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第六章 ~ゲームと違ってオレのハーレムは自動生成されない~
俺が妻になるハズだった当日の話 $ルサー$
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ふわ……っと意識が浮上した。
何処となく擽ったい、唇に触れる柔らかさで目を開ける。
「おはよう、ルサー。」
「ぁ……あぁ、おはよう。……イグ…ザ。」
すぐそばにイグザの顔があった。
いつも通り、キスで起こしたんだろう。
名残を味わうように自分の唇を舐めるイグザの表情にドキッとする。
毎朝、毎朝。起きるたんびに気恥ずかしくて仕方ねぇ。
今更だから何も言えねぇし、な。
イグザは既にきちんと身なりを整えてた。しかももう朝飯の用意も終えたようだ。
ゆっくり起き上がると、美味そうなイイ匂いがした。
一体、イグザは何時に起きてンだ?
あんだけヤッたのに、毎度の事ながら元気な奴だ。
気の所為じゃなく、肌もツヤツヤして調子も良さそうだ。
これが若さ、年齢の違いってヤツなんだろうが。本気で腑に落ちねぇ。
俺よりイグザの方が身体を動かしてンだぞ。
体力も絶対、俺より消耗するハズだろ。
なのになんで、イグザはこんなにピンピンしてるんだ?
タチだから、か? これがタチのスタミナ、ってヤツなのか?
昨夜は……ベッドで何回かヤッた後だってのに、対面座位で一回、騎乗位で結局二回、それから更に立ち膝の後背位で一回だ。
当然、終わった後に俺が自分で汚れを洗い流す体力が残ってるワケもなく、世話焼きなイグザに身体の隅々まで洗われた。
グッタリした俺をベッドに運んだのも、勿論イグザだ。
その場で失神しなかった俺を褒めろ。
「ルサー、まだちょっと寝惚けてる?」
「ちゃんと起きてる。……一応。」
「ん、そっか。着替えて顔洗ったら、朝御飯にしよう。先に行ってるぞ?」
微笑んだイグザが俺の額に軽く口付けを落として身体を離す。
後ろから見ても分かるぐらい、部屋から出て行く背中が上機嫌だ。
見送る俺も。
腰はダルいが……気分は上々だった。
* * *
仕事がある時よりは少し遅めな朝飯を二人で食った。
食後のイグザはまだ台所だ。
今日の昼飯の為に、今から下ごしらえをしてる。
挨拶に来る二人……リッカとユーグは昼前に来訪予定になったからな。一緒に食うツモリで張り切ってンのに違いねぇ。
ややしばらく時間が経ち。
台所から出て来たイグザは掃除を始めた。
そもそも普段から綺麗にしてくれてンだからちっとも汚れてねぇってのに。
俺もガキみてぇなレベルで手伝って、玄関から廊下、居間、トイレ。その勢いで玄関前の方まで掃除しに、外に出ようとしたイグザに俺は声を掛ける。
「なぁイグザ、もう良かねぇか? どこもかしこも充分綺麗だろ。」
「そうか、じゃあ何か飲んでゆっくりしよう。」
滅多にやらねぇモンだから、掃除を手伝っただけで俺は疲れちまった。
これから予定があるのに、流石に疲れ切るのはマズいだろ。
居間のソファに足を伸ばして身体を沈める。
だらしねぇ姿勢の俺に、イグザが冷たい果実水の入ってグラスを差し出した。
今日はサカってられねぇから、イグザは隣じゃなく向かい側のソファに腰掛ける。
グラスを傾けながら、イグザが喋るのを相槌を打ちながら聞き、たまに俺からも話したりでのんびり過ごしてる内に。取り留めの無い話題は、エステードの話になった。
「それにしても……エステードさん、大丈夫かなぁ。」
心配そうにイグザが眉をひそめた。
つい先日あんな話を聞いたばっかりだ、気になンのも無理は無ぇか。
……と、思ったんだが。
イグザの心配事は先日のアレとは別件だった。
「エステードさんってさ。メリクルといい感じな雰囲気なんだけど、なんか、まだ付き合ってないんだってさ。……大丈夫かなぁ。心配だ。」
「メリクルか……。俺はよく知らねぇが、イグザと同じ養育所にいたんだろう? 心配になるような男なのか?」
「心配って言うか……う~ん。ちゃんとしてるなら、まだいいんだけど…」
「…多少のダラしなさや乱暴さとかは、タチなら……まぁ許容内だろ。」
メリクルって奴がどんな男なのかは知らねぇがよ。
気の強いエステードが心から惚れてるんなら、ちょっとぐらい性格に難有りな男だとしても、俺は応援してやるツモリだ。
少なくとも、王都のアレよりはマシだろよ。
「乱暴なのは……まぁ……。それなり、だけど。」
「エステードも気が強いからな。黙って耐えるようなタマじゃねぇし、そこそこ大丈夫だろ。」
「ならいいんだけど。メリクルって……エステードさんもある意味、だけどさ……妙にツンデレなトコあるからなぁ。」
「意外と合うんじゃねぇか? ツンデレ同士ってのも。」
「ツンデレ同士、かぁ……、……えっ?」
イグザはえらく驚いた表情で俺を見た。
驚き過ぎた所為で中身を零しそうになり、慌ててグラスをテーブルに置き。
ジッと俺を見続ける。
目を見開いたまま、まだ驚いてるようだ。
……どうした?
「る、ルサーって……、その、ツンデレ…」
「俺は別にツンデレじゃねぇだろう?」
見開いてると思ったイグザの目が、更に見開かれる。
……本当に、どうした?
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