せっかくBLゲームに転生したのにモブだったけど前向きに生きる!

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第一章 ~ゲームの流れをおさらい&自分がモブだと認識する~

チョイ悪なオッサン兵士に頼ろう

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「おいおい、せっかく覚えててやったのに、オッサンはねぇだろよ。」
「ルサーさん、そんな報告ありましたっけ?」

オレに苦笑いのオッサン……ルサーさんに、青年兵士がちょっと非難する感じで言う。
ルサーさんは、メンドくさそうな顔で机に座った。

この人、机に座るの好きだな。

「話はさっき聞いたばっかなんだよ。書類は夕方までに上げりゃいいだろ。」
「そう言っておいて忘れないでくださいね。」
「あー、はいはい。分かってるって。……それより、ど~した?」

ルサーさんはワザとらしく、オレを見た。
さっきオレも同じこと考えてたから分かるけど、話を変えたかったんだろな。


「あ、うん。ちょっと聞きたいことがあったから。」
「この子……町の名前を聞いたんですよ。ルサーさん、何か知ってます?」
「ぁん? なんだ……。この町の名前も分からなかったのか?」

こっくり頷くオレ。
なんかデジャヴ感じる。

「えっと、町の名前は分かったから、もういいんだけどさ。オッサン、オレ、もう一つ聞きたいことがあるんだけど。」
「だから、オッサンは止せっつ~の。……ルサーでいい。ど~でもいいが、コイツと話してるときと、差ァ付けてねぇか?」

言われてみたら、ちょっとそんな気がして来た。

なんとなくオレ、オッサンは気安い感じがしちゃってる。
馴れ馴れしくて気を悪くさせちゃったかな。

「……確かにそうかも。ごめんなさい。」
「まっ、い~けどよ。お前さん、まだ成人したてって感じだもんなァ。」

オッサン……いや、ルサーはそう言って、オレの頭をぽふぽふってした。

成人してるって分かってはくれてるんだろうけど、この対応。
オレの態度を気にしてないってのは、有難いけどさ。


「……で、何が聞きたい? 言っとくが、ここで聞かれても、お前さんの名前は分からないと思うぞ?」
「ルサーさん。彼の名前が分からないとは、どういう……?」
「オレの名前はもうこの際、どうでも良くなったんだけど……なぁ、ルサー? この町に、ビルメリオって名前の新米兵士、いないか? オレはビリーって呼んでたんだけど。」
「そこのキミ。自分の名前がどうでも良いとは……?」
「ビルメリオ……? ビリー……。……さあなぁ。」

オッサンが「ルサーって呼べ」って言ったから、遠慮なくルサー呼びして、聞きたかったビリーのことを聞いてみた。
ちょっと思い当たらないみたいで、ルサーは腕組みをして空中を睨んだ。
けどすぐに腕を解いて、自分のおでこをトントン叩いてからオレを見る。

「……そんな名前の兵士は知らねぇな。この町にいるんで間違いないのか?」
「そっか、ありがと。……どの町にいるかは、実は分かんないんだ。」


勤務年数が長そうなルサーでも知らないってことは、きっとビリーがいるのはこの町じゃないんだな。


離れちゃった幼馴染と、見知らぬ町で偶然に再会……なんてドラマチックな展開が、モブのオレに用意されてるワケないかぁ。
残念だけど、ここにいないもんは仕方ない。

ど~でもいいけど、ルサー……同僚の兵士にちゃんと返事しなよ。
あ、オレもか。


「……ルサーさん、どういう事ですか?」

ほら、ちょっと怒らせちゃったみたいだ。
こめかみに青筋でも浮かびそうな表情で、青年兵士がルサーに詰め寄ってる。



ルサーが説明してくれてる……くれるよね?……間に。

オレはこれからのこと、別な方法で考えなくちゃ。
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