せっかくBLゲームに転生したのにモブだったけど前向きに生きる!

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第四章 ~なんだかんだでゲームに沿う形でハーレムっぽい感じになる~

告白されたけどなんか微妙じゃないか

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カシュの家は、オレが思ってたよりも部屋数があった。
日本の一人暮らし用マンションみたいに一部屋、又は小さめの寝室込みで二部屋、みたいな予想をしてたけど。
風呂とトイレがあって。部屋は三つあった。

玄関から入ってすぐに扉。ここはカシュの寝室なんだってさ。
廊下を真っ直ぐ行くと、突き当りと横に扉が一つずつ。
横の扉の方は、ビリーの部屋だそうだ。
突き当りの扉を開けて、その先はLDK。キッチンとダイニングとリビングが一緒になってる部屋だった。



カシュとビリーが朝食を摂ってる間、オレは長いソファでフルーツティーを御馳走になってた。

ビリー、カシュが帰って来るまで朝御飯食べるの待ってたんだな。
招かれたとは言え、急に来ちゃって申し訳ない。

食べ終わった食器はすぐにカシュが洗うようだ。
飲み物の入ったコップをビリーに渡しながら、カシュが小声で何か言う。
ビリーはやや考える仕草をしたけど、コックリ頷いた。


「……隣、いい?」
「あぁもちろん。……って、オレんちじゃないし。」

コップをテーブルに置いたビリーが横に座る。
会話する距離を保つ為にか、ちょっと離れた端の方に。


「えーと……ビリー、昨日振りだな。」
「うん……。」
「昨日はゴメン、全然喋れなかったな。オレ、急いでたから。」
「用事は……しょうがない。」

用事の内容が内容なだけに、その点に関しては心苦しいぞ。


さて……ビリーと色々話したい。って思って来たけど、どうしよう。
久し振りに会ったから普通に、思い出話とかもしたり、お互いの近況報告みたいなのもしたい。
養育所の場所とか近くの村や町とか、オレがまだ思い出せてない記憶をビリーに聞きたい。
何日も経っちゃってるけど、養育所で誰かが心配してるかも知れないから、安心して貰う為に一度は帰った方がいいだろうからな。
ビリーの方がオレより先に来てるなら、聞いたら分かるハズだろ?
でもその話を始めたら、結構長い時間を潰しちゃうか。

あ~でも、やっぱり、一番気になる話から始めよう。
ビリーとカシュのこと。
カシュはなんか諦めてるみたいだけど、玄関を開けたビリーは乏しい表情の中に嫉妬が混じってるような感じに見えたぞ。


「ビリー。カシュが食器洗い終わったら、ちょっと話したい。たぶん……余計なお世話だろうけど。」
「……うん。じゃ……その、前に……。言う事、ある……聞いて?」
「ん? あぁ分かった。」

居住まいを正すオレ。
ビリーが上目遣いでオレを見る。

「これ……カシュも、知ってる話……。俺、ね……? ずっと、……イグゥが……好き。」
「ぅ……うん。……ぅんん?」

もし今日、ビリーからオレを好き云々って話が出たら、ちゃんと聞こうってオレは心の準備をしてた。
以前のオレだったら「そんなまさか」って、誤解するなって考えてただろうけど。
好きだって気持ちを言葉にするのは、結構勇気だったり勢いだったりが必要で、割とハードルが低くないって分かったから。
だから今も、ビリーの告白をシッカリ聞いたぞ。って示す為に頷いたんだ。


だけど、なんか……ビリーの表情が微妙だ。
声の調子には恥ずかしさと、オレへの好意を感じはするんだけど。でもそれだけじゃない。
怒ってるような、困ってるような、スネてるような。
表情はどっちかっていうと、そっち寄りだ。


「聞いて、る……?」
「あ、うん。聞いてるぞ。……ゴメン、気付かなくて。」
「イグゥ……。……色々忘れて、るんだ…」
「……へっ?」
「気に、しないで……。人間は、全部を……覚えられない、から。」

確かに色々思い出せてない記憶あるけど。そういう意味じゃない、よな?
気にするな、って言うなら本当に、気にしないぞ?


「本当は……もう。言わない、ツモリ…だった……。でも……。」

ビリーが視線をチラって流す。
その先には食器を洗うカシュの姿があった。

「……カシュが。俺の、気持ち……知ってて。……気にしてて。」

ビリーが一生懸命に説明しようとする。
オレは相槌を打たないで聞くことにした。

「俺……、上手に、言えなくて。別に……我慢、してない。……それは、違うから。でも、俺……イグゥが、好きで。迷惑で、ご免……。でも……。」

喋ってるビリーの唇が震えて来た。
自分一人で長く話してると不安になって来る、って子供の頃のビリーは言ってた。

一回休んだ方がいいか?

そう思って、ビリーの手にそっと触れた。
握らずに、重ねるだけ。

「大丈夫。ちゃんと聞いてるぞ。」
「ぅん……。でも、言わなきゃ……伝わらない、から。……たぶん、誤解する。」
「あぁ、そうだな。」


これはオレの推測だけど。
ビリーがオレを好きだってカシュは思ってて、更にその上、オレに会ったビリーから捨てられるんじゃないか……ってカシュは思ってそうだ。
でもオレ、そんな話にはならないような気がする。


「イグゥは……。イグゥ…、カシュの事……。……好き?」


……なんでその質問になったんだ?
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