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第四章 ~なんだかんだでゲームに沿う形でハーレムっぽい感じになる~
気付けば惚れてた男・2 $ルサー$
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外はかなり明るくなった。もうすぐ昼って所か。
気付いた俺は重たい腰を上げた。
このままウダウダしてても仕方ねぇ。
腹も減って来た。こんな時でも、よくまぁ減るモンだ。
思い出してみれば、あん時……宮殿に幽閉されてた時だって。
二日目ぐらいにゃ、ちょっとずつメシを食ってたな。
案外と俺は図太く出来てるらしい。
「はぁ……。何か……食うか。」
誰も居ねぇのに独り言とか。
鍋の蓋を取って見ると、ベーコンと野菜のスープが出来上がってた。
適当に温めて皿に盛り付ける。
さっそく食べ始めたものの。あんまり味が分からねぇ。
アイツが作った料理なんだから、美味いハズなんだがな……。
惰性でスプーンを口に運びながら、俺はついついアイツの事を考えてた。
空腹が満たされて少しは余裕が出て来たのかも知れん。
アイツが出てった現実を徐々に受け入れながら、今はどこで何をしてるのか……誰といるのか……。そんな事ばっかりだ。
あんな時間に出てって、昨夜はどうやって過ごしたんだ?
誰か、男の所にでも……いや。いくらアイツがタチだって、すぐに都合良くネコに出会えるとは限らねぇ。
ネコの方だって、あんな遅い時間までタチを漁ってるワケでもねぇし。そもそも男を欲しがってる奴ならとっくに相手を見付けてる時間だったろう。
行き場の無ぇアイツが暗い道をトボトボ歩いてる姿が容易に思い浮かんだ。
アイツは自分の名前も分からねぇし、どっか抜けてるトコもある。
まさか野宿とかしてねぇよな?
腹を空かせたりしてねぇよな?
ツライ思いをしてねぇといいんだが……とか考えた時に、ふと思い出した。
病院で、元・タチ娼夫のリオが言ってた事を。
――― 「彼の事が好き。好きだって告白した。」
――― 「ルサーを蹴落とすツモリじゃない。」
……ハッ、ざまぁねぇ。俺を蹴落とすとか、それ以前の話だ。
出てったアイツは、ひょっとしたらリオの所にでも転がり込むんだろうか。
リオは若いし、美形だし、アイツの事が好きだって真正面から口に出す勇気も持ってる。
アイツが「一緒に暮らしたい」って言えば、リオならきっと素直に喜ぶだろう。
食事が終わっても、アイツは帰って来ねぇ。
不貞腐れたガキみたいに皿をテーブルの離れた位置に押しやり、俺はまた突っ伏した。
何もやる気がしねぇ。
今日はずっとこうやってダラダラ過ごすツモリだ。
心のどっかで期待して、待ってる。
何も無かったように、ひょっこりアイツが帰って来る事を。
……休日をこんな風に過ごすなんて思ってもなかった。
呼出音が鳴る音に、自分がウトウトしてた事に気付いた。
ベルはやたら忙しなく室内に響く。
大昔にあった時のように俺はそれを無視した。
あの頃と違って今の俺は、兵士としてそれなりに知り合いはいる。
だから誰かが訪ねて来る可能性はあったんだが。生憎と、今は相手が誰であれ、対応してやれる気力が無ぇ。
それに今日は休みだ。放っておいたら諦めるだろうと判断した。
だが呼出音はしつこかった。
気の所為か、玄関扉を叩くような音まで聞こえ出す。
「……ったく、誰だ? ……くそッ。」
もし家の外で騒ぎ出すようなら流石に近所迷惑だ。
俺は仕方なく、悪態を吐いて立ち上がった。
廊下に出た俺の耳に、玄関で叫んでるらしい男の声が入って来る。
思わず俺の足は止まった。
「ルサー、開けてくれぇっ!」
扉を叩きながら俺の名を呼んでるのは、アイツの声だった。
何度も何度も、あんな大声で。
縺れる足で玄関まで、やっと辿り着いて、慌てて扉を開けた。
ちょっとでも躊躇してたら、そのままアイツの声が消えそうな気がして焦った。
「ルサー!」
俺を見たアイツが嬉しそうな顔を見せる。
逆にアイツを見た俺は……どんな顔をしたらいいか、分からなくなった。
今、俺の前にアイツが居るのを見たら。
ホッとした。……あぁ、ホッとしたんだ、俺は。
なのに、なんで俺は……こんな苦しいんだ?
