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第五章 ~ゲームに無かった展開だから遠慮しないで歯向かう~
オレはもうちょい学習した方がいいって思った
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ケーキには尋常じゃない量の……精力増強剤とか催淫剤とかの類が滲み込んでた。
オレは一口だけで、しかもすぐ吐き出したから大丈夫だって思うけど。
目の前のフィロウはなんだか泣きそうな表情でオレを見てる。
ちゃんと説明してやらなきゃ、また別な機会に、同じ目に遭いそうだ。
「フィロウ……落ち着いて、オレの話を聞いてくれ。」
「……ぅん。」
「ケーキに、物凄い量のクスリが仕込まれてた。ハッキリ、何がとまでは言えないけど……十中八九、間違いないって思う。もしフィロウが食べてたら、酷い目に遭ったかも知れない。」
「…っ、そんな……。」
唇を震わせたフィロウの顔色が見る見る内に青白くなる。
チラって見たトレイには、二切れを切ってもまだ結構な大きさの長方形が残ってた。
「あれは処分した方がいいな。」
万が一でもあれを全部一人で食べてたら。……って思ったらゾッとするな。
養育所での訓練、真面目にやっといて良かった。
あの頃は正直に言って、これが役に立つ場面があるのか? って思ったけど。意外とあるもんだな。
しかも『毒の見極め』の授業って、どこの養育所でもやってるワケじゃないらしいんだ。
入院する前にリオと、子供の頃の話をしててさ。それで分かったんだけど。
ちなみにリオのトコじゃ、社交ダンスもしてないらしいぞ。
なんだかイレギュラーな感じだけど、あの養育所で育って良かったなぁ。
……とか、そっと感謝しながら。
もう一度ボトルからグラスに注いで、一杯、二杯、葡萄炭酸を飲み干した。
ふぅ、これだけ体内に水分を入れといたら大丈夫だろ。
クスリに気付いたクセにまんまと効果が出ちゃった。……なんて間抜けな事態に陥るのは回避しなきゃ。
それから、怯えるフィロウに。
なるべく言葉が汚くならないよう、オレなりに気を付けて説明した。
ケーキに仕込まれてたのは、精力を滾らせたり、ムラムラさせるような効果のある液体だ。切っただけでも滴って来るんだから、かなりの量が滲み込んでるだろう。
スプーンに一杯程度で効果がありそうなのに、それをケーキ一個分も食べたら、ほぼ間違いなく動けなくなりそうだ。大抵は途中でそれどころじゃなくなるだろうから、全部を食べ切れないだろうけど。
だけど下手したら、身体を壊す可能性も……男としての機能不全になる可能性もある。
「そん、な…に……?」
「強制的に身体を興奮させる薬物なんだ。許容量を超えれば、身体の一部が壊れるのは不思議じゃない。まぁ……食べてないから良かった。」
こうやってハッキリ言葉に出すと結構エグイなぁ。
勃起しなくなるとか、地獄以外の何物でもないぞ。
流石にそこまで影響が出る程、食べないけどなっ。
「フィロウは領主の息子だし、見た目も格好良いからさ。その場でか、近場で襲うツモリだったか。もしかしたら最悪、攫おうとした可能性も……、……っあ。」
オレは言葉を切った。
とうとうフィロウの目から涙が零れ落ちたからだ。
辛そうに眉を寄せて、オレに掴まれたままの手も白くなって震えてる。
「っご、……ゴメンな、さい…っ、まさか……そんな…」
「ゴメン、怖がらせたかったワケじゃないんだ。でも、な……? 知らない人から貰った物は、もうちょい気を付けないと駄目だぞ?」
何だかそのまま、どこかに消えちゃいそうで。オレは、泣きながら謝り続けるフィロウを引き寄せた。
背の高いフィロウはオレの肩に顔を押し付ける格好になって。
そんな場面じゃないのに、フィロウの髪が良い匂いでオレの鼻腔を擽って来る。
良い匂いを嗅ぎながらオレは、あやすようにフィロウの頭を撫でた。
フィロウが小さな声で謝罪を繰り返してる。
「そんなツモリ、じゃ……ゴメンなさ…」
「あれ、待てよ?」
急に思い付いたんだけどさ。
薬品漬けのケーキ、捨てないで取っといた方が良くないか? 仮にも領主の息子に『そういう物』を渡すのって、ヤバくないか? これって領主とか兵士とかに報告する案件?
