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第四話 バルデア教
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深い森の中、少し開けた空間で背中合わせになって見上げながらクリスは呟くように言った。
「さて、フォス。質問いいですか?」
「嫌だっつったってするんだろ。手短にしろ」
「この状況、どっちのせいだと思います?」
他人事のように聞いたクリスの視界には、周囲を包囲する武器を持った男たちの姿。
それに面倒そうに息を吐いて、ファウストは銃を片手に答える。
「五分五分だな」
「私もそう思います」
「ファウスト! 積年の恨み果たさせてもらうぞ!」
どちらのせいの可能性もあるだろ、と意見が一致したところで男たちの一人が叫んだ。
放たれた銃弾をクリスが振るった鞭がたたき落とす。
なに製の鞭だよ、と思いながらも面倒なのでファウストは尋ねない。
「おや、フォスのせいでしたか」
「てめえのせいの時もあるだろ」
「はい、なのでお互い様ですね。
では、一掃しますか」
にっこりクリスが微笑んだ瞬間、男たちが苦しみだしてその場に倒れた。
わずか数秒、それでもう男たちに息はない。相変わらずの即効性だ。
「最初からそれやれよ」
「だって一応制約があるんですよ」
「制約?」
「こんな力に、なんの制約もないと思います?」
面倒くさいとばかりに文句を言ったら意外な言葉が返ってきてファウストは目を瞠った。
だがクリスの言葉はもっともだ。
「なんの制約もなかったら、私はすぐにでもヴァイオラ公爵家に行って全員殺してますが」
「…まあ、確かにな」
意外だ。誰でもなんでも殺せる力かと思っていた。
だが確かにこんな無分別な力、制約がないとおかしいか。
「ファ、ウスト、な、で」
不意に地をずるずると這って、息も絶え絶えにファウストに手を伸ばす男の一人を見て、クリスが仕方なさそうに、
「おや、殺し損ねたのがいましたか。やはりいっぺんにやると精度が落ちますね」
と呟く。
「ファウスト…」
「うるせえ」
苛立ったように吐き捨てて、銃でその頭を撃ち抜く。鮮血が散って、静けさが戻った。
「その名で呼ぶな」
「本当にその名前、嫌いなんですね」
「知ってんだろ」
「まあ、でももったいない」
「は?」
深い関心などなさそうに言われて半眼になったファウストは、月明かりの下で微笑んだその美しさと言葉に息を呑む。
「綺麗な名前じゃないですか。
『始まりの一人』って意味ですよ。本来は。
悪魔に取り憑かれた男の名前なんて、後生の物語の後付けです」
その姿に、笑みに、言葉に一瞬見惚れたように時が止まって、ややあって深く息を吐く。
「…悪魔に取り憑かれた男の名前って最初に言った奴が、説得力ねえよ」
「あはは、その通りです。
さて、次の街に行きましょうか」
転がった大量の死体など興味なさそうに、道ばたのゴミのように言ったクリスにふと、足下に転がったさっきの男の遺体を一瞥した。
「………ああ」
こいつは自分を仲間だと思っていたのかもしれないが、生憎と自分は違う。
気を許した相手なんていない。今までずっと。
そうやって生きて来たのだから。
次の街に到着したのは翌日の昼前だった。
「閑散としてますねえ」
「なにかあったのか?」
だが街の中はしんと静まりかえっていて、人の姿が見えない。
不意にすぐそばの家の扉が開いて、クリスとファウストを見るなり家の中に戻ろうとしたので呼び止めた。
「失礼します。あの、旅人なんですがなにかこの街でありました?」
クリスに尋ねられ、その住人はほっと息を吐く。
「なんだ、旅人か。あいつらの仲間じゃないのか」
「なにがです?」
「この街の近くにある、バルデア教の奴らだよ」
そう、困り果てた口調で彼は言った。
「なるほど。そのバルデア教に入信する者が後を絶たないと」
先ほどの住人から聞いた話ではそうだ。
街の閑散とした道を歩きながら、ファウストは少し眉を顰める。
「異常だな」
「そうですか?」
「嵌まる奴は嵌まるが、数が多すぎる。普通冷静に見極めようとする奴らがそれなりにいるもんだ」