「昨夜、何処に行ってた。」
ようやく俺の口から出たのがコレだ。
俺はただ、心配だっただけだ。責めたいワケじゃねぇのに。
地べたに手を付いて謝るアイツを、決して素直とは呼べない言い方で、家の中に入れた。
もうちっと違う言い方もあったろうよ。
あんまりにも臆病過ぎて……自分が情けねぇ。
リオは、俺がアイツの恋人だと思ったから義理を通そうとしたのによ。
肝心の俺は、同じ土俵に立ててさえ居なかった。
アイツがちゃんと付いて来てるか。不安になって振り返る。
視界がぼやけてると思った瞬間、俺はアイツに抱き竦められてた。
耳元でアイツが優しく謝る。
俺の過去について、殆ど知らねぇって言ったアイツを、信じる事にした。
ちょっと前にも抱き合ったハズだってのに。随分と久し振りな感じがする。
アイツの腕の中で、肩の辺りにそっと顔を埋めた。
息を吸い込むと、鼻腔に感じる石鹸の匂い。……石鹸?
石鹸、か……。
そうか、昨夜は……風呂に入れるようなトコにいた、ってワケだな?
胸の中で急激に湧き上がる苛立ちは、明らかに、嫉妬だった。
アイツが……俺の知らねぇ奴と一緒に過ごしたって事実が頭に来た。
ちょっと前まで、そんな可能性は散々考えてたのに、な。
明らかにタチっぽく見えるアイツが、いつまでも放っとかれるワケが無ぇ。
だがこうやって現実に直面して、目の奥がカッと赤くなる錯覚を感じるぐらいには。
俺の感情は波立ってた。
気付いた俺は重たい腰を上げた。
このままウダウダしてても仕方ねぇ。
腹も減って来た。こんな時でも、よくまぁ減るモンだ。
思い出してみれば、あん時……宮殿に幽閉されてた時だって。
二日目ぐらいにゃ、ちょっとずつメシを食ってたな。
案外と俺は図太く出来てるらしい。
「はぁ……。何か……食うか。」
誰も居ねぇのに独り言とか。
鍋の蓋を取って見ると、ベーコンと野菜のスープが出来上がってた。
適当に温めて皿に盛り付ける。
さっそく食べ始めたものの。あんまり味が分からねぇ。
アイツが作った料理なんだから、美味いハズなんだがな……。
惰性でスプーンを口に運びながら、俺はついついアイツの事を考えてた。
空腹が満たされて少しは余裕が出て来たのかも知れん。
アイツが出てった現実を徐々に受け入れながら、今はどこで何をしてるのか……誰といるのか……。そんな事ばっかりだ。
あんな時間に出てって、昨夜はどうやって過ごしたんだ?
誰か、男の所にでも……いや。いくらアイツがタチだって、すぐに都合良くネコに出会えるとは限らねぇ。
ネコの方だって、あんな遅い時間までタチを漁ってるワケでもねぇし。そもそも男を欲しがってる奴ならとっくに相手を見付けてる時間だったろう。
行き場の無ぇアイツが暗い道をトボトボ歩いてる姿が容易に思い浮かんだ。
アイツは自分の名前も分からねぇし、どっか抜けてるトコもある。
まさか野宿とかしてねぇよな?
腹を空かせたりしてねぇよな?
