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学園戦争の章《承》
第111話~追跡、銀髪赤眼の女~
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違う。
目の前の男は体特師範の重黒木ではない。
男がこちらを向いたのでフードの下の顔がちらりと見え、茉里は咄嗟に距離を取った。
「あなたは誰ですの?」
「ふん、掛かったな。間抜けども」
男はそう言うと腹の所に仕込んでいた短刀を抜き茉里に向けた。
男はにやりと笑っていた。
南雲と大甕の大薙刀と蛇矛がつかさと綾星に襲い掛かった。
瞬時に反応し、つかさも綾星も豪天棒と槍でその攻撃を受けた。
「違う!? この2人、南雲師範と大甕師範じゃない!!」
つかさが叫ぶと綾星は1歩下がって距離を取った。つかさも2人から離れた。
「貴様らの作戦は筒抜けだ。師範達を引き付けて総帥を討とうというのであろう」
男の一人が言った。
フードの下の顔はどちらもまるで知らぬ顔だった。
鏡子と斑鳩は2人で割天風のいる執務室がある校舎に駆けた。
作戦通り、各討伐隊は現場に向かった。
その間に鏡子と斑鳩が割天風を倒してしまえば他の師範達を倒す必要はなくなるはずだ。
カンナに割天風を倒す作戦があるのかと聞かれた。あると答えたが本当はそんなものはない。しかし、やるしかない。 鏡子と共に自分がやるしかないと思った。死ぬ覚悟はとうに出来ていた。自分が生きてこの戦いが終わるはずはないと思っていた。
カンナに好きだと言われたのを斑鳩は思い出した。
カンナの真っ直ぐな心は、柊舞冬と同じだった。だが、カンナには舞冬とは違うものがあった。それは今は亡き榊樹月希と似ていた。斑鳩にはそれが良いものなのか悪いものなのかの判断は付かなかった。ただ何かを感じるだけだ。カンナの目を見る度にそれを感じるのだ。
鏡子の神技・神鏡ならカンナの心の中を覗く事が出来るのだろう。
知りたい。
斑鳩は突然脳裏に過ぎったカンナへの興味を頭を振ってかき消した。
「どうしたの? 斑鳩君」
突然頭を振った斑鳩を見て、隣を駆けている鏡子が不思議そうな顔で言った。
「いえ、何でもありません」
「気の迷いは死を招くわよ」
「はい」
鏡子に言われ、斑鳩は短く答えた。
校舎が視界に入った。通い慣れた校舎である。
隣りを駆ける鏡子はもう何も話さず、ただ真っ直ぐ前だけを見ていた。
伽灼を探してカンナと光希は森の中の小高い丘の上へやって来た。
まりかの情報によればこの辺りに伽灼がいるはずだ。カンナは響華に乗ったまま目を瞑り、自分の氣を放ち、そして辺りの氣を探った。
「外園さんの氣だ。見付けたよ、光希」
カンナは隣りで遠くを眺めている光希に言った。
「このまま外園さんの氣を感知しながら進むよ。就いてきて」
「うん」
また駆け出したカンナに光希はしっかりと就いてきた。
少し駆けると銀髪の長いポニーテールを風に靡かせながら馬を駆けさせる伽灼の姿があった。
「外園さん!!」
カンナは大声で前を駆ける伽灼を呼んだ。
伽灼はカンナの声に気付き振り向き馬を止めた。
「カンナ……。何しに来た?」
カンナと光希は伽灼の元へ近付いた。近くで見る伽灼の紅い眼は、いつもと違う深い憎悪に満ちたものに見えた。氣も穏やかではない。
「外園さん、率直にいいます。私達に力を貸してください」
カンナの話に伽灼は無表情で答えた。
「お前達には鏡子さんがいるだろ。あとクズまりかも。私は忙しいのよ。私が馴れ合うのは嫌いだという事も知ってるでしょ?」