や~、でもどうなんだろなぁ~。
「ボクの所為で……、イグゥが、不能に……っ。」
「待て待て、今のは聞き捨てならないぞぉ~。」
よりによって、オレが不能だとかっ。
そんな大問題が勃発しちゃあ、他の些細な問題なんかどうでもいいや。
「オレ自身よりオレの下半身の方がずっと勤勉だぞ~。」
「……え。……えっ?」
あれ、待てよ? オレの下半身がつまりオレ自身じゃないか?
いや、待てよ? そもそもなんで急に下ネタなんて言い出したんだ?
あぁ思い出した。
精力増強剤の関係で、その可能性があるって話だったっけ。
……違ったか?
あんまり、ちゃんと考えれてない、気がするぞ。
なんか……おかしいな……。
なんかこれって、酔っ払ってるっぽく……ないか?
そう言えばフィロウに聞いてなかった。
「フィロウ、ちょっと聞くけど……コレ、何だ?」
「え……、スパークリングワイン、だけど?」
今やっとオレは、自分がガブ飲みした物が何かを知った。
昼間に飲んでたのがアイスティーだったし、ケーキと一緒に飲めるような物だから、オレは勝手にノンアルコール飲料だとばっかり思ってたんだ。
そう思ってたから、あんなに急に、大量に飲んじゃってたワケで。
「ふ、ふへっ……、フィロウ……。」
「ちょ……! 大丈夫っ?」
「オレぇ……、…………酔っ払った、かもぉ……。」
そんでもって、やっぱり聞かなきゃ良かった。
大量に飲み干した物の正体がアルコールだって認識した途端に。
オレは、何処に出しても恥ずかしい、グダグダな酔っ払いと化した。
オレは一口だけで、しかもすぐ吐き出したから大丈夫だって思うけど。
目の前のフィロウはなんだか泣きそうな表情でオレを見てる。
ちゃんと説明してやらなきゃ、また別な機会に、同じ目に遭いそうだ。
「フィロウ……落ち着いて、オレの話を聞いてくれ。」
「……ぅん。」
「ケーキに、物凄い量のクスリが仕込まれてた。ハッキリ、何がとまでは言えないけど……十中八九、間違いないって思う。もしフィロウが食べてたら、酷い目に遭ったかも知れない。」
「…っ、そんな……。」
唇を震わせたフィロウの顔色が見る見る内に青白くなる。
チラって見たトレイには、二切れを切ってもまだ結構な大きさの長方形が残ってた。
「あれは処分した方がいいな。」
万が一でもあれを全部一人で食べてたら。……って思ったらゾッとするな。
養育所での訓練、真面目にやっといて良かった。
あの頃は正直に言って、これが役に立つ場面があるのか? って思ったけど。意外とあるもんだな。
しかも『毒の見極め』の授業って、どこの養育所でもやってるワケじゃないらしいんだ。
入院する前にリオと、子供の頃の話をしててさ。それで分かったんだけど。
ちなみにリオのトコじゃ、社交ダンスもしてないらしいぞ。
なんだかイレギュラーな感じだけど、あの養育所で育って良かったなぁ。
……とか、そっと感謝しながら。
もう一度ボトルからグラスに注いで、一杯、二杯、葡萄炭酸を飲み干した。
ふぅ、これだけ体内に水分を入れといたら大丈夫だろ。
クスリに気付いたクセにまんまと効果が出ちゃった。……なんて間抜けな事態に陥るのは回避しなきゃ。
それから、怯えるフィロウに。
なるべく言葉が汚くならないよう、オレなりに気を付けて説明した。
ケーキに仕込まれてたのは、精力を滾らせたり、ムラムラさせるような効果のある液体だ。切っただけでも滴って来るんだから、かなりの量が滲み込んでるだろう。
