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第六章 ~ゲームと違ってオレのハーレムは自動生成されない~
エステードがアレやコレやの話・3 $ルサー$
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「地方兵士団の視察って言うなら本部に行けばいいじゃ~ん? コッチは単なる詰め所なんだから、別に関係無いじゃ~ん?」
普段の素朴さをスッカリ仕舞い込んだ顔した補佐が団長を責める。
団長は可哀想なぐらい小さくなっちまってるんだが、残念ながらそれを庇ってやれる奴はいなそうだ。
「そう言ってもなぁ。そもそも本部は小さいし…」
「はあ~あ? 違うだろ? エステードが詰め所にいるから、じゃん?」
「……そうだな。」
補佐の言葉に団長は言い返せねぇ。
あぁ、いや……ここで強気に言い返せるような勝気な性格だったら、タチなのに兵士として大人しく働いたりなんぞしてねぇか。
内緒なんだが……ウチの団長は、実はタチだ。
団長だけじゃねぇ。本部の方に勤めてる十人ちょっとの兵士連中は皆、タチだ。
この事はある意味で、かなりの極秘事項。
ちなみに詰め所にいる兵士は、俺も含めてネコばっかりだったハズ。
ずうっと昔にどっかで話したかと思うが、タチは人口の二割程度しか居ねぇ。
ネコが七割、両方出来るリバが一割ぐらい、ってのが定説だ。
大抵のタチは見た目が整ってるし、どうやったって巷にはネコが溢れるんだから、結構な人数のタチが娼夫になってるようだな。
それ以外の職種で働くタチとなると。その職業ってだけで名誉になるような……それこそ王都とかにいる騎士の一部とか、弁護士系とか。あとは医師とか研究者……優秀な才能を生かしたいって奴ぐらいか。
そういうのを除けば、タチは基本的にチヤホヤされるからな。面倒見たいってネコは大勢いるから、働かねぇ奴が少なくねぇんだ。
だがタチが全員、『いかにもタチ様』な性格をしてるってワケでもなくてな。
ガキの頃からそれっぽい性格と見た目をしてりゃ、甘やかされてチヤホヤされて『そういう性格』になってくモンだが……実際にタチかどうかは、ある程度成長しなきゃ分からねぇ。
思春期を迎えて、自慰だの射精だのするようになってから、後ろが濡れなかったらタチだと分かるだけだ。
一説によると、ガキでもタチ同士は争いやすいとか、他のタチに惹かれねぇとか、そんな話もあるらしいがな。
属性を判別出来るような、便利な道具なんてのは無い。
そんなだから、気弱な性格のタチが自分をネコだと思ったまま大人になる、ってケースも結構あるようだ。
それまで普通にネコで生きて来て、急にタチだと分かったとして。
自分がタチだった事を喜べるような奴は、そっからでも『タチ人生』を歩めるんだろうが……、そうでない奴は。
タチだって事を隠して、あるいは、群がられねぇような所で働くってワケだ。
「だが実際の所……ウチの本部を、他所の参考として紹介するのも、ちょっと。」
言い難そうに団長が続ける。
確かにそうだ。
以前、カシュが言ってた話だが。
他所の町じゃ、タチの犯罪者は割と見逃される傾向らしい。
汚ねぇ話。ネコ兵士を抱いてやって見逃して貰う事が多いのはある。
だがそれ以上に、剥き出しにされたタチの『攻撃性』にネコが威圧されちまう、ってのがあるからだ。
この町じゃ相手がタチな場合、本部にいるタチ兵士が出て来る。
すげぇ弱気な性格の奴でも同じタチ同士だからか、懐柔される事も威圧される事も無いらしいぞ。
まぁ、事情によっちゃ、情状酌量の上でお咎め無しって事はあるんだがな。それはタチ・ネコに関係無い話か。
「ハァ……。午後からですね? 分かりました。」
どうしようも無いって事情を把握したエステードが了解した。
……せざるを得んだろ。
団長がホッとしたような、申し訳ねぇ表情になる。
「済まん……。」
「じゃあ今朝の引継ぎはこれで終了、解散。」
いつもより暢気さの足りねぇ終了宣言をして、補佐が立ち上がった。
一番に部屋を出て行こうとする補佐を、慌てた様子で団長が呼び止める。
「おいっ、何処に行…」
「他の兵士にも伝えて来る。」
「や、他の者にも俺から……おいっ? おい!」
不機嫌そうな補佐がさっさと部屋を出た。
団長の言葉をまるっと無視。
追い掛けた団長が廊下で引き止めてる声が聞こえて来る。
それでも補佐は足を止めてないようだ。
団長の必死な「おい、アシスっ? アシスたんっ!」って声も徐々に遠ざかった。
「もぉ~っ、腹立つなぁ……。」
ずっと我慢して黙ってたカシュが口を尖らせた。
俺も腹が立つのは同じだ。