伽灼は面倒くさそうに上を見た。
「忙しいって何ですか? 神髪さんを倒す事ですか?」
図星なのか、少し間を空けてまた口を開いた。
「分かってるなら邪魔をするな。私はあいつを殺さないと気が済まないの。あの女は私を嗤ったのよ。絶対に殺す。それを邪魔するなら、カンナ。お前も殺すわよ?」
「神髪さんを殺してどうなるんですか? はっきり言いますけど、外園さん1人では絶対に神髪さんを倒せないです。逆に殺されます」
カンナがあまりにもはっきり言うので隣りで黙って話を聞いていた光希は2人の顔を見ながらはらはらとしていた。
「そんなに私に殺されたいのか? カンナ」
伽灼は刀を抜いた。
「あなたは私を殺しません。あなたは本当は悪い人じゃないって事、私はずっと前から知ってますから」
伽灼が刀をカンナに向けても表情を変えずにただ淡々と言った。
伽灼は刀を向けたままカンナを睨んだ。
「私の事を分かったように言うな。私はこれまで、”強さ”を手に入れる為に様々な関係を断ち切ってきた。その甲斐あって今の序列6位という場所にいるの。周りを見てみなさいよ。仲間がいる奴に強い奴がいる? 1人では何も出来ない奴らばっかりじゃない? だからお前達は徒党を組んでいるんでしょ?? 私は違う。私は1人でこの学園を潰す。邪魔するならお前も殺すぞ、カンナ!」
伽灼は刀をカンナに向けたまま言い放った。
「あなたは1人では神髪さんに勝てないです。あの人の強さは異常です。あなたも私達と同じ、1人の人間なんです。私達は力を合わせないと学園にも神髪さんにも勝つ事は出来ませんよ!! どうしても1人で行くと言うのなら、私はあなたを止めます。それで私を殺すなら殺せばいいです。私は、あなたには負けませんけどね」
カンナが伽灼を挑発し始めたので光希はカンナの上着の袖を引っ張った。
「何言ってるんですか?? 今あの人と闘ってどうするんですか??」
カンナは光希をちらりと見た。
「邪魔しないでね、光希」
カンナの真剣な顔を見た光希は小さく頷くとカンナから離れた。
「うざったい。私がお前を殺さないと思ってるんじゃないの? 馬鹿なの? 私は誰であろうと躊躇わず殺すわよ!? 私は神技も持ってるの!! いいわよ、カンナ。お前の存在、今この場で消してやる!!」
伽灼が叫びながらカンナの方へ馬を駆けさせた。刀を右側に構え、一直線に何の躊躇いもなく。
カンナは動かなかった。ただ突っ込んで来る伽灼を見ていた。
「やめてぇ!!」
堪らず光希が叫ぶ。しかし、その叫びは伽灼には届かない。
刀がカンナの首に襲い掛かる。
────
「何故なの……カンナ。何故お前はこんな私を信用出来るの? 私は……」
伽灼の刀はカンナの首元でピタリと止まっていた。カンナは伽灼の真紅の瞳を見詰めていた。伽灼はカンナを斬る事が出来なかった。
「言ったじゃないですか。あなたは悪い人じゃないって。それは、今まであなたが私にしてくれた事、掛けてくれた言葉、そして、あなたの氣で分かっていたんですよ。確かに、あなたが今どういう気持ちなのか、それは分かりません。ただ、あなたが、悪い人じゃない。それだけは自信を持って言えます」
伽灼は歯を食いしばりカンナから刀を引いた。
「お前の目は、どうしてそんなに真っ直ぐなのよ! 私より年も下で序列も下。なのに、どうして私よりも強い心を持ってるの!? ……それが、ずっと気になっていた……。だからずっとお前の事を見てたのかな……」
伽灼は俯きながら刀を鞘に納めた。
カンナと光希はその様子を黙って見ていた。
