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第一章 王国編第二部(中等部)
エピソード167 戦闘祭り 策動
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ピカーン!
森での戦いが終わり、次どこに向かうか打ち合わせをしていたら運動場の中央からやや北の辺りで、やたらと光が空に放たれていた。
それも時間差があったので、戦闘は一ヶ所ではなく何ヶ所かで起きているようだった。
(何あの激戦区……絶対行きたくないよなあっちの方へは)
オレはげんなりとした表情でいると、モーガンが声をかけてくる。
「クライヴ、どうする? 攻める?」
「他の組には戦ってもらっていて、最後の最後で姿を見せるのは…………無しだよな」
オレの返事に対してモーガンは呆れた顔をしていた。
「一応言っておくけど、撃破数も点数に含まれるからね。一人撃破で一ポイントあるから撃破数も馬鹿にはできないよ。最後まで残った組は三十ポイント、惜しくも最後に敗れた組は二十ポイント、三番目は十ポイントあるけど、やはり撃破数は稼ぎたいね」
(なるほど……そんなルールだったんだね。細かい所モーガンに任せっきりだから隠れたら良いもんだと思っていたよ)
「でもそれって不正する奴とかいないのか?」
「大丈夫だよクライヴ。それぞれどの組の生徒に敗れたか自己申告だけど、教師の監視もあるから不正行為をすると退学だよ」
(何その厳しさ! 反則は失格に対して、不正は減点するからねとかじゃなくて、学院生活の一発退場ですか? 反則はたまたまな場合もあるが不正行為は確信犯だからか…………それにしても厳しいだろ!)
「じゃあアタシ達も隠れてないで戦わないといけないわね」
モーガンの話を聞き、何故かやる気に満ち溢れているフィーネがそこにいた。
「このまま隠れていて優勝できたとしても、二位との差は十ポイント、その差は二組分のポイント程度だから気が抜けないよ。それとリアナやショーンの三組とジェイミー先輩達の二年一組も要注意だね。この二つは優勝候補だと思うからボク達も慎重に戦わないとね」
「うーん…………そしたら激戦区のあの真ん中のエリアに行くって事か?」
「流石にそうとは言わないけど」
モーガンは両手を広げてヤレヤレといったジェスチャーをしているとフィーネも口を開いた。
「アタシも危険なエリアに飛び込むのはどうかと思うわ。この森みたいに静かな所だったら誰か来たらすぐに分かるわよ」
(だよなぁ。森の方がこちらにアドバンテージがある。こっちにはハーフエルフのフィーネがいるから森での音の聞き分けに関しては超一流だ)
「なぁモーガン。このまま森を北東に進むのはどうだろう?」
「うん。みんなが良いならいいんじゃないかな」
「アタシがいるから森の中は任せなさいよ」
「……………………オレも良いと思う」
トンマージ君も遠慮しながらも賛成してくれて、オレ達はこのまま森を北東に進む事にした。
周囲を警戒しながら森の中を歩く事約十分、北の方角に顔を向けると、木々の隙間からテントのような集まりが見えてきた時に、フィーネが足を止めてオレに声をかけてきた。
「クライヴ、あのテントに誰かいるわよ。それも複数人」
「えっ? ここから二百メートルはあるけど分かるのか?」
「バカにしてんの! アタシの事を! アンタみたいなビビリにはわからないでしょうけど、アタシには物音が聞こえたのよ! それも複数の!」
フィーネは目を吊り上げてオレに向かって捲し立てる。
そんなフィーネの様子にモーガン達も気づき、こちらに近づいてきた。
「どうしたの二人とも?」
「いや、向こうのテントに複数名の人影がいたようなんだ。まぁフィーネが発見したんだけど」
「なるほど、他に気づいた事はない?」
「さっきまでは物音もはっきり聞こえてたのよ。でも今は息を潜めているみたいだわ。アタシ達の事は気づいてないはずなんだけど…………」
フィーネは首を傾げて原因が分からず不思議そうに考え込んでいる。
そしてモーガンは何かに気づいたようにニヤリと笑みを浮かべた。
「息を潜めないといけない理由があるんだろうね。一組だけでなく他の組の人達もいたりしてお互いが相手の出方を探っているのかもしれないね。幸いボク達は森の中で相手側からは見えづらいだろうし、少し近づいて様子をみるのはどうかな?」
「アタシは賛成よ」
「…………オレも」
(うん、一人だけノーとは言えないね)
オレもしょうがなくモーガンの案に賛成した。
その後オレ達はテントまで五十メートル程度の所まで近づき木々のわずかな隙間からテントの様子を見ていた。
「いつまで待つんじゃ! ワシはもう無理じゃけぇ!」
「バカ! 待ちたまえショーン!」
(あっショーンとリアナだ)
声のする方を見るとテントとテントの間に隠れていたショーンとリアナが飛び出して、右から左へ駆け抜けている。
「ちょっ! 二人とも待ってよ! サッソ君も早く!」
「オレは嫌だ! モースト様の所に行くんだ!」
(エルザ様とサッソが何か揉めているっぽい……あっサッソが逃げた!)
