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第六章 ~ゲームと違ってオレのハーレムは自動生成されない~
ココがあの宿だったのか
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まだ明るい朝の内。
ビリーと一緒に、ちょっと気もそぞろ気味で教会を訪ねた。
対応してくれたのは一昨日とは別なシスターだったけど、天守であるオレがまとめて手続したら、大して時間も掛からずにハーレムタグを受け取れた。
ビリーの分とカシュの分はビリーに渡して、リオの分をオレが持つ。
受け取ったタグには、天守であるオレの名前と、それぞれ妻の名前が刻まれてる。
ツルンとした薄っぺらい長方形のプレート。角っこに小さな穴が開いてて、シンプルな細い紐が結ばれた状態だ。
これはたぶん、後から自分達で好きな紐を付けるなり、アクセサリーに加工するなりして保管するんだろう。
ハーレムタグを受け取ったら……ホラ、なぁ?
アレだぞ、アレ。ビリーへの御礼、改め、オレへのご褒美。
教会から比較的近い距離にある娼館エリアに。
連れ込み宿、改め、休憩所……つまり、ラブホに。朝っぱらから行く、背徳感よ。
ビリーは割と知ってるみたいで……そこんトコには突っ込まないけど……スタスタ歩いて、とある店に入った。
どの店がイイのかサッパリ分かんないオレは、ただただビリーについて行く。
……あ、あれ? なんか、見覚えが? いや……気の所為か。
「どうも。……休憩だね? 昼間でかい?」
「いや……夕方、五時…まで……。それと……昼食、も……。」
中にいたのは、意外なくらい身綺麗で爽やかな印象の店員だった。
店員との遣り取りを全部、ビリーに任せっきりなオレ。
勝手が良く分かんなくて口出し出来ないんだ。
特に食材の好き嫌いも無いし、お昼ご飯もビリーに丸投げした。
「はいよ。部屋の扉に、鍵と同じ番号が書いてあるからね。……ごゆっくり。」
利用料金は先払いらしい。
料金と引き換えに、ビリーは部屋の鍵っぽい物を受け取る。
こういう状況で店員が「ごゆっくり」って言うのは、ある意味、様式美だな。
「イグゥ……お待たせ。」
「おっ、おうっ。」
明らかにオレ一人、浮足立ってる。
日本で言うところのラブホみたいな施設。一回入ってみたいな~って、興味は無いワケじゃなかったんだけど。
まさか本当に、しかもビリーと入るなんて、な。
落ち着かなくても仕方ないってもんだ、うん。
階段を上って。
廊下を進んで。
あ~。やっぱりココ、見覚えあるなぁ。
一体いつだ? ……あっ。思い出した。
「せっかく、だから……。イイ…部屋、……取った。」
突き当りの扉をビリーが開ける。
広い部屋。
ベッドが大きくて。
寛げるようなソファとテーブルがあって。
食事を摂れるような背の高いテーブルと椅子もあって。
奥にあるあの扉の向こう側は、浴室になってるハズだ。
ここって、ユーグとリッカと一緒に泊まったトコだぞ。
泊まってムニャムニャ……した、あの晩の。
いやぁ、気付かなかったなぁ~。
あ、そうか……。宿に入るときはオレ、前後不覚だったし。朝、出て行くときは受付を通らず、馬車に乗る為に裏側から出たもんな。
「ぁ、すご……。け、結構なイイ部屋、取ったなぁ。」
「…うん。」
さも初めて来たような歓声を上げた方がいいかなって考えた結果、それもオカシイって思い直した挙句、なんともマヌケな感想を述べるオレ。
褒められて照れるような、はにかむ笑顔を見せるビリー。
ビリーに腕を引かれて、室内へ足を踏み入れた。
不思議と縁があるもんだ。
まさか同じトコをまた使うとか。
あ、それで言えばオレ、ラブホ的な施設を使ったの、初めてじゃなかったな。
「ぃい…部屋……、良かった。」
ホッとしたように呟いたビリーは、奥にある扉を開けて、向こう側を確かめる。
オレの予想通り浴室があったようだ。
確認したビリーが「お風呂……ここ…」って言う声が浴室の方から聞こえた。
つい、バブルバスの記憶を蘇らせて、即座に追い払う。
「ビリー。一緒にシャワー浴びようか?」
せっかくビリーと。大手を振って、そういうコトが出来る場所に来てるんだから。
欲望丸出し発言をしつつ、オレはビリーを追って浴室へと向かった。
オレが脱衣所に入った時点で、浴室内でシャワーの調子をチャックしてたビリーがコッチを振り返る。
シャワー音で気付き難いだろうに、流石は感知力の高いビリーだ。
振り返ったビリーはオレに笑みを向ける。
その笑みが。さっきの、はにかむ笑顔と違ってて。
「シャワー、後で…じゃ……、ダメ……?」
あんまり見た記憶の無い、ちょっと肉食系、って言葉を思い起こさせる表情で。
オレのテンションは急速に上がった。
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