「私に何をして欲しいの?」
ふと、伽灼が呟いた。
「一緒に影清さんを倒して欲しいんです」
「影清さん? 師範じゃないのね」
カンナは今のこちら側の作戦を全て話した。
「なるほど。そういう事なら、私がやるしかないか」
伽灼は顎に指を添えて言った。
「でもカンナ、そのツインテールが足でまといにならないようにしてよね」
伽灼は光希をちらりと見て言った。
光希は伽灼に見られると顔を背けた。
その時だった。馬蹄が2つ近付いてくるのが聴こえた。カンナはすぐに氣を放ち、接近してくる者の氣を探った。
「畦地さんと……四百苅さん?」
カンナは伽灼と光希を見ながら首を傾げて言った。
伽灼も光希も怪訝な顔をしていた。
「カンナちゃーん!! 大変よ!!」
木々の間からまりかが声を上げて現れた。後ろには四百苅奈南もいた。
まりかと奈南はカンナ達の傍で馬を止めた。
「伽灼……」
まりかは伽灼の顔を見ると最大の嫌悪を表し顔を歪めた。
「あら、クズまりか。その鼻どうしたの? 包帯で顔半分隠れて可愛いじゃない? あら、右手も大変そうね」
「うるさい!! このドS鬼畜女!!」
「あんたに言われたくないわ」
まりかと伽灼は顔を合わせるとすぐに口喧嘩を始めた。伽灼は楽しそうにまりかの悔しそうな顔を眺めていた。
「2人ともやめてください。子供じゃあるまいし」
奈南が2人を咎めると伽灼もまりかもぴたりと喋るのをやめた。奈南の発言力が鏡子に匹敵するものを持っているのだとカンナは感じた。
「四百苅さん、こちら側に就いてくれたんですね?」
カンナの質問に奈南はにこりと微笑んだ。
「あ! そうそう! 大変なのよ!」
まりかは思い出したように慌てて話し出した。
「私達は、嵌められたのよ!! このままだと、鏡子さんと斑鳩君が……!!」
まりかの焦り方にカンナはとてつもない不安を感じた。
目の前の男は体特師範の重黒木ではない。
男がこちらを向いたのでフードの下の顔がちらりと見え、茉里は咄嗟に距離を取った。
「あなたは誰ですの?」
「ふん、掛かったな。間抜けども」
男はそう言うと腹の所に仕込んでいた短刀を抜き茉里に向けた。
男はにやりと笑っていた。
南雲と大甕の大薙刀と蛇矛がつかさと綾星に襲い掛かった。
瞬時に反応し、つかさも綾星も豪天棒と槍でその攻撃を受けた。
「違う!? この2人、南雲師範と大甕師範じゃない!!」
つかさが叫ぶと綾星は1歩下がって距離を取った。つかさも2人から離れた。
「貴様らの作戦は筒抜けだ。師範達を引き付けて総帥を討とうというのであろう」
男の一人が言った。
フードの下の顔はどちらもまるで知らぬ顔だった。
鏡子と斑鳩は2人で割天風のいる執務室がある校舎に駆けた。
作戦通り、各討伐隊は現場に向かった。
その間に鏡子と斑鳩が割天風を倒してしまえば他の師範達を倒す必要はなくなるはずだ。
カンナに割天風を倒す作戦があるのかと聞かれた。あると答えたが本当はそんなものはない。しかし、やるしかない。 鏡子と共に自分がやるしかないと思った。死ぬ覚悟はとうに出来ていた。自分が生きてこの戦いが終わるはずはないと思っていた。
カンナに好きだと言われたのを斑鳩は思い出した。
カンナの真っ直ぐな心は、柊舞冬と同じだった。だが、カンナには舞冬とは違うものがあった。それは今は亡き榊樹月希と似ていた。斑鳩にはそれが良いものなのか悪いものなのかの判断は付かなかった。ただ何かを感じるだけだ。カンナの目を見る度にそれを感じるのだ。
鏡子の神技・神鏡ならカンナの心の中を覗く事が出来るのだろう。
知りたい。
斑鳩は突然脳裏に過ぎったカンナへの興味を頭を振ってかき消した。
「どうしたの? 斑鳩君」
突然頭を振った斑鳩を見て、隣を駆けている鏡子が不思議そうな顔で言った。
「いえ、何でもありません」
「気の迷いは死を招くわよ」
「はい」
鏡子に言われ、斑鳩は短く答えた。
校舎が視界に入った。通い慣れた校舎である。
隣りを駆ける鏡子はもう何も話さず、ただ真っ直ぐ前だけを見ていた。
伽灼を探してカンナと光希は森の中の小高い丘の上へやって来た。
まりかの情報によればこの辺りに伽灼がいるはずだ。カンナは響華に乗ったまま目を瞑り、自分の氣を放ち、そして辺りの氣を探った。
「外園さんの氣だ。見付けたよ、光希」
カンナは隣りで遠くを眺めている光希に言った。
「このまま外園さんの氣を感知しながら進むよ。就いてきて」
「うん」
また駆け出したカンナに光希はしっかりと就いてきた。
少し駆けると銀髪の長いポニーテールを風に靡かせながら馬を駆けさせる伽灼の姿があった。
「外園さん!!」
カンナは大声で前を駆ける伽灼を呼んだ。
伽灼はカンナの声に気付き振り向き馬を止めた。
「カンナ……。何しに来た?」
カンナと光希は伽灼の元へ近付いた。近くで見る伽灼の紅い眼は、いつもと違う深い憎悪に満ちたものに見えた。氣も穏やかではない。
「外園さん、率直にいいます。私達に力を貸してください」
カンナの話に伽灼は無表情で答えた。
「お前達には鏡子さんがいるだろ。あとクズまりかも。私は忙しいのよ。私が馴れ合うのは嫌いだという事も知ってるでしょ?」
伽灼は面倒くさそうに上を見た。
「忙しいって何ですか? 神髪さんを倒す事ですか?」
図星なのか、少し間を空けてまた口を開いた。
「分かってるなら邪魔をするな。私はあいつを殺さないと気が済まないの。あの女は私を嗤ったのよ。絶対に殺す。それを邪魔するなら、カンナ。お前も殺すわよ?」
「神髪さんを殺してどうなるんですか? はっきり言いますけど、外園さん1人では絶対に神髪さんを倒せないです。逆に殺されます」
カンナがあまりにもはっきり言うので隣りで黙って話を聞いていた光希は2人の顔を見ながらはらはらとしていた。
「そんなに私に殺されたいのか? カンナ」
伽灼は刀を抜いた。
「あなたは私を殺しません。あなたは本当は悪い人じゃないって事、私はずっと前から知ってますから」
伽灼が刀をカンナに向けても表情を変えずにただ淡々と言った。
伽灼は刀を向けたままカンナを睨んだ。
「私の事を分かったように言うな。私はこれまで、”強さ”を手に入れる為に様々な関係を断ち切ってきた。その甲斐あって今の序列6位という場所にいるの。周りを見てみなさいよ。仲間がいる奴に強い奴がいる? 1人では何も出来ない奴らばっかりじゃない? だからお前達は徒党を組んでいるんでしょ?? 私は違う。私は1人でこの学園を潰す。邪魔するならお前も殺すぞ、カンナ!」
伽灼は刀をカンナに向けたまま言い放った。
「あなたは1人では神髪さんに勝てないです。あの人の強さは異常です。あなたも私達と同じ、1人の人間なんです。私達は力を合わせないと学園にも神髪さんにも勝つ事は出来ませんよ!! どうしても1人で行くと言うのなら、私はあなたを止めます。それで私を殺すなら殺せばいいです。私は、あなたには負けませんけどね」
カンナが伽灼を挑発し始めたので光希はカンナの上着の袖を引っ張った。
「何言ってるんですか?? 今あの人と闘ってどうするんですか??」
カンナは光希をちらりと見た。
「邪魔しないでね、光希」
カンナの真剣な顔を見た光希は小さく頷くとカンナから離れた。
「うざったい。私がお前を殺さないと思ってるんじゃないの? 馬鹿なの? 私は誰であろうと躊躇わず殺すわよ!? 私は神技も持ってるの!! いいわよ、カンナ。お前の存在、今この場で消してやる!!」
伽灼が叫びながらカンナの方へ馬を駆けさせた。刀を右側に構え、一直線に何の躊躇いもなく。
カンナは動かなかった。ただ突っ込んで来る伽灼を見ていた。
「やめてぇ!!」
堪らず光希が叫ぶ。しかし、その叫びは伽灼には届かない。
刀がカンナの首に襲い掛かる。
────
「何故なの……カンナ。何故お前はこんな私を信用出来るの? 私は……」
伽灼の刀はカンナの首元でピタリと止まっていた。カンナは伽灼の真紅の瞳を見詰めていた。伽灼はカンナを斬る事が出来なかった。
「言ったじゃないですか。あなたは悪い人じゃないって。それは、今まであなたが私にしてくれた事、掛けてくれた言葉、そして、あなたの氣で分かっていたんですよ。確かに、あなたが今どういう気持ちなのか、それは分かりません。ただ、あなたが、悪い人じゃない。それだけは自信を持って言えます」
伽灼は歯を食いしばりカンナから刀を引いた。
「お前の目は、どうしてそんなに真っ直ぐなのよ! 私より年も下で序列も下。なのに、どうして私よりも強い心を持ってるの!? ……それが、ずっと気になっていた……。だからずっとお前の事を見てたのかな……」
伽灼は俯きながら刀を鞘に納めた。
カンナと光希はその様子を黙って見ていた。
「私に何をして欲しいの?」
ふと、伽灼が呟いた。
「一緒に影清さんを倒して欲しいんです」
「影清さん? 師範じゃないのね」
カンナは今のこちら側の作戦を全て話した。
「なるほど。そういう事なら、私がやるしかないか」
伽灼は顎に指を添えて言った。
「でもカンナ、そのツインテールが足でまといにならないようにしてよね」
伽灼は光希をちらりと見て言った。
光希は伽灼に見られると顔を背けた。
その時だった。馬蹄が2つ近付いてくるのが聴こえた。カンナはすぐに氣を放ち、接近してくる者の氣を探った。
「畦地さんと……四百苅さん?」
カンナは伽灼と光希を見ながら首を傾げて言った。
伽灼も光希も怪訝な顔をしていた。
「カンナちゃーん!! 大変よ!!」
木々の間からまりかが声を上げて現れた。後ろには四百苅奈南もいた。
まりかと奈南はカンナ達の傍で馬を止めた。
「伽灼……」
まりかは伽灼の顔を見ると最大の嫌悪を表し顔を歪めた。
「あら、クズまりか。その鼻どうしたの? 包帯で顔半分隠れて可愛いじゃない? あら、右手も大変そうね」
「うるさい!! このドS鬼畜女!!」
「あんたに言われたくないわ」
まりかと伽灼は顔を合わせるとすぐに口喧嘩を始めた。伽灼は楽しそうにまりかの悔しそうな顔を眺めていた。
「2人ともやめてください。子供じゃあるまいし」
奈南が2人を咎めると伽灼もまりかもぴたりと喋るのをやめた。奈南の発言力が鏡子に匹敵するものを持っているのだとカンナは感じた。
「四百苅さん、こちら側に就いてくれたんですね?」
カンナの質問に奈南はにこりと微笑んだ。
「あ! そうそう! 大変なのよ!」
まりかは思い出したように慌てて話し出した。
「私達は、嵌められたのよ!! このままだと、鏡子さんと斑鳩君が……!!」
まりかの焦り方にカンナはとてつもない不安を感じた。
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