「確かに」
ズボンのポケットに片手を突っ込んだまま呟くように言ったファウストにクリスが頷いた時だ。
「てめえのせいだ!」
不意に響いた怒声に、顔を見合わせる。
視線を道の向こうにやると、街の住人らしき男性に胸ぐらを掴まれている優男がいた。
「あのー、何事ですか?」
「ああ!? 旅人は引っ込んで…ヒッ」
声をかけたクリスに怒鳴り返した住人は、その隣に立つ並外れた巨躯のファウストを見上げて悲鳴を漏らした。
そのままさっさと逃げて行った住人を見やって、ファウストは苛立ち紛れに煙草をくわえて火を付ける。
「大丈夫ですか?」
「ああ、夢のようだ」
一応という風に声をかけたクリスは、急に手を取られて目を瞠る。
優男は恍惚とした表情でクリスを見つめた。
「美しい女性だ。あなたを待っていました。
わたしはセドリックと申します」
「はあ…。あの、なにかあったんですか?」
「あなたに比べれば、取るに足らない」
「おや、新手のナンパですか?」
ぎゅうっと手を握られ、クリスがにっこりと笑ったまま呟いた矢先、ファウストが長い腕で優男──セドリックの手を払う。
「邪魔だ。退け」
ドスの利いた声で脅され、セドリックはわずかに身を引いたがすぐに、
「またお会いしましょう。美しい人」
とクリスに囁いて背を向けた。
その姿を見送りながら、
「助かりました。でもよく動いてくれましたね?」
と意外そうにクリスはファウストに尋ねる。
「ほっといたらお前、あの男を殺してただろ」
「さすがに街中でそれはしませんよ」
「街中じゃなかったらするのか」
「当然です」
「迷いもせず言い切るな」
人畜無害そうな顔で即答したクリスにファウストが呆れた。
「だって、人でなしですから。私」
なのにクリスは当たり前の事実を口にするように言う。
「フォスは、私の真似しちゃ駄目ですよ」
そう、翳りなど見えない笑顔で言われて、そのまま歩き出したクリスの背を見やる。
口に咥えた煙草を指に挟んで、
「…人でなし仲間って言ったのは誰だよ」
そう、どこか拗ねた声が詰った。
なんだか仲間はずれにされたような気分だった。
その後、冒険者ギルドでも同様の話を聞き、入信者たちを家族が探していると報酬を提示された二人は森に探しにやってきた。
鬱蒼とした木々が囲む中、しばらく進むと、不意に人の気配を感じる。
いつの間にか周囲にいるのは、普通の街人の服装の男女の集団。
おそらくは彼らが入信した者たちだ。
「正気じゃねえぞ目が」
「さすがに殺しちゃまずいですねえ」
ギルドからも依頼を受けましたし、とクリスが呟いた瞬間だ。
彼らが襲いかかってきた。
ファウストは長い腕と足で蹴ったり殴ったりして彼らの動きを止める。
クリスは鞭を振るって、身体をしびれさせて動きを封じたが、不意にこちらに迫ってきた女が振り上げたナイフを躱す。
そのまま身体を蹴れば遠ざけられたのに、その女の腹が大きいのを見て一瞬動きに躊躇いが生まれた。
瞬間、身重の女の背後から放たれた銃弾がクリスの肩をかすめる。
衝撃から背後に傾いた身体。そこは崖のすぐそばで、足下が崩れた。
そのまま落下したクリスの腕を、大きな手が掴む。
「おい、なにやってるクソ女!」
クリスの手を掴んだファウストがその場にしゃがみ込んで引っ張り上げようとする。
「あはは、失敗しちゃいました」
宙にぶら下がったまま、クリスは脳天気に笑ってみせると諭すように言った。
「なにやってるんですか、フォス。
私から逃げられるいい機会ですよ」
「知らねえよそんなの」
「私につきまとわれるの、嫌なんじゃないですか」
「いいから、黙ってろ」
瞬間、背後の信者が振るったナイフがファウストの背中を薄く切り裂いた。
地面に手を突いて、ファウストは力尽くでクリスを引き上げる。
その身体を抱きかかえて尻餅をつくと叫んだ。
「動きを止めろ!」
ファウストの声に答えて、クリスは鞭を振るう。
その鞭が触れた信者たちは身体がしびれ、その場にくずおれた。
静かになった木々の合間、自分を抱くファウストの荒い呼吸を聞きながら、クリスは問う。
「なんで助けたんですか?」
「俺じゃあいつらを殺さず止められねえだろ」
「まあ、確かにそうですね」