「発見した! 二人だけだ!」
「なっ! アイツら本当に二人だけで攻めてくる気なのか?」
「後ろからもう一人駆けつけてくるぞ! 迎え撃て!」
ショーン達に立ち向かう敵達がぞろぞろと集まり、五対二の構図ができ、遅れながらエルザ様も駆けつけた。
(ショーン達大丈夫か? 相手は知らない顔だから先輩達だろう)
そんな事を考えていたら後方にいた先輩方の一人が詠唱を始めて、残りの四人は魔法を唱える先輩の所に行かさぬように守りを固めていた。
「くそ! どうするんじゃ!」
「ショーン! ぼく達は目の前の先輩方をやつける事だけを考えろ」
ショーンや先輩達の声がオレの元まで聞こえてくる。
(ここに居たらいずれ見つかるだろう。一度ここから離れたほうがいいな)
オレは横にいるモーガンの方へ振り向いた。
「モーガン、ここは一度」
オレの言葉を遮り、食い気味にモーガンは返事をした。
「そうだねクライヴ。ここは助けに行くべきだね」
分かっていると言う顔をするモーガン……
(断じて違う! 助けると正反対な事をオレは考えているんだよ? モーガンよ)
「そうね。リアナ達を助けないと! アンタ! リアナ達は仲間でしょ!」
フィーネは何でアンタは助けようと動かないの? と言いたそうにしており、まるでハエを見ているかのような目でオレを見ていた。
(知ってるよ! 仲間だけど今は戦闘祭りという競技中だろ! しかも敵同士でな!)
そんなオレの心の葛藤も関係なく、トンマージ君も何故か助ける案に賛成のようだった。
「クライヴ落ち込まないで」
少し項垂れるオレに声をかけてくれたのはモーガンだった。
しかも黒い笑みを浮かべている。
「クライヴ、ボク達がショーン達を助けるのには理由があるんだよ。ショーン達と同盟を結び先輩達をやつけるんだ。特にジェイミー先輩とルーシー先の組は優勝候補だからね。その後はショーン達と戦って優勝争いをする。ボク達にもショーン達にも準優勝以上勝ち取れるメリットがあるはずだよ。後は一年一組の動きを注意しないといけないけどね」
「共闘か……まぁ正直ルーシーお姉、ルーシー先輩達さえ倒したら準優勝以上が手に届くよな」
「アタシはモーガンの作戦で良いと思うわ」
「………………オレも」
みんなの意見が一致しオレ達は森から出てショーン達の元へ走り出す。
「ショーン、リアナ! 一旦協力するよ。二年の先輩達を倒すまで。その後は少し話し合おう」
「「モーガン?」」
まさかのオレ達の出現に驚くショーンとリアナ。そして数秒後、二人は頷き、先輩達の方へ向かい走り出した。
ショーンが盾を構えて最前列、そのすぐ右斜め後ろにリアナ、左側にオレ、真ん中でモーガンが指揮して、後方にはフィーネが弓を構えて陣形を整える。
エルザ様はモーガンの近くでモーガンと何やら話している様子だ。
遅れるようにトンマージ君もやってきて、ショーンとともに最前列に移動する。
これで五対七となり立場は逆転した。
「いつものようにショーンは牽制しつつ盾でみんなを守って、リアナは突破口を開いて、クライヴも左側はお願い、フィーネは魔法使いの先輩を狙って! トンマージ君とエルザさんは右側から攻めて!」
モーガンの的確な指示の元みんなが行動を開始した。
森での戦いが終わり、次どこに向かうか打ち合わせをしていたら運動場の中央からやや北の辺りで、やたらと光が空に放たれていた。
それも時間差があったので、戦闘は一ヶ所ではなく何ヶ所かで起きているようだった。
(何あの激戦区……絶対行きたくないよなあっちの方へは)
オレはげんなりとした表情でいると、モーガンが声をかけてくる。
「クライヴ、どうする? 攻める?」
「他の組には戦ってもらっていて、最後の最後で姿を見せるのは…………無しだよな」
オレの返事に対してモーガンは呆れた顔をしていた。
「一応言っておくけど、撃破数も点数に含まれるからね。一人撃破で一ポイントあるから撃破数も馬鹿にはできないよ。最後まで残った組は三十ポイント、惜しくも最後に敗れた組は二十ポイント、三番目は十ポイントあるけど、やはり撃破数は稼ぎたいね」
