異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央

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第2章・のんびりまったりスローライフ?

森の中を進もう①

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「もう、父さんったら……女の子がこんなに大荷物とか、可愛くない~」

 村を出て森の中を進みながら、モネちゃんはずっとブツブツ言っていた。
 確かに、女の子がぱんぱんに膨らんだ大きなリュックサックを持つっていうのは、可愛くないし、重そうだ。
 モネちゃんが嫌がるのもわかる。
 だから、やっぱり荷物を持ってあげようと思ったんだけど、

「駄目だよ、オリエ」

 と、ユリウスに言われてしまった。

「さっき、マルコルやドルスにも言われただろう? 甘やかしたら駄目だ。モネ、自分で荷物を持つのが嫌なら、ジャンに持たせろ。それなら、目を瞑ってやる」

「そ、そんなの、無理ですよ~」

 情けない声を上げるジャンくんは、はぁ、と深い息をついた。

「それは、商人の鞄だ。マルコルもさっきそう言っていたはずだ。モネ、お前はマルコルのあとを継ぐつもりなんだろう? だったら、しっかり修行しろ」

「はあい」

 ユリウスに言われて、仕方なしという感じではあったけど、モネちゃんは頷いた。
 私も、可哀想だけど仕方ないかなと思う。
 それに、ユリウスと私は、二人のボディーガードだ。
 荷物を持ってあげないかわりに、その他の事をしてあげようと思う。
 まずは、この森には獣や魔物がたくさんいるから、二人を守らなくてはならない。

「ぎゃー!」

 木の影から突然現れた狼が飛びかかってきて、ジャンくんが悲鳴を上げた。
 私が簡易結界魔法を唱えて、私たち三人に結界を張っている間に、すぐにユリウスが長い足で狼を蹴り倒す。
 簡単にやってるけど、あれはユリウスにしか絶対にできない事だ。
 強化魔法を足にかけて、思いきり蹴りつける……蹴られた対象は内臓破裂を起こして死ぬか、首が飛ぶ事もある。
 今蹴られた狼は、内臓が破裂したのだろう、吹き飛ばされた先で木にぶつかり、その後はぴくりと動かなくなった。
 ユリウスは蹴った狼が絶命しているのを確認すると、無造作に狼を掴み、マジックアイテムバックの中に放り込む。

「はぁ、ユリウスくんは、すごいねぇ~」

「ほんとだわ。それに、手慣れているし」

 サーチートとモネちゃんが感心している。
 そうだよね、私もすごいと思う。
 ユリウス、このペースで狩りをするから、どんどん素材やお肉が溜まっていくんだよね。

「でも、見るたびに、あの人、どんどん人間離れしてってるような気がする」

 苦笑いしながらジャンくんが言った。
 確かに、それも思う。
 ジャンくんのユリウスに対する態度が、だんだんと雑になってきているとも思う。
 ユリウスは、もう慣れた、とでも言わんばかりに、倒した狼を放り込んだマジックアイテムバックぽんと叩き、行くぞ、と言った。

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