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第六章 ~ゲームと違ってオレのハーレムは自動生成されない~
素朴顔の運動スペックが素朴じゃなかった
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「あ、そうだビリー。ちょうど良かった。実はビリーに大事な話があったんだ。」
「……天守の、話?」
やっと思い出したオレ。
ビリーに言われてコックリする。
「……俺の事、と…。カシュの、事?」
「流石はビリー、話が早い。って……もしかして最初っから、分かってたか?」
「シルシ……あるって、聞いてた……。」
あぁやっぱりビリーも考えてたか。
そうだよな、オレよりビリーにとって、切実な問題だもんな。
「カシュには話した?」
「うん。……一応。」
「良かった。じゃあさ、これから何か予定あるか? もし良かったら……あぁ、もちろんカシュにも聞いてからだけど、晩御飯を一緒に食べないか? オレもルサーに聞いてみる。四人で一緒に話した方がいいって思うんだ。全員に関わる内容だから。」
「……うん。」
カシュにも伝わってるのは有難い。
天守のシルシが見付かったって知らせて、そこでカシュが驚く。ってトコから始めたら、結構な時間が掛かるかも知れないからな。
やっぱり簡単にでも、ビリーに話しといて良かった。
* * *
それからすぐ、詰め所に着いた。
外から見る限り、今日も一般の人達の憩いの場になってる。……なんでだろう?
中に入ってみたら、外から見たのと違って。なんだか雰囲気が違う。
ハッキリどこがって言える要因は分かんない。
でもいつもより、兵士の人数がちょっとだけ少ないし。
いつもなら明らかにヒマそうな一般人と兵士がそこらで雑談してるんだけど、今は、一般人同士でしかお喋りしてない。兵士の人は割と黙ってる感じだ。
「ビリー。なんか今日は、いつもとちょっと違う感じだ。」
「うん……。兵士達の…神経、……尖ってる、みたい。」
「今日は詰め所の外で待ってようか?」
「……うん。」
今日はいつもみたいに、詰め所内で恋人を待ってるような雰囲気じゃない。
そんなノホホンとした理由で滞在しない方が良さそうだ。
そう判断したオレは、ビリーと並んで踵を返した。
入って来たばかりの出入口に向き直る。
……と、そこに。背後から急に。
ガシッと、誰かの腕が肩に回された。
「………っ!」
「あっ、お前、アレじゃ……っ、クッ……!」
ビリーが息を呑む気配がしたかと思ったら。
オレの肩に腕を回した素朴顔な兵士が投げ飛ばされた。
たぶん素朴顔はオレだけじゃなく、ビリーの方にも腕を回してたんだろう。
気配も無くいきなり掴まれたビリーが驚いて、つい、投げちゃったんだな。
いやいや、ビリー! 好戦的すぎっ! 危ないからっ!
いくら気配を殺して近付いて来たからって、そんな、投げたりしたらケガするから!
って、瞬間的に焦るオレの、ちょっと前の方で。
素朴顔は涼しい顔で、何事も無かったように着地した。大きな音も立てずに。
本当に一瞬の出来事だったから、ちょうど現場を見てなかったら、誰も素朴顔に迫ってた危機なんて気付かないだろう。
「お前、アレじゃ~ん。」
もう聞き慣れた、いつもの第一声。
やり直すみたいに言い直して、素朴顔がオレとビリーの肩に腕を回した。
オレは元々からこの流れに逆らう気はなかったんだけど、今度はビリーも大人しく肩を抱かれてる。
間違い無くビリーは驚いてるに違いない。
それはもちろん、オレも、だ。
あのさ、あのな? 凄いビックリしてるんだ。
今、オレ。ビリーが素朴顔を『投げた』って表現したけどさ。本当に、ポ~イって感じで放り投げたワケじゃないんだよ。
柔道の一本背負いとかみたいにさ。通常なら、床に叩き付ける、ってやつなんだ。
ビリーはオレより、腕力、脚力、瞬発力、持続力……どれを取っても優れてる、ハイスペックイケメンなんだ。つまり、結構素早く『投げ』られてるハズ。
だけど、素朴顔はオレ達の前に、スッて着地してる。
これはビリーが投げようとしてる途中で、腕を振り払われてるってワケで。
素朴顔には、シッカリ掴まれた腕を引き抜けるだけの実力が……もしかしたら、ビリーに投げられたんじゃなく、自分から飛んだのかも知れない。
しかも着地に大きな音がしてないから、膝関節とかの柔軟性やバネが凄そうだぞ。
今まで全然、強そうな感じはしてないんだけどな。
素朴顔の兵士……全然、素朴じゃなかったぞ。
「お迎えだろ~? でも今ちょっと、アレでさぁ~。」
いつもと違って、外に連れ出されるオレとビリー。
詰め所の出入口からちょっと離れた位置で解放された。
「呼びに来るから、待ってるじゃん?」
任務を終えて、詰め所に戻ってく素朴顔。
オレとビリーは、ジッと素朴顔を見送った。
気の所為かも知れないけど、ビリー。……睨んでないか?
