せっかくBLゲームに転生したのにモブだったけど前向きに生きる!

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【閑話】2月2日はにゃんにゃんの日

【閑話】2月2日はにゃんにゃんの日(ルサー 2/2)

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「コレを着ければイイんだな?」
「ルサーっ、これもっ、手袋も頼むっ。……あと、しっぽも!」
「あぁ分かった、分かった。……着けてやるから、落ち着け。」

苦笑いでカチューシャを頭に装着するルサー。
ルサーの銀髪から、白猫の三角形の耳が可愛く生えてる。

あぁっ、こうしちゃいられないぞ。
正面からっ。ルサーの猫ちゃん姿を真正面から見なくちゃっ。



同じソファに座ってたオレは、ルサーを眺める為の、より良いポジションを求めて、テーブルの向こう側に回ろうとした。
オレのズボンに差し込んである猫しっぽが揺れて、足に絡んで来る。


「ちょっと待っててくれ、ルサー。正面から見たい。……あぁコレ、邪魔だ…」
「待て、外すな。」

邪魔くさいから引き抜こうとしたら、ルサーに止められた。

ルサーに見せるって目的は果たした。
これ以上オレが猫グッズを着ける理由は無いのに。


「ルサー、なんで?」
「可愛いから、な。」
「猫グッズを着けて可愛いのはオレじゃないぞ?」
「俺が可愛いと思ったンだから、そのまま着けてろ。」
「え、えぇっ? そんなぁ……。」
「……俺のも外すぞ?」
「分かったっ。分かったからっ。」

猫耳に手を伸ばすルサー。
オレは慌ててしっぽから手を離した。
それを見たルサーは、満足そうに目を細める。

本当にルサーは、オレが猫しっぽを着けた格好を可愛いとか思ってるのか?
いくらオレを好きだからってルサー、欲目が過ぎるだろ。


「オレの猫しっぽとか……別にいいじゃんか……。」
「拗ねるな、イグザ。ほら、手も着けてやるから。」

オレを宥めながら、ルサーが猫手袋を嵌めてくれる。
感触を確かめるように手をグーパーする様子がメチャクチャ可愛くって堪らない。

つい、オレはのんびりヘラヘラしてたから。
ルサーがバッグの中をゴソゴソするのを止めるのが遅れた。
まぁ……中に入ってるのは猫☆変身グッズだし、既にしっぽも見せてるから。隠さなきゃいけない物も無いと思って、油断してた。


「他にもまだあるのか。一体幾つ作ったんだ……。イグザ、ちょっと来い。」

呼び戻されるオレ。
可愛い猫手で示されるままソファに腰掛けるオレ。

ルサーはバッグから茶色の猫耳を取り出した。
てっきりソッチのが気になるのか、って思ったら。
ニッコリしたルサーがオレに向き直る。
カチューシャをちょっと広げながら、そのままオレの頭に…


「まっ…待って、ルサーっ。」
「イグザ、頭貸せ。」
「いやいやいや、ルサー、考え直そう? オレが着けても仕方ないだろ?」
「俺だって着けてンだろぉが。」
「ルサーはいいんだ、可愛いからっ。ぉ……オレはダメだっ。」

タチなオレが猫耳とか、誰得なんだよ。
リオは美人だからいいんだよ。でもオレはバリバリの、モブ顔だぞ?


恐ろしくも、オレの頭に猫耳を着けようとするルサーの手から逃げつつ。
オレは何か上手い言い訳が無いかを考えた。
そして一つ思い出した。


「ルサー、それっ……。それはエステードさんの分だからっ。」
「エステードの?」
「そうっ、だから着けちゃダメなんだ。」
「そうか。……なら、コッチはどうだ?」
「うっ、それは。」

茶色の離してくれたけど、続いて茶と黒のミックスを掴まれた。
それは一番最初に作った試作品で、耳毛をゴージャスにしようとしたら、うっかり加減を間違えたヤツだ。
無駄に威厳のあり過ぎるライオンみたいな印象になっちゃったヤツで。……誰の分でも、ない。


「それは、えぇと……メリクルに……。」
「メリクルか。確か、エステードのオトコだったか。……ならイイだろ。」
「ええぇっ?」

がびーん。
オレ、がびーんっ。
せっかくルサーが着けてる猫耳を外されたくない。
だけどオレの猫耳姿なんて間抜けな姿を見せるのも微妙だ。


「ほら……イグザ。」
「オレが着けてもなぁ……。」
「なぁイグザ? お前のお強請りもちゃんと聞くから……な? 駄目か?」
「う、うぅ……。」

オレは最大級に迷った。

ルサーに猫耳や猫手、しっぽも着けて貰いたい。
可愛いポーズで「にゃん」って言う姿も見たい。
絶対、オレは似合わないだろうけど……考えてみれば。
お願いを聞いて貰ったオレは凄く嬉しいんだから、きっとルサーも嬉しい……のか?


「じゃあ、ルサー。オレのお願い、聞いてくれるか?」
「あぁ、いいぞ。」
「しっぽも着けて……それから、にゃんって言って欲しい。」
「あぁ、分かった。……ほら。」

ルサーは手早く、オレの頭に猫耳を着けた。
促されるまま、手袋も嵌めるオレ。
既にしっぽは着けてるから、ルサーよりもオレの方が先に猫☆変身しちゃったぞ。

嬉しそうに目を細めたルサーは、たぶん変な顔になってるオレに見せ付けるようにしっぽを着けた。
ルサーの腰で揺れるしっぽ。
自分の見た目問題をどこかにフッ飛ばして、オレはホンワカする。
オレの隣に座ったルサーが猫手でオレの頬を挟んだ。


「……にゃん。」
「ルサー、可愛いなぁ。」
「イグザも。案外と似合ってるぜ?」
「ルサー。……語尾に、にゃんって付けて喋って欲しい。」
「おい……なんかハードル上がってねぇか?」
「頼む、ルサー。」

猫グッズ着けて、真顔で何を言ってるんだ。って感じだろ?
それは分かってる、分かってるけどっ。


「ったく、……しょうがねぇ…にゃん。今日だけだ、にゃん。……ぺろ。」

顔を赤くしたルサーに。

ルサーに。


猫っぽい仕草で、頬を舐められた。


「ルサー、可愛いっ。ルサぁ~っ!」
「ぅわあぁ~~~っ……にゃんっ!」

皆の予想通りルサーに飛び掛かったオレ。
ルサーは悲鳴を上げながら、オレの要望に応えてくれてた。




せっかく着けてくれたばかりの猫しっぽは、早々に放り投げられた。
猫耳も、ヤッてる途中でやっぱり吹っ飛んじゃって。
最終的にルサーが身に着けてるのは猫手袋だけになったけど、オレは幸せだった。
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