たくましい腕の中で、静かに目を閉じてクリスは答える。
「ええ、そういうことにしましょう」
そう、自分に言い聞かせるように。
「さて、フォス。質問いいですか?」
「嫌だっつったってするんだろ。手短にしろ」
「この状況、どっちのせいだと思います?」
他人事のように聞いたクリスの視界には、周囲を包囲する武器を持った男たちの姿。
それに面倒そうに息を吐いて、ファウストは銃を片手に答える。
「五分五分だな」
「私もそう思います」
「ファウスト! 積年の恨み果たさせてもらうぞ!」
どちらのせいの可能性もあるだろ、と意見が一致したところで男たちの一人が叫んだ。
放たれた銃弾をクリスが振るった鞭がたたき落とす。
なに製の鞭だよ、と思いながらも面倒なのでファウストは尋ねない。
「おや、フォスのせいでしたか」
「てめえのせいの時もあるだろ」
「はい、なのでお互い様ですね。
では、一掃しますか」
にっこりクリスが微笑んだ瞬間、男たちが苦しみだしてその場に倒れた。
わずか数秒、それでもう男たちに息はない。相変わらずの即効性だ。
「最初からそれやれよ」
「だって一応制約があるんですよ」
「制約?」
「こんな力に、なんの制約もないと思います?」
面倒くさいとばかりに文句を言ったら意外な言葉が返ってきてファウストは目を瞠った。
だがクリスの言葉はもっともだ。
「なんの制約もなかったら、私はすぐにでもヴァイオラ公爵家に行って全員殺してますが」
「…まあ、確かにな」
意外だ。誰でもなんでも殺せる力かと思っていた。
だが確かにこんな無分別な力、制約がないとおかしいか。
「ファ、ウスト、な、で」
不意に地をずるずると這って、息も絶え絶えにファウストに手を伸ばす男の一人を見て、クリスが仕方なさそうに、
「おや、殺し損ねたのがいましたか。やはりいっぺんにやると精度が落ちますね」
と呟く。
「ファウスト…」
「うるせえ」
苛立ったように吐き捨てて、銃でその頭を撃ち抜く。鮮血が散って、静けさが戻った。
「その名で呼ぶな」
「本当にその名前、嫌いなんですね」
「知ってんだろ」
「まあ、でももったいない」
「は?」
深い関心などなさそうに言われて半眼になったファウストは、月明かりの下で微笑んだその美しさと言葉に息を呑む。
「綺麗な名前じゃないですか。
『始まりの一人』って意味ですよ。本来は。
悪魔に取り憑かれた男の名前なんて、後生の物語の後付けです」
その姿に、笑みに、言葉に一瞬見惚れたように時が止まって、ややあって深く息を吐く。
「…悪魔に取り憑かれた男の名前って最初に言った奴が、説得力ねえよ」
「あはは、その通りです。
さて、次の街に行きましょうか」
転がった大量の死体など興味なさそうに、道ばたのゴミのように言ったクリスにふと、足下に転がったさっきの男の遺体を一瞥した。
「………ああ」
こいつは自分を仲間だと思っていたのかもしれないが、生憎と自分は違う。
気を許した相手なんていない。今までずっと。
そうやって生きて来たのだから。
次の街に到着したのは翌日の昼前だった。
「閑散としてますねえ」
「なにかあったのか?」
だが街の中はしんと静まりかえっていて、人の姿が見えない。
不意にすぐそばの家の扉が開いて、クリスとファウストを見るなり家の中に戻ろうとしたので呼び止めた。
「失礼します。あの、旅人なんですがなにかこの街でありました?」
クリスに尋ねられ、その住人はほっと息を吐く。
「なんだ、旅人か。あいつらの仲間じゃないのか」
「なにがです?」
「この街の近くにある、バルデア教の奴らだよ」
そう、困り果てた口調で彼は言った。
「なるほど。そのバルデア教に入信する者が後を絶たないと」
先ほどの住人から聞いた話ではそうだ。
街の閑散とした道を歩きながら、ファウストは少し眉を顰める。
「異常だな」
「そうですか?」
「嵌まる奴は嵌まるが、数が多すぎる。普通冷静に見極めようとする奴らがそれなりにいるもんだ」
「確かに」
ズボンのポケットに片手を突っ込んだまま呟くように言ったファウストにクリスが頷いた時だ。
「てめえのせいだ!」
不意に響いた怒声に、顔を見合わせる。