(なるほど……そんなルールだったんだね。細かい所モーガンに任せっきりだから隠れたら良いもんだと思っていたよ)
「でもそれって不正する奴とかいないのか?」
「大丈夫だよクライヴ。それぞれどの組の生徒に敗れたか自己申告だけど、教師の監視もあるから不正行為をすると退学だよ」
(何その厳しさ! 反則は失格に対して、不正は減点するからねとかじゃなくて、学院生活の一発退場ですか? 反則はたまたまな場合もあるが不正行為は確信犯だからか…………それにしても厳しいだろ!)
「じゃあアタシ達も隠れてないで戦わないといけないわね」
モーガンの話を聞き、何故かやる気に満ち溢れているフィーネがそこにいた。
「このまま隠れていて優勝できたとしても、二位との差は十ポイント、その差は二組分のポイント程度だから気が抜けないよ。それとリアナやショーンの三組とジェイミー先輩達の二年一組も要注意だね。この二つは優勝候補だと思うからボク達も慎重に戦わないとね」
「うーん…………そしたら激戦区のあの真ん中のエリアに行くって事か?」
「流石にそうとは言わないけど」
モーガンは両手を広げてヤレヤレといったジェスチャーをしているとフィーネも口を開いた。
「アタシも危険なエリアに飛び込むのはどうかと思うわ。この森みたいに静かな所だったら誰か来たらすぐに分かるわよ」
(だよなぁ。森の方がこちらにアドバンテージがある。こっちにはハーフエルフのフィーネがいるから森での音の聞き分けに関しては超一流だ)
「なぁモーガン。このまま森を北東に進むのはどうだろう?」
「うん。みんなが良いならいいんじゃないかな」
「アタシがいるから森の中は任せなさいよ」
「……………………オレも良いと思う」
トンマージ君も遠慮しながらも賛成してくれて、オレ達はこのまま森を北東に進む事にした。
周囲を警戒しながら森の中を歩く事約十分、北の方角に顔を向けると、木々の隙間からテントのような集まりが見えてきた時に、フィーネが足を止めてオレに声をかけてきた。
「クライヴ、あのテントに誰かいるわよ。それも複数人」
「えっ? ここから二百メートルはあるけど分かるのか?」
「バカにしてんの! アタシの事を! アンタみたいなビビリにはわからないでしょうけど、アタシには物音が聞こえたのよ! それも複数の!」
フィーネは目を吊り上げてオレに向かって捲し立てる。
そんなフィーネの様子にモーガン達も気づき、こちらに近づいてきた。
「どうしたの二人とも?」
「いや、向こうのテントに複数名の人影がいたようなんだ。まぁフィーネが発見したんだけど」
「なるほど、他に気づいた事はない?」
「さっきまでは物音もはっきり聞こえてたのよ。でも今は息を潜めているみたいだわ。アタシ達の事は気づいてないはずなんだけど…………」
フィーネは首を傾げて原因が分からず不思議そうに考え込んでいる。
そしてモーガンは何かに気づいたようにニヤリと笑みを浮かべた。
「息を潜めないといけない理由があるんだろうね。一組だけでなく他の組の人達もいたりしてお互いが相手の出方を探っているのかもしれないね。幸いボク達は森の中で相手側からは見えづらいだろうし、少し近づいて様子をみるのはどうかな?」
「アタシは賛成よ」
「…………オレも」
(うん、一人だけノーとは言えないね)
オレもしょうがなくモーガンの案に賛成した。
その後オレ達はテントまで五十メートル程度の所まで近づき木々のわずかな隙間からテントの様子を見ていた。
「いつまで待つんじゃ! ワシはもう無理じゃけぇ!」
「バカ! 待ちたまえショーン!」
(あっショーンとリアナだ)
声のする方を見るとテントとテントの間に隠れていたショーンとリアナが飛び出して、右から左へ駆け抜けている。
「ちょっ! 二人とも待ってよ! サッソ君も早く!」
「オレは嫌だ! モースト様の所に行くんだ!」
(エルザ様とサッソが何か揉めているっぽい……あっサッソが逃げた!)