ツライ思いをしてねぇといいんだが……とか考えた時に、ふと思い出した。
病院で、元・タチ娼夫のリオが言ってた事を。
――― 「彼の事が好き。好きだって告白した。」
――― 「ルサーを蹴落とすツモリじゃない。」
……ハッ、ざまぁねぇ。俺を蹴落とすとか、それ以前の話だ。
出てったアイツは、ひょっとしたらリオの所にでも転がり込むんだろうか。
リオは若いし、美形だし、アイツの事が好きだって真正面から口に出す勇気も持ってる。
アイツが「一緒に暮らしたい」って言えば、リオならきっと素直に喜ぶだろう。
食事が終わっても、アイツは帰って来ねぇ。
不貞腐れたガキみたいに皿をテーブルの離れた位置に押しやり、俺はまた突っ伏した。
何もやる気がしねぇ。
今日はずっとこうやってダラダラ過ごすツモリだ。
心のどっかで期待して、待ってる。
何も無かったように、ひょっこりアイツが帰って来る事を。
……休日をこんな風に過ごすなんて思ってもなかった。
呼出音が鳴る音に、自分がウトウトしてた事に気付いた。
ベルはやたら忙しなく室内に響く。
大昔にあった時のように俺はそれを無視した。
あの頃と違って今の俺は、兵士としてそれなりに知り合いはいる。
だから誰かが訪ねて来る可能性はあったんだが。生憎と、今は相手が誰であれ、対応してやれる気力が無ぇ。
それに今日は休みだ。放っておいたら諦めるだろうと判断した。
だが呼出音はしつこかった。
気の所為か、玄関扉を叩くような音まで聞こえ出す。
「……ったく、誰だ? ……くそッ。」
もし家の外で騒ぎ出すようなら流石に近所迷惑だ。
俺は仕方なく、悪態を吐いて立ち上がった。
廊下に出た俺の耳に、玄関で叫んでるらしい男の声が入って来る。
思わず俺の足は止まった。
「ルサー、開けてくれぇっ!」
扉を叩きながら俺の名を呼んでるのは、アイツの声だった。
何度も何度も、あんな大声で。
縺れる足で玄関まで、やっと辿り着いて、慌てて扉を開けた。
ちょっとでも躊躇してたら、そのままアイツの声が消えそうな気がして焦った。
「ルサー!」
俺を見たアイツが嬉しそうな顔を見せる。
逆にアイツを見た俺は……どんな顔をしたらいいか、分からなくなった。
今、俺の前にアイツが居るのを見たら。
ホッとした。……あぁ、ホッとしたんだ、俺は。
なのに、なんで俺は……こんな苦しいんだ?
「昨夜、何処に行ってた。」
ようやく俺の口から出たのがコレだ。
俺はただ、心配だっただけだ。責めたいワケじゃねぇのに。
地べたに手を付いて謝るアイツを、決して素直とは呼べない言い方で、家の中に入れた。
もうちっと違う言い方もあったろうよ。
あんまりにも臆病過ぎて……自分が情けねぇ。
リオは、俺がアイツの恋人だと思ったから義理を通そうとしたのによ。
肝心の俺は、同じ土俵に立ててさえ居なかった。
アイツがちゃんと付いて来てるか。不安になって振り返る。
視界がぼやけてると思った瞬間、俺はアイツに抱き竦められてた。
耳元でアイツが優しく謝る。
俺の過去について、殆ど知らねぇって言ったアイツを、信じる事にした。
ちょっと前にも抱き合ったハズだってのに。随分と久し振りな感じがする。
アイツの腕の中で、肩の辺りにそっと顔を埋めた。
息を吸い込むと、鼻腔に感じる石鹸の匂い。……石鹸?
石鹸、か……。
そうか、昨夜は……風呂に入れるようなトコにいた、ってワケだな?
胸の中で急激に湧き上がる苛立ちは、明らかに、嫉妬だった。
アイツが……俺の知らねぇ奴と一緒に過ごしたって事実が頭に来た。
ちょっと前まで、そんな可能性は散々考えてたのに、な。
明らかにタチっぽく見えるアイツが、いつまでも放っとかれるワケが無ぇ。
だがこうやって現実に直面して、目の奥がカッと赤くなる錯覚を感じるぐらいには。
俺の感情は波立ってた。
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