スプーンに一杯程度で効果がありそうなのに、それをケーキ一個分も食べたら、ほぼ間違いなく動けなくなりそうだ。大抵は途中でそれどころじゃなくなるだろうから、全部を食べ切れないだろうけど。
だけど下手したら、身体を壊す可能性も……男としての機能不全になる可能性もある。
「そん、な…に……?」
「強制的に身体を興奮させる薬物なんだ。許容量を超えれば、身体の一部が壊れるのは不思議じゃない。まぁ……食べてないから良かった。」
こうやってハッキリ言葉に出すと結構エグイなぁ。
勃起しなくなるとか、地獄以外の何物でもないぞ。
流石にそこまで影響が出る程、食べないけどなっ。
「フィロウは領主の息子だし、見た目も格好良いからさ。その場でか、近場で襲うツモリだったか。もしかしたら最悪、攫おうとした可能性も……、……っあ。」
オレは言葉を切った。
とうとうフィロウの目から涙が零れ落ちたからだ。
辛そうに眉を寄せて、オレに掴まれたままの手も白くなって震えてる。
「っご、……ゴメンな、さい…っ、まさか……そんな…」
「ゴメン、怖がらせたかったワケじゃないんだ。でも、な……? 知らない人から貰った物は、もうちょい気を付けないと駄目だぞ?」
何だかそのまま、どこかに消えちゃいそうで。オレは、泣きながら謝り続けるフィロウを引き寄せた。
背の高いフィロウはオレの肩に顔を押し付ける格好になって。
そんな場面じゃないのに、フィロウの髪が良い匂いでオレの鼻腔を擽って来る。
良い匂いを嗅ぎながらオレは、あやすようにフィロウの頭を撫でた。
フィロウが小さな声で謝罪を繰り返してる。
「そんなツモリ、じゃ……ゴメンなさ…」
「あれ、待てよ?」
急に思い付いたんだけどさ。
薬品漬けのケーキ、捨てないで取っといた方が良くないか? 仮にも領主の息子に『そういう物』を渡すのって、ヤバくないか? これって領主とか兵士とかに報告する案件?
や~、でもどうなんだろなぁ~。
「ボクの所為で……、イグゥが、不能に……っ。」
「待て待て、今のは聞き捨てならないぞぉ~。」
よりによって、オレが不能だとかっ。
そんな大問題が勃発しちゃあ、他の些細な問題なんかどうでもいいや。
「オレ自身よりオレの下半身の方がずっと勤勉だぞ~。」
「……え。……えっ?」
あれ、待てよ? オレの下半身がつまりオレ自身じゃないか?
いや、待てよ? そもそもなんで急に下ネタなんて言い出したんだ?
あぁ思い出した。
精力増強剤の関係で、その可能性があるって話だったっけ。
……違ったか?
あんまり、ちゃんと考えれてない、気がするぞ。
なんか……おかしいな……。
なんかこれって、酔っ払ってるっぽく……ないか?
そう言えばフィロウに聞いてなかった。
「フィロウ、ちょっと聞くけど……コレ、何だ?」
「え……、スパークリングワイン、だけど?」
今やっとオレは、自分がガブ飲みした物が何かを知った。
昼間に飲んでたのがアイスティーだったし、ケーキと一緒に飲めるような物だから、オレは勝手にノンアルコール飲料だとばっかり思ってたんだ。
そう思ってたから、あんなに急に、大量に飲んじゃってたワケで。
「ふ、ふへっ……、フィロウ……。」
「ちょ……! 大丈夫っ?」
「オレぇ……、…………酔っ払った、かもぉ……。」
そんでもって、やっぱり聞かなきゃ良かった。
大量に飲み干した物の正体がアルコールだって認識した途端に。
オレは、何処に出しても恥ずかしい、グダグダな酔っ払いと化した。
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