃん、警察はあっているけど。この人は公安だ」
長四郎の言葉にコクっと頷いて認める背広の男。
「公安? 公安の人がなんでまた?」
「ここで、話すのはなんだ。付いて来てくれ」
背広の男いや、これからは公安の男と呼ぼう。
公安の男は、二人を近くの古民家カフェへと案内した。
「結構、近くだけど大丈夫なのか?」長四郎の問いに「灯台下暗し」とだけ答える公安の男。
「で、その公安さんが俺達に何の用?」
「これ以上、北条恒を追うな」
「これまた、藪から棒に案件だな」
「これは君たちの為でもあるんだ」
「そう言えば、私達が引き下がるとでも? ねぇ?」
引き下がる訳ないじゃないと言いたげな燐は長四郎に賛同を求める。
「事と次第によっては考えなくでもない」
「では、話そう。奴は今、大いなる陰謀を企んでいる。それを阻止する邪魔をしないでほしい」
「成程。俺たちはうるさいハエみたいなもんか」
「そういうことだ」
「分かったよ。では、今回の件から手を引こう」
「ちょっと!?」
怒る燐を他所に長四郎は席を立ちそそくさとその場から去っていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる