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第一章 闇の魔女
第4話 バージョンアップ!
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ある日、いつものようにミランダが持ち場である玉座を離れて僕の目の前までやって来た。
その日の彼女は珍しく機嫌がいいようで、やけに浮かれた笑顔で話しかけてきたんだ。
「私、バージョンアップされたみたいよ」
話を聞いてほしくてたまらない、といった表情の彼女に僕は尋ねた。
「どういうこと?」
彼女の話によれば最新のアップグレードによって、このゲームにボス攻略ランキングという項目が新設されたらしい。
どれだけ強敵を倒したか、プレイヤー同士で競うランキング表だ。
難易度の高いボスを攻略することによってこのランキングが上昇するんだけど、ミランダは攻略難易度が最高のAランクなので、ボス攻略ランキングを上昇させたいプレイヤーにとっては挑み甲斐のある相手だった。
このランキングで上位になると希少アイテムが入手しやすくなるなど、プレイヤーは知名度の上昇によるゲーム内での様々な恩恵を受けられるらしい。
これによってミランダにはトレジャーハント系ダンジョンのボスとしての役割のみならず、新たな存在意義が追加されたことになる。
彼女は誇らしげにそうした経緯を僕に話してくれた。
でも、彼女からそのことを聞かされた僕は、自分の胸の内に複雑な感情が宿るのを感じた。
実力を認められてミランダが日の目を見ることは素直に嬉しい反面、マイナーな存在だった彼女が今よりも人の注目を浴びることで遠くに行ってしまうかのような寂しさを僕は感じてしまった。
ウェッ!
自分気持ち悪っ!
僕は自分で思っていた以上にミランダに執心していることを気付かされて、何だか照れくさいような居心地が悪いような心持ちを覚えた。
だけどミランダは彼女にしては珍しく真摯な表情を見せると僕をじっと見つめた。
「これもブレずに自分のキャラを貫き通した結果ね。そう考えると、あんたのおかげかも」
自分の役どころを徹底して演じきること。
それは確かに僕がミランダに勧めたことだけど、まさか彼女がそれを感謝してくれているなんて、毛ほどにも思わなかったんだ。
「ぼ、僕は別に……」
照れくさくてつい下を向いてしまったけれど、僕は本当に嬉しかった。
「なぁんて言うと思ったか! これは全て私の実力! あんた関係なし! ハハハッ!」
唖然としてつい顔を上げてしまったけれど、僕は本当に腹が立った。
「くっ……キミって奴は」
だけど彼女はそんな僕の鼻先を指でピンと弾くと笑ったんだ。
「フフフ。ばーか」
その笑顔は悪の魔女とは思えないほど可憐で、僕は怒ることも忘れて見入ってしまった。
きっとさぞかし僕は間の抜けた顔をしていたことだろう。
その日の彼女は珍しく機嫌がいいようで、やけに浮かれた笑顔で話しかけてきたんだ。
「私、バージョンアップされたみたいよ」
話を聞いてほしくてたまらない、といった表情の彼女に僕は尋ねた。
「どういうこと?」
彼女の話によれば最新のアップグレードによって、このゲームにボス攻略ランキングという項目が新設されたらしい。
どれだけ強敵を倒したか、プレイヤー同士で競うランキング表だ。
難易度の高いボスを攻略することによってこのランキングが上昇するんだけど、ミランダは攻略難易度が最高のAランクなので、ボス攻略ランキングを上昇させたいプレイヤーにとっては挑み甲斐のある相手だった。
このランキングで上位になると希少アイテムが入手しやすくなるなど、プレイヤーは知名度の上昇によるゲーム内での様々な恩恵を受けられるらしい。
これによってミランダにはトレジャーハント系ダンジョンのボスとしての役割のみならず、新たな存在意義が追加されたことになる。
彼女は誇らしげにそうした経緯を僕に話してくれた。
でも、彼女からそのことを聞かされた僕は、自分の胸の内に複雑な感情が宿るのを感じた。
実力を認められてミランダが日の目を見ることは素直に嬉しい反面、マイナーな存在だった彼女が今よりも人の注目を浴びることで遠くに行ってしまうかのような寂しさを僕は感じてしまった。
ウェッ!
自分気持ち悪っ!
僕は自分で思っていた以上にミランダに執心していることを気付かされて、何だか照れくさいような居心地が悪いような心持ちを覚えた。
だけどミランダは彼女にしては珍しく真摯な表情を見せると僕をじっと見つめた。
「これもブレずに自分のキャラを貫き通した結果ね。そう考えると、あんたのおかげかも」
自分の役どころを徹底して演じきること。
それは確かに僕がミランダに勧めたことだけど、まさか彼女がそれを感謝してくれているなんて、毛ほどにも思わなかったんだ。
「ぼ、僕は別に……」
照れくさくてつい下を向いてしまったけれど、僕は本当に嬉しかった。
「なぁんて言うと思ったか! これは全て私の実力! あんた関係なし! ハハハッ!」
唖然としてつい顔を上げてしまったけれど、僕は本当に腹が立った。
「くっ……キミって奴は」
だけど彼女はそんな僕の鼻先を指でピンと弾くと笑ったんだ。
「フフフ。ばーか」
その笑顔は悪の魔女とは思えないほど可憐で、僕は怒ることも忘れて見入ってしまった。
きっとさぞかし僕は間の抜けた顔をしていたことだろう。
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