自分の事じゃねぇがかなり苛々してる。
「午後と聞きましたが……何時でしょうか、ねぇ?」
「 「 ……あ。 」 」
エステードだけが比較的、冷静だった。
普段の素朴さをスッカリ仕舞い込んだ顔した補佐が団長を責める。
団長は可哀想なぐらい小さくなっちまってるんだが、残念ながらそれを庇ってやれる奴はいなそうだ。
「そう言ってもなぁ。そもそも本部は小さいし…」
「はあ~あ? 違うだろ? エステードが詰め所にいるから、じゃん?」
「……そうだな。」
補佐の言葉に団長は言い返せねぇ。
あぁ、いや……ここで強気に言い返せるような勝気な性格だったら、タチなのに兵士として大人しく働いたりなんぞしてねぇか。
内緒なんだが……ウチの団長は、実はタチだ。
団長だけじゃねぇ。本部の方に勤めてる十人ちょっとの兵士連中は皆、タチだ。
この事はある意味で、かなりの極秘事項。
ちなみに詰め所にいる兵士は、俺も含めてネコばっかりだったハズ。
ずうっと昔にどっかで話したかと思うが、タチは人口の二割程度しか居ねぇ。
ネコが七割、両方出来るリバが一割ぐらい、ってのが定説だ。
大抵のタチは見た目が整ってるし、どうやったって巷にはネコが溢れるんだから、結構な人数のタチが娼夫になってるようだな。
それ以外の職種で働くタチとなると。その職業ってだけで名誉になるような……それこそ王都とかにいる騎士の一部とか、弁護士系とか。あとは医師とか研究者……優秀な才能を生かしたいって奴ぐらいか。
そういうのを除けば、タチは基本的にチヤホヤされるからな。面倒見たいってネコは大勢いるから、働かねぇ奴が少なくねぇんだ。
だがタチが全員、『いかにもタチ様』な性格をしてるってワケでもなくてな。
ガキの頃からそれっぽい性格と見た目をしてりゃ、甘やかされてチヤホヤされて『そういう性格』になってくモンだが……実際にタチかどうかは、ある程度成長しなきゃ分からねぇ。
思春期を迎えて、自慰だの射精だのするようになってから、後ろが濡れなかったらタチだと分かるだけだ。
一説によると、ガキでもタチ同士は争いやすいとか、他のタチに惹かれねぇとか、そんな話もあるらしいがな。
属性を判別出来るような、便利な道具なんてのは無い。
そんなだから、気弱な性格のタチが自分をネコだと思ったまま大人になる、ってケースも結構あるようだ。
それまで普通にネコで生きて来て、急にタチだと分かったとして。
自分がタチだった事を喜べるような奴は、そっからでも『タチ人生』を歩めるんだろうが……、そうでない奴は。
タチだって事を隠して、あるいは、群がられねぇような所で働くってワケだ。
「だが実際の所……ウチの本部を、他所の参考として紹介するのも、ちょっと。」
言い難そうに団長が続ける。
確かにそうだ。
以前、カシュが言ってた話だが。
他所の町じゃ、タチの犯罪者は割と見逃される傾向らしい。
汚ねぇ話。ネコ兵士を抱いてやって見逃して貰う事が多いのはある。
だがそれ以上に、剥き出しにされたタチの『攻撃性』にネコが威圧されちまう、ってのがあるからだ。
この町じゃ相手がタチな場合、本部にいるタチ兵士が出て来る。
すげぇ弱気な性格の奴でも同じタチ同士だからか、懐柔される事も威圧される事も無いらしいぞ。
まぁ、事情によっちゃ、情状酌量の上でお咎め無しって事はあるんだがな。それはタチ・ネコに関係無い話か。
「ハァ……。午後からですね? 分かりました。」
どうしようも無いって事情を把握したエステードが了解した。
……せざるを得んだろ。
団長がホッとしたような、申し訳ねぇ表情になる。
「済まん……。」
「じゃあ今朝の引継ぎはこれで終了、解散。」
いつもより暢気さの足りねぇ終了宣言をして、補佐が立ち上がった。
一番に部屋を出て行こうとする補佐を、慌てた様子で団長が呼び止める。
「おいっ、何処に行…」
「他の兵士にも伝えて来る。」
「や、他の者にも俺から……おいっ? おい!」
不機嫌そうな補佐がさっさと部屋を出た。
団長の言葉をまるっと無視。
追い掛けた団長が廊下で引き止めてる声が聞こえて来る。
それでも補佐は足を止めてないようだ。
団長の必死な「おい、アシスっ? アシスたんっ!」って声も徐々に遠ざかった。
「もぉ~っ、腹立つなぁ……。」
ずっと我慢して黙ってたカシュが口を尖らせた。
俺も腹が立つのは同じだ。
自分の事じゃねぇがかなり苛々してる。
「午後と聞きましたが……何時でしょうか、ねぇ?」
「 「 ……あ。 」 」
エステードだけが比較的、冷静だった。
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