「発見した! 二人だけだ!」
「なっ! アイツら本当に二人だけで攻めてくる気なのか?」
「後ろからもう一人駆けつけてくるぞ! 迎え撃て!」
ショーン達に立ち向かう敵達がぞろぞろと集まり、五対二の構図ができ、遅れながらエルザ様も駆けつけた。
(ショーン達大丈夫か? 相手は知らない顔だから先輩達だろう)
そんな事を考えていたら後方にいた先輩方の一人が詠唱を始めて、残りの四人は魔法を唱える先輩の所に行かさぬように守りを固めていた。
「くそ! どうするんじゃ!」
「ショーン! ぼく達は目の前の先輩方をやつける事だけを考えろ」
ショーンや先輩達の声がオレの元まで聞こえてくる。
(ここに居たらいずれ見つかるだろう。一度ここから離れたほうがいいな)
オレは横にいるモーガンの方へ振り向いた。
「モーガン、ここは一度」
オレの言葉を遮り、食い気味にモーガンは返事をした。
「そうだねクライヴ。ここは助けに行くべきだね」
分かっていると言う顔をするモーガン……
(断じて違う! 助けると正反対な事をオレは考えているんだよ? モーガンよ)
「そうね。リアナ達を助けないと! アンタ! リアナ達は仲間でしょ!」
フィーネは何でアンタは助けようと動かないの? と言いたそうにしており、まるでハエを見ているかのような目でオレを見ていた。
(知ってるよ! 仲間だけど今は戦闘祭りという競技中だろ! しかも敵同士でな!)
そんなオレの心の葛藤も関係なく、トンマージ君も何故か助ける案に賛成のようだった。
「クライヴ落ち込まないで」
少し項垂れるオレに声をかけてくれたのはモーガンだった。
しかも黒い笑みを浮かべている。
「クライヴ、ボク達がショーン達を助けるのには理由があるんだよ。ショーン達と同盟を結び先輩達をやつけるんだ。特にジェイミー先輩とルーシー先の組は優勝候補だからね。その後はショーン達と戦って優勝争いをする。ボク達にもショーン達にも準優勝以上勝ち取れるメリットがあるはずだよ。後は一年一組の動きを注意しないといけないけどね」
「共闘か……まぁ正直ルーシーお姉、ルーシー先輩達さえ倒したら準優勝以上が手に届くよな」
「アタシはモーガンの作戦で良いと思うわ」
「………………オレも」
みんなの意見が一致しオレ達は森から出てショーン達の元へ走り出す。
「ショーン、リアナ! 一旦協力するよ。二年の先輩達を倒すまで。その後は少し話し合おう」
「「モーガン?」」
まさかのオレ達の出現に驚くショーンとリアナ。そして数秒後、二人は頷き、先輩達の方へ向かい走り出した。
ショーンが盾を構えて最前列、そのすぐ右斜め後ろにリアナ、左側にオレ、真ん中でモーガンが指揮して、後方にはフィーネが弓を構えて陣形を整える。
エルザ様はモーガンの近くでモーガンと何やら話している様子だ。
遅れるようにトンマージ君もやってきて、ショーンとともに最前列に移動する。
これで五対七となり立場は逆転した。
「いつものようにショーンは牽制しつつ盾でみんなを守って、リアナは突破口を開いて、クライヴも左側はお願い、フィーネは魔法使いの先輩を狙って! トンマージ君とエルザさんは右側から攻めて!」
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