視線を道の向こうにやると、街の住人らしき男性に胸ぐらを掴まれている優男がいた。
「あのー、何事ですか?」
「ああ!? 旅人は引っ込んで…ヒッ」
声をかけたクリスに怒鳴り返した住人は、その隣に立つ並外れた巨躯のファウストを見上げて悲鳴を漏らした。
そのままさっさと逃げて行った住人を見やって、ファウストは苛立ち紛れに煙草をくわえて火を付ける。
「大丈夫ですか?」
「ああ、夢のようだ」
一応という風に声をかけたクリスは、急に手を取られて目を瞠る。
優男は恍惚とした表情でクリスを見つめた。
「美しい女性だ。あなたを待っていました。
わたしはセドリックと申します」
「はあ…。あの、なにかあったんですか?」
「あなたに比べれば、取るに足らない」
「おや、新手のナンパですか?」
ぎゅうっと手を握られ、クリスがにっこりと笑ったまま呟いた矢先、ファウストが長い腕で優男──セドリックの手を払う。
「邪魔だ。退け」
ドスの利いた声で脅され、セドリックはわずかに身を引いたがすぐに、
「またお会いしましょう。美しい人」
とクリスに囁いて背を向けた。
その姿を見送りながら、
「助かりました。でもよく動いてくれましたね?」
と意外そうにクリスはファウストに尋ねる。
「ほっといたらお前、あの男を殺してただろ」
「さすがに街中でそれはしませんよ」
「街中じゃなかったらするのか」
「当然です」
「迷いもせず言い切るな」
人畜無害そうな顔で即答したクリスにファウストが呆れた。
「だって、人でなしですから。私」
なのにクリスは当たり前の事実を口にするように言う。
「フォスは、私の真似しちゃ駄目ですよ」
そう、翳りなど見えない笑顔で言われて、そのまま歩き出したクリスの背を見やる。
口に咥えた煙草を指に挟んで、
「…人でなし仲間って言ったのは誰だよ」
そう、どこか拗ねた声が詰った。
なんだか仲間はずれにされたような気分だった。
その後、冒険者ギルドでも同様の話を聞き、入信者たちを家族が探していると報酬を提示された二人は森に探しにやってきた。
鬱蒼とした木々が囲む中、しばらく進むと、不意に人の気配を感じる。
いつの間にか周囲にいるのは、普通の街人の服装の男女の集団。
おそらくは彼らが入信した者たちだ。
「正気じゃねえぞ目が」
「さすがに殺しちゃまずいですねえ」
ギルドからも依頼を受けましたし、とクリスが呟いた瞬間だ。
彼らが襲いかかってきた。
ファウストは長い腕と足で蹴ったり殴ったりして彼らの動きを止める。
クリスは鞭を振るって、身体をしびれさせて動きを封じたが、不意にこちらに迫ってきた女が振り上げたナイフを躱す。
そのまま身体を蹴れば遠ざけられたのに、その女の腹が大きいのを見て一瞬動きに躊躇いが生まれた。
瞬間、身重の女の背後から放たれた銃弾がクリスの肩をかすめる。
衝撃から背後に傾いた身体。そこは崖のすぐそばで、足下が崩れた。
そのまま落下したクリスの腕を、大きな手が掴む。
「おい、なにやってるクソ女!」
クリスの手を掴んだファウストがその場にしゃがみ込んで引っ張り上げようとする。
「あはは、失敗しちゃいました」
宙にぶら下がったまま、クリスは脳天気に笑ってみせると諭すように言った。
「なにやってるんですか、フォス。
私から逃げられるいい機会ですよ」
「知らねえよそんなの」
「私につきまとわれるの、嫌なんじゃないですか」
「いいから、黙ってろ」
瞬間、背後の信者が振るったナイフがファウストの背中を薄く切り裂いた。
地面に手を突いて、ファウストは力尽くでクリスを引き上げる。
その身体を抱きかかえて尻餅をつくと叫んだ。
「動きを止めろ!」
ファウストの声に答えて、クリスは鞭を振るう。
その鞭が触れた信者たちは身体がしびれ、その場にくずおれた。
静かになった木々の合間、自分を抱くファウストの荒い呼吸を聞きながら、クリスは問う。
「なんで助けたんですか?」
「俺じゃあいつらを殺さず止められねえだろ」
「まあ、確かにそうですね」
たくましい腕の中で、静かに目を閉じてクリスは答える。
「ええ、そういうことにしましょう」
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