「ビリー? あの人、悪い人じゃないぞ? なんか、さり気なく助けてくれる…」
「…誰?」
「あっ……。」
そう言われてみれば、オレ……。
あの人の名前知らないし、聞いてもいなかったな。
「……天守の、話?」
やっと思い出したオレ。
ビリーに言われてコックリする。
「……俺の事、と…。カシュの、事?」
「流石はビリー、話が早い。って……もしかして最初っから、分かってたか?」
「シルシ……あるって、聞いてた……。」
あぁやっぱりビリーも考えてたか。
そうだよな、オレよりビリーにとって、切実な問題だもんな。
「カシュには話した?」
「うん。……一応。」
「良かった。じゃあさ、これから何か予定あるか? もし良かったら……あぁ、もちろんカシュにも聞いてからだけど、晩御飯を一緒に食べないか? オレもルサーに聞いてみる。四人で一緒に話した方がいいって思うんだ。全員に関わる内容だから。」
「……うん。」
カシュにも伝わってるのは有難い。
天守のシルシが見付かったって知らせて、そこでカシュが驚く。ってトコから始めたら、結構な時間が掛かるかも知れないからな。
やっぱり簡単にでも、ビリーに話しといて良かった。
* * *
それからすぐ、詰め所に着いた。
外から見る限り、今日も一般の人達の憩いの場になってる。……なんでだろう?
中に入ってみたら、外から見たのと違って。なんだか雰囲気が違う。
ハッキリどこがって言える要因は分かんない。
でもいつもより、兵士の人数がちょっとだけ少ないし。
いつもなら明らかにヒマそうな一般人と兵士がそこらで雑談してるんだけど、今は、一般人同士でしかお喋りしてない。兵士の人は割と黙ってる感じだ。
「ビリー。なんか今日は、いつもとちょっと違う感じだ。」
「うん……。兵士達の…神経、……尖ってる、みたい。」
「今日は詰め所の外で待ってようか?」
「……うん。」
今日はいつもみたいに、詰め所内で恋人を待ってるような雰囲気じゃない。
そんなノホホンとした理由で滞在しない方が良さそうだ。
そう判断したオレは、ビリーと並んで踵を返した。
入って来たばかりの出入口に向き直る。
……と、そこに。背後から急に。
ガシッと、誰かの腕が肩に回された。
「………っ!」
「あっ、お前、アレじゃ……っ、クッ……!」
ビリーが息を呑む気配がしたかと思ったら。
オレの肩に腕を回した素朴顔な兵士が投げ飛ばされた。
たぶん素朴顔はオレだけじゃなく、ビリーの方にも腕を回してたんだろう。
気配も無くいきなり掴まれたビリーが驚いて、つい、投げちゃったんだな。
いやいや、ビリー! 好戦的すぎっ! 危ないからっ!
いくら気配を殺して近付いて来たからって、そんな、投げたりしたらケガするから!
って、瞬間的に焦るオレの、ちょっと前の方で。
素朴顔は涼しい顔で、何事も無かったように着地した。大きな音も立てずに。
本当に一瞬の出来事だったから、ちょうど現場を見てなかったら、誰も素朴顔に迫ってた危機なんて気付かないだろう。
「お前、アレじゃ~ん。」
もう聞き慣れた、いつもの第一声。
やり直すみたいに言い直して、素朴顔がオレとビリーの肩に腕を回した。
オレは元々からこの流れに逆らう気はなかったんだけど、今度はビリーも大人しく肩を抱かれてる。
間違い無くビリーは驚いてるに違いない。
それはもちろん、オレも、だ。
あのさ、あのな? 凄いビックリしてるんだ。
今、オレ。ビリーが素朴顔を『投げた』って表現したけどさ。本当に、ポ~イって感じで放り投げたワケじゃないんだよ。
柔道の一本背負いとかみたいにさ。通常なら、床に叩き付ける、ってやつなんだ。
ビリーはオレより、腕力、脚力、瞬発力、持続力……どれを取っても優れてる、ハイスペックイケメンなんだ。つまり、結構素早く『投げ』られてるハズ。
だけど、素朴顔はオレ達の前に、スッて着地してる。
これはビリーが投げようとしてる途中で、腕を振り払われてるってワケで。
素朴顔には、シッカリ掴まれた腕を引き抜けるだけの実力が……もしかしたら、ビリーに投げられたんじゃなく、自分から飛んだのかも知れない。
しかも着地に大きな音がしてないから、膝関節とかの柔軟性やバネが凄そうだぞ。
今まで全然、強そうな感じはしてないんだけどな。
素朴顔の兵士……全然、素朴じゃなかったぞ。
「お迎えだろ~? でも今ちょっと、アレでさぁ~。」
いつもと違って、外に連れ出されるオレとビリー。
詰め所の出入口からちょっと離れた位置で解放された。
「呼びに来るから、待ってるじゃん?」
任務を終えて、詰め所に戻ってく素朴顔。
オレとビリーは、ジッと素朴顔を見送った。
気の所為かも知れないけど、ビリー。……睨んでないか?
「ビリー? あの人、悪い人じゃないぞ? なんか、さり気なく助けてくれる…」
「…誰?」
「あっ……。」
そう言われてみれば、オレ……。
あの人の名前知らないし、聞いてもいなかったな。
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