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第1話-出会
出会-8
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京助が事件現場を後にして30分の時が過ぎた頃、京助は戻ってきた。
「なんか、待たせたようで申し訳ありません」
京助は戻ってきて、すぐに薫と私頭に謝罪する。
「いえ、構いませんよ」と言う私頭に対して、薫は「どこで何をしていたんですか?」と質問してきた。
その理由は、京助が事件現場を離れている隙に事件に繋がる証拠隠滅を諮ったと思ったからだ。しかも、それに気づいたのは、京助が事件現場を離れて10分が経った頃だった。
とはいえ、京助の後を追うと私頭からも目を離すことになり、もし私頭が現場を荒らしてしまったら自分が怒られるのでそれは出来ず、只々、京助の帰りを待つことにした。
そして、京助は戻ってきたことに薫は内心安堵していたと同時に京助の回答が返ってきた。
「外で、お茶してた」
「お茶? 証拠は?」
そう言われたので、京助は渋々先程まで行っていた喫茶店で貰った領収書を財布から取り出し薫に渡した。
「失礼します」薫は受け取り、領収書を確認すると日付は2023/3/5で宛名はポリティス株式会社と書かれているれっきとした領収書であった。
「これは、預かっておきます」
「え」何故、没収されるのか分からず啞然とする京助を他所に薫は領収書を懐にしまうと、話を切り出した。
「それで、少し考えて何か分かりましたか?」
「んにゃ、分からないよ」
「はぁ!? 只、コーヒー休憩してただけって事ですか?」
「そうなるね」悪びれる様子もない京助に呆れる薫を他所に「あの」と私頭が口を開いた。
「そろそろ、帰っても良いでしょうか?」
「ダメです。残ってください」
そう発言したのは、薫ではなく京助であった。
「何故です?」
「そうですね。事件についてもう少しお話を聞きしたいので」
「これ以上、何を聞くことがあるんですか?」薫も京助に食ってかかる。
「聞くことはあるよ。だって、内部犯行の事件だもん」
「内部犯行ですか?」
「そ」とだけ答えると京助は給湯室に何かを取りに行った。
すぐに京助は戻ってきて、二人に持ってきた物を見せた。
それは、ポリティス株式会社の広告が記載された磁石であった。
「これがなんです?」
「早い話が、これを見た犯人が罪を俺に着せる為にうちの会社に電話したってことだ」
「待ってください。じゃあ、犯人は事前に誰かに罪を着せる為の根回しをしていたという事ですか?」
「いや、それは違う。休憩中に会社へ確認したら、今日、依頼が来たとのことだった。という事は、今回の殺人は犯人にとって予想外の出来事だったんじゃないか? 俺の推測だけど」
「それで、内部犯行の仕業だと」
「そういう事。犯人じゃない人物が俺をここへ来るように電話してきたのに、姿が見えないじゃない」
「確かにぃ~」
「最初から、分かっていることじゃない」
参ったなと言った顔で顔になる京助を他所に、何もすることのない私頭は無の表情で二人の話を聞いていた。
その表情に気付いた京助は、「すいません。えーっと、飯田さんを殺害する動機がある人物は居ますか?」と質問した。
「心当たりはない」そう言いかけた時、何かを思い出した私頭。
「あ、一人居ました。ですが、その人は今、うちの社員じゃないんで」
「退職された方なんですか?」薫の質問にコクリと頷いて認める私頭。
「その人が今現在、何をしているのかは分かりませんよね?」
「すいません。分かりません」と答える私頭に「その人は、飯田さんの不正と何か関係があるんですか?」と京助は質問した。
「いえ、彼女はセクハラで苦しめられていました」
京助、薫共に不正に気付いた人物若しくは関わっていた人物だと思っていたので表情には出さないが、新たな事案が出てきた事に驚くのだった。
「なんか、待たせたようで申し訳ありません」
京助は戻ってきて、すぐに薫と私頭に謝罪する。
「いえ、構いませんよ」と言う私頭に対して、薫は「どこで何をしていたんですか?」と質問してきた。
その理由は、京助が事件現場を離れている隙に事件に繋がる証拠隠滅を諮ったと思ったからだ。しかも、それに気づいたのは、京助が事件現場を離れて10分が経った頃だった。
とはいえ、京助の後を追うと私頭からも目を離すことになり、もし私頭が現場を荒らしてしまったら自分が怒られるのでそれは出来ず、只々、京助の帰りを待つことにした。
そして、京助は戻ってきたことに薫は内心安堵していたと同時に京助の回答が返ってきた。
「外で、お茶してた」
「お茶? 証拠は?」
そう言われたので、京助は渋々先程まで行っていた喫茶店で貰った領収書を財布から取り出し薫に渡した。
「失礼します」薫は受け取り、領収書を確認すると日付は2023/3/5で宛名はポリティス株式会社と書かれているれっきとした領収書であった。
「これは、預かっておきます」
「え」何故、没収されるのか分からず啞然とする京助を他所に薫は領収書を懐にしまうと、話を切り出した。
「それで、少し考えて何か分かりましたか?」
「んにゃ、分からないよ」
「はぁ!? 只、コーヒー休憩してただけって事ですか?」
「そうなるね」悪びれる様子もない京助に呆れる薫を他所に「あの」と私頭が口を開いた。
「そろそろ、帰っても良いでしょうか?」
「ダメです。残ってください」
そう発言したのは、薫ではなく京助であった。
「何故です?」
「そうですね。事件についてもう少しお話を聞きしたいので」
「これ以上、何を聞くことがあるんですか?」薫も京助に食ってかかる。
「聞くことはあるよ。だって、内部犯行の事件だもん」
「内部犯行ですか?」
「そ」とだけ答えると京助は給湯室に何かを取りに行った。
すぐに京助は戻ってきて、二人に持ってきた物を見せた。
それは、ポリティス株式会社の広告が記載された磁石であった。
「これがなんです?」
「早い話が、これを見た犯人が罪を俺に着せる為にうちの会社に電話したってことだ」
「待ってください。じゃあ、犯人は事前に誰かに罪を着せる為の根回しをしていたという事ですか?」
「いや、それは違う。休憩中に会社へ確認したら、今日、依頼が来たとのことだった。という事は、今回の殺人は犯人にとって予想外の出来事だったんじゃないか? 俺の推測だけど」
「それで、内部犯行の仕業だと」
「そういう事。犯人じゃない人物が俺をここへ来るように電話してきたのに、姿が見えないじゃない」
「確かにぃ~」
「最初から、分かっていることじゃない」
参ったなと言った顔で顔になる京助を他所に、何もすることのない私頭は無の表情で二人の話を聞いていた。
その表情に気付いた京助は、「すいません。えーっと、飯田さんを殺害する動機がある人物は居ますか?」と質問した。
「心当たりはない」そう言いかけた時、何かを思い出した私頭。
「あ、一人居ました。ですが、その人は今、うちの社員じゃないんで」
「退職された方なんですか?」薫の質問にコクリと頷いて認める私頭。
「その人が今現在、何をしているのかは分かりませんよね?」
「すいません。分かりません」と答える私頭に「その人は、飯田さんの不正と何か関係があるんですか?」と京助は質問した。
「いえ、彼女はセクハラで苦しめられていました」
京助、薫共に不正に気付いた人物若しくは関わっていた人物だと思っていたので表情には出さないが、新たな事案が出てきた事に驚くのだった。
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